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Posted by ブクログ
福音館書店古典シリーズの木島始訳(1979年)で読み継がれてきたキプリングの『ジャングル・ブック』がこの度新しい翻訳で岩波少年文庫になって出版されました。ジャングルで狼に助けられ育てられた人間の子、モウグリと、ジャングルの掟を教えるヒグマのバルーと黒豹のバギーラの物語は、今も読む者を引きつけていきます。キプリングが『ジャングル・ブック』と『続ジャングル・ブック』を著したのは1894年と1895年のこと。舞台となったインドのジャングルは大英帝国の植民地でした。そうした時代背景は今の子どもたちにはあまり意味をもたず、さまざまな解釈ができるファンタジーとして読んでもよいと翻訳者の三辺さんが訳者あとがきに書いています。ディズニーアニメとは違う、インドのジャングルを舞台にした冒険物語を ぜひ今の子どもたちにも読んでほしいと思います。
Posted by ブクログ
赤ん坊の頃にジャングルに迷い込んだ人間が獣たちとともに獣たちの世界で育ち生き抜くという物語。
であると同時に、インドで生まれ幼少期を過ごしたイギリス人がインドのジャングルを舞台に1894年頃に出版した小説である。
これだけでもいろいろ対比が感じられて興味深い。
と言いつつ、物語からはインドとイギリスとか帝国主義みたいな香りはほとんど感じられない。(もしかしたらこの岩波少年文庫版がたまたまそういうエピソードだけになっているのかもしれない。)
獣たちの種ごとの個性とか獣社会の規範とか、その中で人間の子モウグリが獣(狼やヒグマや黒豹など)に育てられ徐々に師を超える存在感を身につける様子、モウグリ自身のアイデンティティに関する葛藤などが印象に残る読み応えのある小説だった。
これを読まない限り普段の日常生活を送る中ではほぼ確実に考えないようなことにたくさん出会えて、想像力の幅が少し広がった気がする。
あたりまえと言えばあたりまえだけど、人間は特別ではない、他の動物ともジャングルの植物とも対等な存在だよな、と思った。
日本の山森にもこのような生き物の社会があるのかな?、もしこの物語の日本版があるとしたらどんなかな?、と考えたとき、もののけ姫が思い浮かんだ。
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