池澤春菜のレビュー一覧
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劉慈欣氏初の童話。物語はサシャという青年が東の孤島に立っている場面からはじまる。淡々と描かれる情景描写。火守が持つ能力。サシャの願いが叶った後に描かれる火守の仕事に圧倒された。劉慈欣らしいラスト。私は少しだけ怖い。→
童話を読まずに大人になったので、深読みしすぎなのかもしれないが、火守の仕事があまりにも過酷で驚いた。若き火守となったサシャはこれからずーっと火守なんだろうし、背の高い老人はずーっと火守だったんだ。
誰かがやらなければならない仕事だし、でもそれを1人の火守にやらせるのはどうなんだろう
好きな描写は40ページ。三日月の船が星々の間を通る場面。星がぶつかるときに「夏の風になる風鈴の -
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ネタバレ父と娘の本に関する対談。
羨ましい。
私も、読んだ本について思う存分語り、読んでない本について存分に語られているつもりで、つまり第3の話者のつもりで読みました。
もう本を読みながら心の中で語る、語る。
だって児童文学、少年文学、SF、ミステリ、好きなジャンルの本ばかりなんですもの。
比較的少年文学は読んでいないけれど。
私はイギリスの文化(小説、音楽、映画)が好きなのですが、児童文学というのは圧倒的にイギリスが多いのだそうです。
なるほど、子どもの頃イギリスの児童文学を読みふけった結果、すり込まれたんやな。
物心ついた時から周りには本が当たり前にある環境で育った娘は、留学していた時、段 -
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池澤夏樹さん、春菜さんの、本が大好きな親子だから実現した濃厚な対談です。対話形式だから読みやすい。
読書を趣味にしたいけど、どうせなら良いものを手に取りたいという方にオススメ。決して本を読む事は偉いとか、沢山読んだ奴が勝ち、なんて事はなく、出てきた本の中から自分の心にささったものを手に取ってみる。合わないと思ったら本を閉じてOK。そんな、ゆるーい感じで未知の本とのマッチングをしてくれる本です。
お二人とも知識量が半端なく、賢い方同士の会話って、聞いていて興味深いし、得られるものが多々ありました。
また、自分の好きな本が取り上げられていると嬉しいですね。 -
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SFアンソロジー7作品短編集。
Genesisも3冊目となり、人の想いの数だけSFの世界があることを、あらためて知る構成。
SFは日常のそこかしこに息づき、私たちの人生に奥行きと彩りを添えてくれます。
『エレファントな宇宙』
アクションSF。ミリタリー好きな方に超オススメ。
宇宙から高次元生命体が飛来した。
その生命体とコンタクトした人間は、憑依され、未知数の破壊力を持つに至った。
最新鋭米陸軍部隊と特殊作戦に挑む3作目。
…前作を読んでいた方が、より楽しいかもしれない。
『メタモルフォシスの龍』
近似未来SF。
恋をしてはいけない世界で恋をしたひとたちの悲哀を描いた作品。
独特な文で -
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お父様が最高の本読み仲間であるという池澤春菜さん。
羨ましいです。
私の父も本が大変好きでしたが、もうこの世にいないので、話ができません。(50代で早逝しました)
私事で恐縮ですが、高校のときビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』をどちらが早く全巻読めるか、競争したことを思い出しました。父は完読したけれど、私は遂に完読できずじまいでした。
そして、皆さんご存知かと思いますが、春奈さんのおじい様は福永武彦さんです。
でも、春奈さんは、読むこと、書くことは血でなくて、環境だとおっしゃっています。
私は目下、SFが読んでみたいけど、何を読んだらわからないジャンルなので、春奈さんの「SFはパパの書庫が -
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精錬されたタイトルと興味深い表紙のデザインにひかれて手に持ったものの、良い意味で裏切られてしまった。コミカルに、時に情緒的に作られたSF短編集。緩急がよいスパイスになってすらすらと読んでしまった。表題作『わたしは孤独な星のように』と『いつか土漠に雨の降る』がお気に入り。
『わたしは孤独な星のように』
祖母が星になった。少女はその祖母の最後の願いを叶えるために祖母の旧友と旅に出る。人が一人いなくなるということ。その喪失の表し方が印象的だった。その喪失に気付いた時、そばにいてくれる人がいることがどれだけのものをもたらすのか。世界観も相まってお気に入りの一作。 -
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ネタバレ私がかなり筒井作品を読んできたとはいえ、学生時代の集中した読書がメインで、その後は一気にペースダウン。さらには、私の読み方といえばほとんどエンターテインメント軸なので、各人のどの評を読んでも感心してしまう。
本書全体の掲載記事にはとても丁寧な語彙の注釈・解説が全ページの下1/4の欄外に掲載されている。文学用語や作家名・作品名(私は極めて無知で助かる)だけでなく、常識ではないかと思うような昔の事件まで注釈になっている、と驚いたが、よく考えれば、私が年寄りだから知っていることが多いのだと気づいた。若い人は大阪万博や三島事件だって知らないのも無理はない。
1. 中条省平(フランス文学者)
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ネタバレ父と娘、祖父も入れれば三代で作家であり、今なお本の世界に魅了されている二人がただただ延々とこれまで読んできた本のことや作家になるまでの人生を語り合うという内容。
全編を通して特に海外文学の翻訳書への造詣が深い様子が描かれ、児童文学からSF、果てはミステリーまで数多くの本について語られている。
私はこの本を読んだことでほしいものリストに20冊以上の本が増えた。うーん商売上手。
これまでいくつか海外文学に手を付けたことはあるが、そのほとんどは途中で投げ出してしまい、苦手意識を持っていた。
しかし、よくよく考えてみれば子どものころに読んだことのある有名な絵本は海外のものが非常に多く、それには原作 -
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著者のお二人を「理想的な親子」と言ったら、言い過ぎでしょうか?
もちろん、見えないだけで、家族にはいろんな側面があると思います。
でも、この本で本について語り合うふたりのやりとりには、
まさに “同志” としての絆を感じる、信頼に満ちた空気が流れていました。
私も父とはあまり多くを語りませんが、本のことだけは、なぜか少しわかり合えている気がします。
父は、本を読む私を、どこかで信じてくれているような気がするんです。
そして今は、幼い娘とも、いつかそんな関係が築けたら、と願ってしまいます。
もしかすると私は、娘のために、少しずつ本を集めているのかもしれません。
いつか彼女が困ったとき、つら