池澤春菜のレビュー一覧

  • Genesis されど星は流れる

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    今回のアンソロジーは読みやすい作品が多かったように思える。あくまでも個人の感想であるが、世界観をぱっと理解できる短編揃いなのだろう。個人的に印象に残った作品は2つ。「メタモルフォシスの龍」(空木春宵)は個人的にはあまり好きではないジャンルなのだが、恋に破れると蛇化する女性と蛙化する男性、特に蛇化する女性の描写が生々しくも切ないのが良い。「されど星は流れる」は系外流星を流星同時観測の手法で探索する物語。科学を一生懸命やる話は私の好物である。遠くにある流星の母星と少し離れた観測者の男女の物語が接触しそうでしなさそうな、流星が地球をかすめていくような感じでよい。

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    2023年09月04日
  • ぜんぶ本の話

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    私も相当本を読んでいた幼年時代だったけれど、思っていた以上に海外作品に触れていなかったのかも あと同じ本を繰り返し読む子供だったからでもある というように自分の幼い頃の読書の記憶を辿りたくなる本である

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    2023年08月17日
  • SFのSは、ステキのS+

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    好きなものを好きと言うために、好きなものの魅力を伝えるために、最大限以上の力を持って凛と立つ。だからこそ好きを己に引き寄せるのだろう。
    その姿は憧れであり目標です。
    巻末小説は少女の心理の危ういバランスを描いたYAでありSF。実に好みの作でした。

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    2023年06月05日
  • 火守

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    ジャンルは童話みたいですね。絵が好きすぎる。恐らく絵がなければ出会わなかった本。 でも、物語も良かった。哀愁という言葉が似合うかな。読むタイミングが違えば感想も変わる本かな。『訳者あとがき』も是非読んでください

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    2022年09月04日
  • 火守

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    中華SFの大作『三体』の劉慈欣による、今のところ唯一の童話、だそうです。
    挿絵たっぷり、余白たっぷりの絵本の体裁で70ページほど、短ければ数十分もあれば簡単に読み終わってしまう1冊ですが、余韻も感じる素敵な1冊でした。

    こういう「夢(夜見る方です)」のような展開を、綺麗にして世に出す、というのは物語としてとってもプリミティブな営みで、短い読書体験ながら、普段と違う脳の部分が刺激されるようで、心が洗われるような気持ちになりました。
    1日の色々が全部落ち着いた夜に、ウイスキーかブランデーか赤ワインでも飲みながら、ゆったり読んでいくと、その日の寝付きが良くなりそうな気がします(笑

    ただ本著、どう

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    2022年07月30日
  • SFのSは、ステキのS

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    昔はなぜ豪(※爆走兄弟レッツ&ゴー!!)の人がSFの書評?なんて思ってましたが、今となっては至極当然のことですよ。
    好きなものを好きなように好きなだけ語る。何てステキなことでしょう。SFからはみ出るのもまた一興。
    その語りや行動がジャンルを活性化させる一因となっているのもステキ。

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    2022年07月26日
  • ぜんぶ本の話

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    本が好きな父娘が本について語り合う。ただそれだけなのに面白い。ただそれだけだから面白い。
    児童文学から始まり、SFやミステリへと。物語の面白さが溢れ出す。正直自分とは本の好みは違うけど、だからこそ面白いのかも。
    さあ本を読んで本を語ろう。

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    2022年07月26日
  • 火守

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    ネタバレ

    難しい設定はあまりなくて綺麗な挿絵で場面想像しやすく絵本を読む感覚でさらりと読めた。
    少年サシャの好きな女の子の病気を治すために、願いを叶えてくれる火守という老人に弟子入りして、捕鯨してロケットに必要な材料揃えたり、月面に行ったり幻想的な物語。
    女の子の命を救っても、火守との約束を果たして仕事を引き継ぐサシャの男気にじんわりした。
    (女の子が生きてるだけでいい、っていうところもじんわり)

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    2022年07月20日
  • ぜんぶ本の話

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    書評集付録で対談を読んだことがあったけど、本作は純粋に親子二人の対談本。自分もその場に居合わせて、一緒に読書論を交わし合ったような気分を体験できる。内容がちんぷんかんぷんだとそうはいかないけど、本書はちょうど良い感じ。本好き同士の話は面白い。そして、父・夏樹氏の発言から引いたこのフレーズに、自分の感想は集約される。

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    2022年04月12日
  • 火守

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    ネタバレ

    SF作家による童話。愛する女の子の病を治してもらうために火守を訪ねたサシャと、毎日海から上がってくる太陽に火を灯すという重要な責務を負う火守の物語。

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    2022年04月04日
  • ぜんぶ本の話

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    小説家の池澤夏樹氏、声優であり日本SF作家クラブ会長を務める池澤春菜さんがひたすら本について話す対談本。親子というよりも気の置けない友人同士のような喋りは冒頭で語られる「最高の本読み仲間」という関係がしっくりくる。登場するのはいずれも自分が読んだことのない本ばかりで非常に興味がそそられました。特に海外の冒険小説はまったく未踏の分野なので読んでみたい。これをきっかけにお二人の作品や書評にも触れてみたいです。

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    2022年01月25日
  • 火守

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    『三体』の劉慈欣が書いた童話で、表紙がとてもお洒落な絵本。短い話だが、サシャの生き方を考えさせられる。大事にすべきことは何なのか、守るべきことは何なのか。しばらくして読み返したら、どう感じるだろうか。手元に置いておきたい素敵な本だ。

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    2021年12月26日
  • ぜんぶ本の話

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    本が大好きな親子の対談本。知らない本の名前がいっぱいでした。
    当然の如く読んでる御二人の読書量には舌を巻きます。
    ふたりして毒を吐いてるところ、ミステリオタクの会話みたいで良かったです。

    「とにかく一度書いて、しばらく放っておくといいよ。半年くらい置く。そのあと、読み返すと、きっと欠点が見つかるから。そこからどうするか、考えればいい。」
    この考え方は何事にも共通しますね。

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    2021年08月17日
  • SFのSは、ステキのS

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    SFマガジンに連載されていたエッセイをまとめた一冊。各回にcocoさんの四コマ漫画、巻末に用語集までついた贅沢な仕上がり。羨ましいほどのSF愛で読み応えがあった。そもそもSFというカテゴリーは、ロマンス、ミステリー、ファンタジー等々、多様なジャンルをまるっと包んでしまうから、自力で好みの一冊に辿り着くのはたいへん。そういうとき、この手の本が意外と役立つ。たぶん。熱量とマニアックさを許容できれば。

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    2021年05月28日
  • ぜんぶ本の話

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    児童書、少年小説、SF、ミステリー、そして「作家の父を持つこと」について、父娘が初めて語らった対談集。


    春菜さんが学校の図書室の本を読みきって「転校したい」と言った伝説を持つのも頷けるほど、二人の児童書知識がものすごい。私は岩波ようねんぶんこ及び岩波少年文庫とは縁遠く、挙げられている本のなかで読んだことがあるのはダールくらいだった。幼い頃から日本の作品より海外のものが好きだったというところは共感。子どもの本に詳しく、けれど読書傾向に口出ししない両親がいるのは羨ましい。
    二人が今の職業に行き着くまでを語った最後の章も興味深かった。福永武彦と原條あき子のあいだに生まれ、女であるがゆえにキャリア

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    2021年05月26日
  • ぜんぶ本の話

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    とてもディープな読書対談でした。かっちりと手応えのあるものをたくさん読んできたお二人の姿がくっきりと見えてきます。親子ですけれど、すごく対等な、ちょっとドライな仲の良さも、嫌味がなくて好感が持てます。一箇所だけ、他の方に対して「あれ?ちょっと上から目線??」と、どきっとした箇所があり、読んだ私の感じ方が過敏だったかなと思うので、もう一度時間を置いて読み直すつもりです。こちらがある程度の読書量がないと楽しめない本なので、知らないことが出てきても、ふむふむと気軽に読んで、こちらの読書量を底上げしましょう。

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    2021年03月10日
  • ヒミツのヒミツの猫集会

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    猫集会をテーマにした文とコラボの写真集。
    ・猫のカラー写真 沖昌之
    ・エッセイと物語     「毛玉」前田司郎  
       「化身」池澤春菜  「猫をやめたい」いしいしんじ
    ・解説「猫集会の科学」今泉忠明
    猫たちは何処へ行くの?何故集まっているの?
    なんだか不思議な猫集会をテーマにした写真とエッセイ、物語。
    そろそろかな・・・行こう!・・・一緒に・・・挨拶して・・・集まる。
    三々五々集まって・・・猫集会・・・時が経ち・・・解散・・・またね!
    そんな感じの猫たちの写真が並ぶ合間に、猫集会をテーマにした
    エッセイ、物語が顔を出します。最後に猫集会の研究の話。
    集会?な場面の猫たちの様子は、等間隔だっ

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    2021年01月09日
  • ぜんぶ本の話

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    中学校のお友達のキヨちゃんのお父さんが半村良だった、というエピソードに「へぇ」3つ。
    (キヨちゃんは苗字の略だったようで)

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    2020年10月28日
  • ぜんぶ本の話

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    本をたくさん読む人たちは、もちろんどんな才能があっても、本が好きという立場ではわたしたちと同じところに立ってくれる。読書というのは贅沢な趣味だな!!池澤夏樹さんの読書エッセイも絶対好きだと思うから読みたいし、こういう人たちのセレクトショップには信頼が置けるので、河出の全集も少しずつ揃えられたらなと思いました。

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    2020年07月11日
  • SFのSは、ステキのS

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    池澤春菜さんのSFに纏わるエッセイ。
    『乙女の読書道』が非常に面白かったのでこちらも。

    これは、ある程度SFをよくご存知で
    既読の本がたくさんある方の方が面白いかも。

    SFの作品紹介にとどまらず、SFと距離の近い
    サブカルのいろいろに、たくさん言及してらして
    それからSFへの発想や、作品との連想を
    広げておられるので。

    池澤さんの書かれている内容が、ツーカーでわかる
    程度に知識量があれば、お腹を抱えて笑って読めた
    だろうと想像がつきます。

    但し!私のような、ちょろっとしかSF読んでない
    ヒトであっても、大丈夫。

    最後の脚注…用語集が素晴らしいSFガイドになって
    います。『乙女の読書道

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    2017年12月06日