岩本裕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
新聞などの世論調査では、内閣支持率、政策に対する賛成や反対の割合、選挙後の獲得議席数の予測などの様々なデータが発表されているのをよく見るが、世論調査とはどのようにして調べるのだろう。そもそも世論調査に協力した数千人程度の人々からの回答が民意を反映していると考えられるのだろうか。選挙の投票後、まだほとんど開票が進まないうちに当選確実が出るのはなぜなのか。本書では世論調査の歴史を振り返りながら時代とともに変わってきた世論調査の方法を解説し、その有益性や問題点について具体例を挙げて考察する。
現在一般的に行われている世論調査の方法は、コンピュータでランダムに発生させた固定電話の番号に電話をかけるRD -
Posted by ブクログ
朝日の柄谷行人さん書評から読んでみた。
世論調査ってプロパガンダでしかないと思っていたけれど、科学なんだなって見直した。
テレビっ子であった私はマスコミのコマーシャルとステルスマーケティング、番組宣伝、露骨なプロパガンダにどっぷりつかって生きてきた。そういったものを反省しようと心がけている。世論調査なんてマスコミの自作自演にしか見えなかった。自分で報道して自分で調査する。そこのどこに公正さがあるのかわからなかった。
この本を読んで世論調査とは科学であると知った。科学=帰納としてあるのだ。帰納とは如何にあるのか?それは反省・自己省察から自らの悟性によってありえる。悟性から知性はある。 -
Posted by ブクログ
世論調査に関しては、ニュースで見聞きする程度の素人読者です。
著者の岩本裕さんは、NHK「週刊こどもニュース」3代目お父さんとして活躍された方で、とてわかりやすい文章・表現が使われていたので読みやすかったです。
世論調査の世論という漢字のオリジナルは「世論」(=せろん)ではなく「輿論」(=よろん)であったこと、戦後のマスメディアが実施する世論調査をGHQが育成していたことは、全く知りませんでした。
また、同じ目的の世論調査の結果が各社で異なる原因、結果が異なっている場合の読み方など勉強になりました。
調査機関やサンプリング方法、質問の仕方などが結果に影響を及ぼす要因なり得るということも、忘れ