石井進のレビュー一覧

  • 米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ

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    米・百姓・天皇

    細野善彦さんを石井進さんが
    インタビューしたものである
    机上の空論がまかり通る学会に
    鋭い一石を投じ続けてきた細野さんの
    広い視野に立った
    庶民の暮らし振りの実態から紐解く見解を
    地道なデーターを元に証明していく
    どこでどう歴史に埋もれてきた証拠を
    手繰り寄せるのか?
    その謎解きが小説の探偵モノより
    スリリングで面白い

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    2021年10月05日
  • 中世の罪と罰

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    日本中世史を代表する「四人組」による論集と座談会。一語一句を丁寧に読み解くことで、ここまで豊かな世界が拓けることに感動すら覚える。「お前の母さん…」の解釈はとくにインパクト大。

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    2019年11月27日
  • 米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ

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    網野氏と石井氏の対談集。

    後半に出てくる網野氏の江戸時代と明治政府についての見解は、これまでもやもやとしていた胸の内をすっきり晴らしてくれるようなものでした。

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    2013年07月28日
  • 鎌倉武士の実像

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    中世における東国の武士の実態を解明する論文のほか、竹崎季長や『吾妻鏡』などにかんする論考などを収録している本です。

    「中世成立期の軍制」という論文が、中世における武士の軍制にかんする論文で、総説的な位置づけにあたる巻末の「中性武士とは何か」でその考察の結果があらためて簡潔にまとめられています。著者は、国司直属の武士と、地方の有力貴族ないし豪族のもとに組織された武士という、二つの系統から軍が構成されていることを明らかにしました。中世の武士社会は、こうした二重構造をかかえ込んでおり、そのことは一方で在地の武力を国司が体制内に「組み込む」という意味をもつとともに、東国の豪族による国衙の「乗っ取り」

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    2024年11月15日
  • 米・百姓・天皇 ──日本史の虚像のゆくえ

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    倭国=日本、律令制、農業=稲作、士農工商など、日本史上の「虚像」と目されるものを巡る批評。

    わたしの生半可な知識では十分ハードコアな内容なのだが、対談という形式に助けられ、割と苦も無く理解は進んだ。これが対談ではなく、論述式であったならば眉間にしわを寄せて読む時間は、倍はあったろうと思う。ビバ対談!

    網野史学を教導者として日本史に親しむ人口は多かったのではないか?
    かくいう私はまさにそう。
    高校の日本史の教師から研究者になり、「教科書の日本史」を否定し倒すという個性的な網野氏ももはや亡く。この分野でまた新たな教導者を探したい気持ちが募る。

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    2021年12月15日
  • 中世の罪と罰

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     ちょっと前に「中世芸能講義」という本を読んで、久しぶりに網野善彦先生の著作に手を伸ばしたくなりました。
     本書は、網野氏をはじめ4名の中世史研究の大家の10編の論考を採録したものです。かなりマニアックなテーマを扱ったもので、正直、本書内で開陳されている4名の泰斗の方々の論考は、私の貧相な知識では、ついていくには専門的過ぎました。

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    2020年10月09日