平岡篤頼のレビュー一覧

  • ゴリオ爺さん

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    523P

    昨今の過剰なフェミニズムにかき消されてる父性愛をテーマにした名作だと思う。こういうの今出たらいいのにと思う。 1835年にフランスで書かれたものだけど現在のアメリカのトランプ現象の根本を表してる。今のアメリカ社会は父性=キリストを求めた。


    バルザック(読み)ばるざっく(その他表記)Honoré de Balzac
    デジタル大辞泉 「バルザック」の意味・読み・例文・類語
    バルザック(Honoré de Balzac)

    [1799~1850]フランスの小説家。近代リアリズム小説の代表者。フランス社会のあらゆる階層の人物が登場する約90編の小説にみずから「人間喜劇」の総題をつけた。

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    2024年11月16日
  • ゴリオ爺さん

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    すごいもん読んだ…って感じです。個人と社会と欲望と仕組みが多重構造になってて、父を裏切る娘のシンプルな話なのに複雑で、、、クライマックスは読むのがしんどかったです。常に社会と自分に与える影響と大切な人、をしっかり見つめないと。

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    2024年11月13日
  • ゴリオ爺さん

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    食べ物を与えるのではなく、食べ物の取り方を教えることこそが本人のためになり、愛であるなと改めて思った

    甘やかしすぎてお互いに不幸になるなんて
    ゴリオ爺さん死の間際ではっきりそれがわかって絶望したんだろう

    娘たちは悪いことをしたなど微塵も思わない
    当たり前だったから
    あまりに哀しい

    側から見ていたラスティニャックたちには可哀想に映っただろう

    人間物語だった
    ゴリオさん、天国では幸せであれ

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    2024年10月14日
  • ゴリオ爺さん

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    すごく考えさせられる。
    たしかにゴリオ爺さんの娘たちへの献身は想像を絶している。しかし、最後はこれでいいのか、との疑問は拭えない。利己と虚栄にのみ生きるのが人間なのか。そんな身も蓋もない社会なのか。
    主人公の学生が葛藤することにのみしか、微かな希望はない。

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    2023年07月13日
  • ゴリオ爺さん

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    今年の正月読書はバルザックの「ゴリオ爺さん」。愛娘二人に金を注ぎ込み、自らは貧乏生活を続けついには惨めな死を迎えるゴリオ爺さん。お金があるあいだは、娘とその旦那達から歓迎と尊敬を受けていたが、ひとたびお金が尽きてしまえば、見向きもされなくなる。行き過ぎた親馬鹿が、悲劇的な結末を呼び寄せる。苦しみながら死ぬのは娘たちのせいではなく、自分の父性愛を制御しきれないで自滅したせいだと、ゴリオ爺さんは死の直前に気づく。(神がその被造者に対して持つような父性愛?)
    ゴリオ爺さんの寂しい葬式は、グレートギャッツビーの主人公、ジェイ・ギャッツビーの葬式を思い出させる。
    本作におけるもう一人の主人公は、学生なが

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    2021年01月03日
  • ゴリオ爺さん

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    病的と言ってもよいぐらいの親バカなゴリオ爺さん。親の死に目にも顔を見せないふたりの娘たち。どのような過程を経て、そのような娘たちに育ったのか明らかではないが、最後に遺された金のロケットは彼女たちにも純粋な時代があったことを物語る。その彼女たちが虚栄に満ちたパリの社交界に入ることになって、家族の悲劇に拍車がかかったように思われる。ヴォケー夫人の下宿屋と社交界の間を行き来するラスティニャックが、まだどちらの世界の住人にもなり切れずに良心を何とか保っているのが少し救われた。さすが名作。

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    2020年07月24日
  • ゴリオ爺さん

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    ライトノベルばかり読んでいても舌が麻痺しそうなのでまともな小説も読む
    と自然に書いてしまうが
    ライトノベルでないのにもライトノベル平均点に及ばない作品はいくらでもあるので
    単に味付けの違いと思う
    『マカロニほうれん荘』と『ドカベン』と『ブラックジャック』は同じ雑誌に掲載された
    同じマンガ作品でも
    まったく違うものなのと同じ
    でバルザックの人間喜劇は小説では手塚治虫作品みたいなものである
    200年越しに読み継がれている名作だが
    手塚治虫作品の最高峰が比べて劣っているわけではない
    けれど歌劇的な畳みかける膨大な台詞での心情吐露は
    日本作品が容易に真似し得ない欧州文化の精華
    いってみれば日本語で書か

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    2018年10月19日
  • ゴリオ爺さん

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     すごい小説というものは、確かに時代を超えて残る。例えば、『デイヴィッド・コパフィールド』『エマ』『ファウスト』『カラマーゾフの兄弟』。それらと同様の圧倒される感じを味わった。
     「人間喜劇」の構想を得て、最初にスターシステムを導入して描いた作品だという。これが初の試みだったとは、どれだけの緻密なプロットを用意して臨んだのかと驚く。主人公ゴリオの悲劇の性格ももちろん深いのだが、それ以上に、その後の作品にも繰り返し登場することになる主役級スター二人、ラスティニャックとヴォートランのキャラクターが素晴らしい。上昇志向、端麗な容姿、強い意志と感覚の鋭さという、魅力的なラスティニャックの視点で物語ると

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    2017年06月13日
  • ゴリオ爺さん

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    ドラマは俗っぽいけど、確かな描写が感情をゆさぶるのはさすが。ヴォートランの逮捕の下りの描写がとても良かった。
    そしてラストもかっこよい。

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    2016年02月13日
  • ゴリオ爺さん

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    世間と言う真因はそのようなきらびやかな世界がどんなに偽善と妥協と搾取によって支えられているかを悟り、恐ろしくなる。ゴリオの爺さんもある種搾取される側の人生を堪能し、自らの幸福を他人に求めることで幸せを享受していたのだと思う。社交の場に乗り上げた途端、父親を恥ずかしく思うという娘たちの心情と、その成果を呪うという醜悪な非業の死もうまく描きあげられている。社交の場にありがちな心象風景を見事に描ききっている。何を持って生き甲斐とするか、人生をどう生きるべきなのか、世間とどう向き合うのか、色々と考えさせられる作品だ。

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    2015年11月22日
  • ゴリオ爺さん

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    ネタバレ

    俺は登りつめる!と意気込んだ若者が若さゆえの暴走で
    失敗する…あるある、あるよね、と思ってしまう
    うっかり言っちゃうのやっちゃう、若さゆえ

    青年ラスティニャック目線で物語は進んでいくけど
    最後にはゴリオ爺さんの強烈な人生の終焉で終わる

    面白かった、満足。人間喜劇は読み続けたい。

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    2015年05月18日
  • ゴリオ爺さん

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    田舎の貧しい貴族で学生のラスティニャックが、成功への足掛かりに欲望渦巻く社交会へ入って行こうとする話。並行して、娘たちに身を削ってお金を与え続けるゴリオと、お金を搾り取るだけ搾り取ったら親に興味がない娘たちという親子関係が書かれる。ひどいことが書かれてあるようで、人の世はいつでもこうなのだな。テレビドラマのような筋立てで飽きずに読むことができた。

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    2024年05月10日
  • ゴリオ爺さん

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    こんなに父性ゴリゴリの物語、どうしても娘の立場で読んでしまう。自分の父とも重ねるけど、やはり15歳くらいのときの娘でいて欲しいのだな〜こちらは歳を重ねるごとに現実でサバイブできるようにトランスフォームし尽くさなきゃいけないのに。彼女たちはお金以外のなにかをわかろうとしたほうがよかったけれど、有り余る父性を先にお金に換金してしまったのは紛れもなくゴリオだったのだ。

    ラスティニャック青年の出世欲と誠実さのバランスが愛おしい。飽きない展開に目が離せず、世界の十大小説と言われるのも納得。おもしろかった。

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    2024年03月02日
  • ゴリオ爺さん

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    バルザックの一連の作品は「人間喜劇」として有名らしいが、正しく喜劇というか、喜びも憎しみも感じさせる作品。
    小説なのに、テレビドラマを観ているような、どこで読むのを中断すればいいのか、本当にわからなかった。久しぶりにしっかりした長編を読みした。
    ドラマティックな展開を期待する方にぜひ。

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    2023年02月01日
  • ゴリオ爺さん

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    無償の愛の見返りが、文字通り無償に終わるゴリオ爺さんの話を軸に、表向きは華やかなパリの社交の場へ進出を目指す青年ラスティニャックや、青年に反抗哲学を植え付けようと唆すヴォートランらヴォケー館の住民たちの話が展開される

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    2022年03月20日
  • ゴリオ爺さん

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    寝不足を招く一冊。要は親バカ過ぎるゴリオ爺さんと、親不孝な娘二人の話だか、実際の主人公はその娘一人と結ばれるはずの学生のように思える。
    途切れが少なく、一つのシーンでの話が延々と続くので、やめ時がない。寝る前に読み始めると眠れない。
    描写が繊細な訳ではないが、なぜかシーンが鮮明に頭に浮かんでくる。きっと設定が想像できる範囲内だからだろう。ドラマっぽく、結構チャキチャキと展開する割には、ついていけない感じはしない。
    ただ、登場人物はもちろんカタカナの名前で、姓と名が混在しまくってるので、はじめの頃は登場人物がなかなか把握できなかった。これは日本語しかできない自分のせいだろうけど。
    回収されない伏

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    2022年03月16日
  • ゴリオ爺さん

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    ゴリオ爺さんがかわいそうで、ラスティニャックが魅力的でした。
    最初は単調でしたが丁寧な描写が素晴らしく、引き込まれました。

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    2021年02月06日
  • ゴリオ爺さん

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    ネタバレ

    読むのにとても時間がかかり挫折しそうだったが、真ん中のヴォートランの秘密辺りから加速。

    解説に「主人公はパリ」と書いてあるのにとても納得。途中気になった、登場人物の他の作品での展開もあるらしい。

    ゴリオ爺さんの最後、溺愛する娘たちに看取られず悲しすぎた(自分は家族の愛に感謝し、大切にしようと思った)。ウージェーヌ、身の丈に合ってない社交界に入るのだが、ゴリオ親子を見てこの世界に闘いを挑む最後は救われる。

    しかし、この時代のパリの文化はすごい…。夫人を平気で誘惑。きらびやかなパーティー。贅沢な暮らし(光と影)。調べたら、ショパンの時代も重なっている。

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    2019年05月23日
  • ゴリオ爺さん

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    パリ社交界に憧れる貧しい学生と、社交界に嫁いだ娘たちのため自分の身を削るお爺さんの交流。人間の傲慢さ、狡さ、醜さがパリ社交界の煌びやかさと対照的に描かれている。

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    2019年01月19日
  • ゴリオ爺さん

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    ゴリオ爺さんかわいそう。
    ラスティニャックいい人だなぁ。
    いろんな人のいる下宿屋の情景が目に浮かぶよう。

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    2018年11月01日