新八角のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ購入前に盛大なネタバレという名の炎上を見てしまったので、その点は本当に残念だったが、お話としては本当に面白かった。
読みやすいノベライズだったし。
大奥を舞台とした三部作最終話ということで、大奥の成り立ちに関わるところまで言及したお話。
しかも蛇神を倒しても、更にその先がある二段構えという。
読んでいて、「あれ、蛇神あっさり倒した割に、ページ数残っているし、ネタバレ食らった案件が登場していない? もしかしてノベライズと言いつつ別展開が!?」と思っていたら、ちゃんとサプライズあったという。
油断してました。
何だったら、蛇神より余程やばい案件が最後にあるという。
『唐傘』を読んでいた当初とは、個人的に予想しなかった方向性に転がった印象。
溝呂木が黒幕でラスボスだと思っていたら、全然違ったし。
何だったら子ども想い、幼馴染み想いのいいキャラだった。
誤解していてごめんよ。
天子様もまさかの秘密に驚かされたし。
そして、何だったら割と喋ってた。
無口なものとばかり。
坂下さんも、天秤可愛がっていたり、今回に至っては(恐らくぎっくり腰で)最初から戦力になっていないのに、途中の覚悟ガン決まりすぎていてかっこよかったし。
あと、『唐傘』で多少出番があったものの、それ以降見せ場のなかった平基に今回は出番があってよかったです。
相方がどうしても立ち位置的に目立つからね、仕方ない。
まあ今回も活躍したかは置いておいて、必要な視点ではあったので。
大奥の歴史に、江戸幕府の実際のエピソードを下敷きにしていたのも興味深かった。
病弱な三代目、春日局の話など。
そこから膨らませたところが本当に面白かった。
このお話以降の大奥のことを考えると頭が痛いが、江戸幕府を下敷きにしているならば、あと四代で滅ぶしという楽観的な視点になるという不思議な感覚も味わった。
最後の最後に嫌な見方をして申し訳なくなった。
サプライズの件については、小説の展開としては断然あり。
熱い展開ではあった。
ただ映画に登場させるとなると、経緯が経緯なだけに、そりゃ炎上するわなと思ったことだけ言及しておきます。 -
Posted by ブクログ
映画をみてから読みました。ほとんど映画本編と遜色なく、スッと読めます。
やっぱり文章になるとあの色彩を想像することは難しいので、こちらはショートカットされた人情の穴埋め的存在。
おアサさんやオカさんの過去など、しっかりかかれていて映画をもう一度見たくなった。
【ここからは映画の感想】
約18年の時を得てこの作品の新作をもう一度拝める日がくるなて感無量!パンフも無事にGETできた。
テレビシリーズでやってた当時、深夜に親に内緒でこっそりとドキドキしながらテレビをみていた記憶が甦ってきた。「のっぺらぼう」と「鵺」が好きだったな。
怪~ayakashi~でRHYMESTERのHeat Islandとサイケデリック映像がマッチしててオープニングからワクワクしていたのを思いだした。
とにかく映像美が飛び抜けていて、1話で衝撃が走り終始圧倒されていた。和紙に鮮やかな色彩の世界観は本当に素敵。
どの場面も美しく美術作品を眺めてるような気分にもさせられる。
特に音や匂い、気候などの表現が秀逸。一番すきなのは雪の表現。
今回は水がメインとあって、雨や水しぶきの表現がよりグレードアップした感じがする。サイケ感もすごいので、後半画面酔いする人はいるかも。
色々あって声優が変わってしまったが、違和感は直ぐになくなる。むしろ64人もいるなら声が違ってもいいのでは?その考察でいくと、今回の薬売りさんはアクロバットが得意なイメージかな。とにかくクルクル回って、美を振り撒いていた。
お着物、メイクも全てにおいて一新されていて華やかさも上がっている。目が離せません。とにかくビジュがいい!!本当にかっこよかった!
退魔の剣は勿論のこと、テレビシリーズでは天秤が白とピンクだったけど、緑が基調になっていたりと芸が細かい。
3部作なのも嬉しい点!
最後のエンドロールで、一つ紐が切れてたからあと2つ切れたらどうなるんだろ。次作も楽しみ。
今作も映画館でもう一度見にいこうと思う。
あとちょっとだけ言わせてもらうと、パンフのキャラクター紹介に坂下入れてあげて。
薬売りとの掛け合いできる小田島的ポジション大事だから。 -
Posted by ブクログ
ネタバレそうそう、こんな『モノノ怪』が薬売りさんが読みたかったんだと思いながら、最初から最後まで楽しく読ませていただきました。
薬売りさんのイケメンさと胡散臭さが両立していてよかった。
性格は最初の方の『化け猫』の頃の彼の雰囲気がしたかなあ。
より人を揶揄って遊んでいる感じの。
大奥で起きたある事件のことを、新入りの女中、大奥の関係者たち、そして「表」から来た若侍たちの視点から追っていく。
薬売りさんの視点での描写はほぼないので、第三者から見た彼は大抵怪しい人かイケメンに書かれてる……いや、ほぼ怪しい人描写かな。
天秤も退魔の剣もハイパーさん(作中は別名)も登場と定番ネタはちゃんと描かれていて満足。
また少しずつ謎が明かされていくミステリ仕立てもよかったし(この表現は定番といえば定番か)過去と現代のキャラたちの思わぬ共通点が絡み合うのもよかった。
脳内で声優さんの声を再現しつつ読むのも楽しい楽しい。
これが映像化されるとどうなるのか、今から楽しみ。
唯一の不満点は、伏線を少しだけ残した点。
ツダケンさんキャラは何だったのだ……次回作への布石、か? -
購入済み
素晴らしい作品だった
3冊しかないのに5〜6冊読んだかのように思える程濃い内容だった。
詰め込み過ぎたと言う感じも無く、読みやすく、独特な世界観が広がるこの作品を私は何時までも忘れないと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさか三部作だとは思わず観た(かつ読んだ)『唐傘』の続編。
今度は「火」しかも子孫繁栄、子宝の象徴たる「鼠」がセットということは、内容は推して知れという。
『唐傘』では途中から空気になっていたボタン、そして天子様の寵愛を受けているフキが中心の物語。
『唐傘』は大奥で「働く」女性たちの印象が強かったところ、今度は世継ぎを産む立場にある女性たちの印象。
ボタンは少し違う気がするが、それはさておき。
子どもの話となると、テレビシリーズの『座敷童子』を思い出すが、似ている部分も相反する部分もあって比較するのも面白かった。
どちらも最終的には身籠った女性の「母」としての愛が勝つ形。
そして、その「母」とは違う人の思惑によって、その子の命を脅かされる、そんな感じだ。
ただ『座敷童子』では、生まれることのできなかった子の情念が、『火鼠』では母の情念がモノノ怪になったので、ここは違うという。
特に『火鼠』はね、大奥の政治が絡むので……遊廓とはまた違ったえげつなさというか、命の間引きが怖い。
幸い諸悪の根源は燃えてなくなりましたので、すっきりできた。
悪は滅びた!
ただやはり今回でも解決しなかったのは、例のツダケンキャラの件。
最終話での決着になるのは予想できていたが、今回も最初と最後にちょろっとだけ。
最初に貼った札もまだ回収されていないし、どうなるのやら。
少なくとも、大奥の風通しはよくなった気がする。
ボタンも丸くなったし、フキ周りも地固めができていきそう。
『唐傘』よりも、より希望の持てるラストだったように思う。
さて、最終話で主軸になるのは誰か、今から楽しみです。 -
Posted by ブクログ
うわー、これ好きだなあ。
ファンタジー世界での恋物語はまったく自分のツボだ。
巨大な花の中にある街、奇跡の力持つ大獣(おおけもの)、奴隷としての人々、そして襲い来る天子。
誰も見たことの無い緻密に作り上げられたファンタジー世界は、けれどどこか懐かしさを誘う。
その舞台の中で人と、人ならざる者とが惹かれあっていく様がとてもいい。
なんというか、キミたち子どもかと言いたくなるほど、微笑ましかった^^
いろんな葛藤とすれ違いを乗り越えて、最後には世界の危機に当然のように二人で立ち向かう様は、二人が育んできた絆の強さを見るようだ。
けれど、その戦いが二人を永遠に分かったのか。
誰よりもみんなの幸せを望んだクロアに、幸せが訪れることを願って、下巻を読もう。 -
Posted by ブクログ
成人の儀を行うために赤燕の森へと向かった王女と二人の護衛は
夜の森で何者かの襲撃にあう
限定的にしか知られることのない儀式の日取りの漏洩
一向に見えない敵の意図
真意を探るため逃避行を続ける王女と護舞官はやがて
その足下を揺るがすほどの真実へとたどり着くのだった
***
衝撃、のひとこと
きっとこうなるだろうという予想が裏切られたのもさることながら
シリーズものとして次巻が出るというのにこのラスト!と驚きを隠せない
願わくば、しゃべる剣☆的な展開にはならないことを…
とにかく文章がとてもよかった
描写や表現、間の取り方みたいな空気も
しっかり物語に引き込むようになっていて巧いなぁと!
戦闘シーンの息詰まる感じも良かった
稚拙すぎず難解すぎずな丁度よいバランスの文章
設定も新鮮な点がいくつもあって
しかもそれらを説明的に多くを語るのではなく
徐々に物語の中での生活や息遣い、行動を通して伝えていくのが良い
世界設定の最大のポイントと思われる「言血」というものの理解や
言葉の重みのようなものがとても大切にされている
その若き燕たちが降り立つところはどこになるのか
非常に楽しみ -
Posted by ブクログ
ネタバレ大奥の女中として勤めることになった新入りのアサ、同じ日に同じように大奥入りしたカメ、2人は行動を共にすることに。そして怪しい薬売りが大奥の謎の気配を察して動く。
モノノ怪という作品は知っていたが、小説を読んだことも、アニメを見たことも、映画も観たことがなかった。
怪しい薬売りが主人公ということしか知らない私が劇場版の小説を楽しめるかというのがポイントだった。
結論から言うと、可もなく不可もなく普通だった。
なんの情報も持っていなかったので仕方がないのだが、薬売りがメインで話が進むのではなく新入りのアサ、それに付随する形でカメが物語のメインだったのが残念だった。
私は薬売りに興味があったので、中盤までは所々でしか出てこないのががっかり。
それにアサが優秀過ぎて、共感がなにもできない。かと言って、カメに共感できるかと言われたらそれも違う。
そもそもあんなに人がむごたらしく死んでいるのに、大奥勤めが長いのならまだしも新入りがけっこうケロっとしてるのも驚きだった。時代的に人が死ぬのが当たり前なのかもしれないが、少し腑に落ちなかった。
薬売りは最終的には活躍したのだが、お局さま全滅ルートなのも腑に落ちなかったし、消化不良だった。 -
Posted by ブクログ
2026 05/29
映画バージョンの薬売りさんはTVバージョンの薬売りさんより感情が豊かな感じがする。不思議な雰囲気はあるけれどコミュニケーションをとるのが上手っぽい。なんか可愛らしい。薬売りさんの色彩豊かなメイクやお着物が文字では表現し難いのがもったいない。
過去を断つために大切なものを捨てるのは、私は悲しすぎて出来ないと思う。
過去があるからこその今の自分だし。
大奥って情念の巣窟だよなぁ。
悲しい情念の。。。
アサちゃんとカメちゃんは進む道が別れたけれど、きっと一生の友達になったと思う。
それにしても薬売りさんはカッコイイなぁ〜 -
Posted by ブクログ
上下2冊完結。
クロアと«貪食の君»の一人称語りが交互に切り替わって話が進む形態が、クロアの中のリリアンが語り、«貪食の君»=ガファルであるが三百年前のガファルの過去語りを、クロア≠リリアンは夢として共有して語り、同じことを«貪食の君»∩ガファルもして語るようになる。世界の説明はほぼしないで進む。よくワカラナイ世界での過去と現在と他者と他者の認識がシームレスに混じり合うラブロマンス。読解力と想像力が高ければより楽しめるでしょう。ダラダラ読んでも見た目12歳中身17歳のクロアちゃんとの合法ロリシーンを楽しめば良いと思う、フライさんの絵だし。«天子»との第2戦でのクロアの撤退戦は痺れた。そして本作も後書き無し。