あらすじ
大奥で多くの犠牲を出した唐傘との死闘、続けて起きた火鼠の騒動から一年。いまだ消えぬ“何か”の気配を感じて薬売りが再び七つ口に現れる。天子の正室である幸子は第二子を懐妊するが、喜びも束の間、死産となる。時を同じくして、大奥では人が潰され、絞め殺される怪死事件が起き……。やがて明かされるのは、大奥の始まりに隠された永く哀しき秘密だった。奥女中の守り神である御水様、その信仰の祭司を務める溝呂木家と天子の血筋……大奥を守り、導く者たちの因果はやがて国を揺るがす一大事を引き起こす。全てを押し潰さんとする、尋常ならざる想いを宿す最恐のモノノ怪を前に、薬売りの最後の退魔と救済の儀が今、始まる。形、真、理――三様が揃い、よって剣を、解き放つ!
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Posted by ブクログ
購入前に盛大なネタバレという名の炎上を見てしまったので、その点は本当に残念だったが、お話としては本当に面白かった。
読みやすいノベライズだったし。
大奥を舞台とした三部作最終話ということで、大奥の成り立ちに関わるところまで言及したお話。
しかも蛇神を倒しても、更にその先がある二段構えという。
読んでいて、「あれ、蛇神あっさり倒した割に、ページ数残っているし、ネタバレ食らった案件が登場していない? もしかしてノベライズと言いつつ別展開が!?」と思っていたら、ちゃんとサプライズあったという。
油断してました。
何だったら、蛇神より余程やばい案件が最後にあるという。
『唐傘』を読んでいた当初とは、個人的に予想しなかった方向性に転がった印象。
溝呂木が黒幕でラスボスだと思っていたら、全然違ったし。
何だったら子ども想い、幼馴染み想いのいいキャラだった。
誤解していてごめんよ。
天子様もまさかの秘密に驚かされたし。
そして、何だったら割と喋ってた。
無口なものとばかり。
坂下さんも、天秤可愛がっていたり、今回に至っては(恐らくぎっくり腰で)最初から戦力になっていないのに、途中の覚悟ガン決まりすぎていてかっこよかったし。
あと、『唐傘』で多少出番があったものの、それ以降見せ場のなかった平基に今回は出番があってよかったです。
相方がどうしても立ち位置的に目立つからね、仕方ない。
まあ今回も活躍したかは置いておいて、必要な視点ではあったので。
大奥の歴史に、江戸幕府の実際のエピソードを下敷きにしていたのも興味深かった。
病弱な三代目、春日局の話など。
そこから膨らませたところが本当に面白かった。
このお話以降の大奥のことを考えると頭が痛いが、江戸幕府を下敷きにしているならば、あと四代で滅ぶしという楽観的な視点になるという不思議な感覚も味わった。
最後の最後に嫌な見方をして申し訳なくなった。
サプライズの件については、小説の展開としては断然あり。
熱い展開ではあった。
ただ映画に登場させるとなると、経緯が経緯なだけに、そりゃ炎上するわなと思ったことだけ言及しておきます。