三品和広のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
リインベンションとは直訳すると「ゼロから事物を再発名する」。ドラッカーはポスト工業社会のキーワードを知識に求めたけどそれでは安易すぎると著者は指摘。知識は資本と同様に蓄積できるけどもっと希少性が高いのは前衛への挑戦、起業家精神。5
改善、イノベーションは供給過剰でイノベーションしたけど儲からずな状況に。イノベーションのコモディティ化。市場が移ろうとするときは従来市場の枠内でイノベーションを重ねてもまったく報いられない。35
ジャズは怒濤の勢いでイノベーションを起こした。しかしロックの登場で危機に。マイルスのみビッチェズブリューでジャズからリインベンションした音楽で自己革新して生き残ったが多くのジャズミュージシャンは既存のジャズ内のイノベーションにとどまり衰退55
ノートPC、デジカメ、液晶テレビ。これらの世界ではいくらイノベーションしてももうからない。68
イノベーションの背後には汎用部材、生産設備があるので同業他社も簡単胃イノベーションの源泉にアクセスできてしまう。68
リインベンションのためには新しいパラメーター、KPIが必要。従来のパラメータを追加する程度ではだめで捨てて新しいパラメータを打ち立てなければ行けない74
★従来のコンセプトの枠内でのイノベーションとコンセプト自体を改訂し打ち立てるリインベンション。改訂に際しては「誰に」「何を」「どのように」が軸。誰には製品を購入する顧客、何をは顧客に提供する価値、どのようには勝ち提供するための製品および事業設計75
イノベーションとりインベンションの違いは3つ。イノベーションは競合製品に対して勝つが狙い、インベンションは従来製品にはない何かを産み出すこと、二つ目はイノベーションは競合に勝つなので従来のKPIが有効、リインベンションは無効、三店目は必要とされる力の違い。イノベーションは技術、リインベンションはコンセプト、構想力77
日本企業のリインベンションが苦手なのは「障害は会議だらけの全員経営」にある。 -
Posted by ブクログ
私が今使っているスーパーは近くの「サミット」というところですが、神戸出身の私は、以前はよく「ダイエー」を使っていました。
私の高校はダイエーの生みの親である中内氏の出身校ということもあり、ダイエーには親しみを感じていましたが、ダイエーが多角化を進めて最後には産業再生機構にお世話になったことは残念でした。
この本は、ダイエーとその競合相手である、ヨーカ堂やジャスコがなぜ同じような道をたどらなかったのか、経営戦略を中心に、それも若い大学のゼミ生達が解説しています。
診断士の勉強をしたことのある私にとっては、興味の持てる内容が多かったです。特に、経営トップの考え方を理解するために、彼らの生い立ちやインタビューをして、その原点を探ろうと姿は素晴らしいです。
以下は気になったポイントです。
・「ゆとり世代」が生まれたのは、日本が世界の先頭集団に追いついた以上、未開の荒野を開拓できる人材を育てていかないと先人が考えたから(まえがきp4)
・日本の小売業が発展したのは第二次世界大戦後、それまでは百貨店しかなかった、三越呉服店が1904年に日本初の百貨店をオープンした(p11)
・日本においてマニュアルに重点が置かれないのは、1)非常事態などの処理に時間がかかる、2)仕事のノウハウが十分に伝えられないから、である(p20)
・POSのデータでは、購入されていない商品の情報がわからない、どんな商品をどれだけ買っているかしかわからない(p23)
・地場スーパーを検討から外した理由として、総合スーパーと地場スーパーは厳密には戦っている土俵が異なるため比べるのは不適切である(p58)
・店舗間競争では、店長さんや店員さんがどれほど頑張っても、新しいお店には敵わない、いかに下げないかという面でしか貢献できない(p77)
・出店に関する戦略を一言で表現すれば、規模のダイエー、集中のヨーカ堂、転換のジャスコ、である(p82)
・ジャスコが多くの店舗を他と比較して出店できるのは、土地をリースしているから、新規出店の60%以上(p86)
・ダイエーは他社との合併を多用していたように、競争力が低下した古い店舗を閉店するという考え方がなかった、それ以上に店舗数が増えるメリットが大きいと考えていた(p88)
・ヨーカ堂の出店政策は、競合店を出店させない、ある地域に集中的に出店して、その地域を制覇するドミナント出店を実行するとともに、ショッピングセンター化(テナント収入)を進めた(p96、98、161)
・販間費の使い方は、従業員重視のジャスコ、顧客とのコミュニケーション重視のヨーカ堂、削るしかなかったダイエー、となる(p109)
・自己資本率を高めるには、1)新株発行で自己資本を増やす、2)配当せずに内部留保、3)負債圧縮、がある(p116)
・財務分析からわかる戦略としては、「売上を目的として負債を利用した拡大路線のダイエー」「自己資本比率アップによる利益率重視のヨーカ堂」「デベロッパー業にも力を入れ利益を得てきたジャスコ」となる(p122)
・90年代初頭のカテゴリーキラーの台頭により、総合スーパーに残ったのは最も利益を稼げない、客を引き付けるための手段であった食料品だけになった(p156)
・ヨーカ堂はコンビニ(セブンイレブン)、ジャスコではデベロッパーという総合スーパーとは異なる事業が主力産業になっているのに対して、ダイエーは総合スーパーだけしか残らなかったので潰れてしまった(p168)
・ダイエーは松下電器が指定する割引許容範囲を超えて、30%以上引いて売り続けたので、松下はダイエーに対して出荷停止措置、それに対して告訴(独占禁止法違反)した(p177)
・ダイエーの合併は吸収合併がメインであるが、ジャスコは対等合併(地方の有力地場スーパー)、ヨーカ堂は合併をほとんどしていない(p182、199)
・全盛期の鈴木商店の売上は当時のGNPの1割以上、多角化の結果、アサヒビール、帝人、神戸製鋼所といったその流れをくむ企業を残した(p185)
・中内氏は、幼少期の貧しさと戦争での飢餓体験、戦友の飢えによる死が「安売り」という確固たる事業感をいだかせた(p189)
・ジャスコはコンビニ参入が遅かった(1980年)、業態も完全なコンビニではなく、ファーストフードとコンビニを融合させたコンボストアである(p197)
・ヨーカ堂は単品管理をすることで、売れる商品が多く売り場に並んでいるようになり、値下げをする必要が少なく粗利益を高く保つことに成功した(p219)
・ヨーカ堂がリース方式を導入することで、土地を担保に入れて借金することができないので、本業から利益をだしてリース料を払うことに留意する必要があった(p223)
・ヨーカ堂の挑戦する経営は、セブンイレブン創業、親会社の再建、セブン銀行の創業において、悲観論が主流であるなか挑戦して実績を出してきた(p231)
・サウスランド社の救済において大きな成功要因となったのは、単品管理の徹底のために発注権限を店の従業員に分担させたこと(p236)
・優秀な人材がいて有望な事業立地も存在したが、人材の配置を誤ったのがダイエーのがつぶれてしまった原因と結論付ける(p258)
・ゆとり世代は、総合学習の時間に、チームでアウトプットを出す訓練を積む中で、新たなチームワークのスタイルを身に着けた可能性がある(p263)
2011/7/17作成 -
Posted by ブクログ
『■どの企業も経営者の手腕によって勝負が決まる。
初期の段階で選択した市場で勝負の大半は決まる。
すなわち市場(立地)の良否を見抜く眼力、目利き力が真価を問う。
もし不毛な立地を選んでしまった場合、
または、ライフサイクルの変化により寿命になってしまった場合、
生き延びるには新規事業(転地)の推進力が鍵になる。
すなわち戦略は、競合より立地を見つめることが重要。
そしてそれが経営者のなすべきことであり、
立地を見極めるには、見えないものを心眼で見抜く知性と感性が求められる。
競合の戦いや戦術はライン組織に任せておけばいい。
この感性は、説明できるものでもなく、わからない人にはわからないものである。
また、後継指名のときにも企業存続の転機が訪れる。
もし、再び立地が不毛になってしまった際に転地に踏み切れるかどうかにかかる。
もし手堅いディフェンス型の経営に陥ってしまうと、一種の縮小均衡に巡りついてしまう。
そして戦略不全に陥る。
■経営者の資質
とはいえ、経営者の現実的に欠かせない要素は「知性と感性と野生」に尽きる。
立地の良否を直観的に見抜ぬく「感性」、それを論理的に軌道修正する「知性」を兼ね備えることが必要である。
立地の良否の判断に関して、人と同じような答えにめぐりつくのはいけない。そして、常識や規制にとらわれない態度と、障害や困難をくぐりぬける「野心」が中核をなすことが求められる。
「経営は10年にしてならず」のごとく、時間をかけて事業デザインをつくりあげれば利益成長基盤を強化することになる。