青田孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鉄道は技術の粋。何気なく毎日利用する鉄道は多くの匠の技に支えられていることが分かる作品。
快適、つなぐ、見守る、保つ。4つのテーマで全20社の独自の技術を紹介している。ほとんどは中小企業で従業員は少ないが他社が追随できないワザを持っている。筆者の取材にも「ココから先はちょっと…」といった場面が多く出てくる。
鉄道に限らず日本経済はこのような小さくも独自のワザを持った企業、職人たちに支えられているということを痛感する。
鉄道路線上に工場がありながら本数が少なく、多くの社員が車通勤している現状も日本の鉄道の現状であるように思う。
「JRガゼット」に今も連載中のコラムから。 -
Posted by ブクログ
鉄の世界を垣間見たような気がする。
「交通新聞社新書」なるレーベルの本を初めて買った。
まず、巻末の既刊図書の広告に目が釘付けになった。
鉄道の時計というミクロなテーマで一冊本が書けるとは!
さて、本書では、箱根ににどうやって鉄道を通したのか、車体にはどんな技術が使われているのかが詳細に述べられていた。
技術的な部分での解説は十分理解できているか心もとないけれど・・・
今夏、初めて箱根を訪れ、「アプト式」なる言葉をそこで見た。
それがどのような技術がわかって、まあ、よかったな、と思う。
箱根の交通網、訪れてみて、便利とは思われなかったが・・・
元箱根方面と登山鉄道沿線が鉄道で結ばれていた -
Posted by ブクログ
■秋葉原にある仕事先へ向かう途中にある書泉グランデに(暑さ対策を兼ねて)立ち寄ったときに『交通新聞社新書』のコーナを見つけてしまい、いくつか欲しい作品があったんだけど、まずはこれだけは読まなきゃって思って即買いしちゃった。
■ 小さい頃は小田急沿線に住んでいたので、SE車とかNSE車あたりに思い入れが強くて(そういえばデビューしたばかりの9000系の編成が入ってくるのを成城学園前あたりで延々と待っていたのは小学校3年生ぐらいだったかなぁ...)、当時は国鉄に乗り入れて145km/hの(狭軌における)世界記録を樹立したことを書いた記事も多くて。その開発裏話が書かれているのが本書なので最初から最 -
Posted by ブクログ
鉄道には二種類ある。
山を越えるか、山を登るかだ。
(その二種類ザックリ過ぎる...)
日本で唯一山を登る鉄道は、箱根登山鉄道だ。
箱根湯本、強羅間8.9kmで標高445mを登る。
この急こう配の鉄道路線はいかにして計画されたのか。
明治の日本、東海道に列車を通すのに箱根が難所となった。
箱根を酒匂川で大きく迂回する御殿場線がかつて東海道線として機能した。
しかし、小田原まで列車が来ることがなくなってしまう。
さらには江戸時代の宿場として栄えた箱根宿・小田原宿、湯治場として栄えた箱根七湯が廃れてしまう。
馬車鉄道、そして初期の電化鉄道へ。
2019年の台風19号の影