早野透のレビュー一覧

  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    田中角栄の人生と昭和後半の日本政治の話がメインだったと思う。ただの小僧から始まり、起業家を経て、政治家へ。その密度の濃い人生は凄まじいものだったと感じた。

    特に印象に残った文章。
    「そんなこと、おれに聞くなよ。君らは大学をでたのだろ。大学を出たやつが考えろ。」
    日中国交正常化時の言葉である。

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    2014年08月12日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    朝日新聞政治部の番記者による田中角栄伝。良くも悪しくも戦後日本を語る上で欠かせない田中の評伝としては良くまとまっているし、政治部記者らしく他の政治家との関係や比較、またさまざまなエピソード(あえて不確実な情報も入れて当時の雰囲気を伝えている)も豊富で臨場感ある叙述になっているように思う。

    個人的には田中の前の池田政権時の高度成長政策と田中の再配分政策の比較、福田蔵相になってからの緊縮路線(列島改造論の放棄)、にもかかわらず、その後継続していく田中型利益誘導政治のメカニズムなど、経済政策面での変遷の整理がもう少し欲しかったが、まぁ、それは無い物ねだりなのだろう。

    当時の政治状況の基本を押さえ

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    2014年07月06日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    朝日新聞社で田中角栄の番記者を担当していた早野透が綴った田中角栄の記録。これだけ振り幅の大きい人生の光と闇を経験した人物も稀有だと思います。歴史の教科書や公民の教科書を始め報道番組では政治家田中角栄、列島改造論や特にロッキード事件に代表される闇の部分が多く取り扱われるのですが、本書では人間としての田中角栄が描かれていると思いました。そういった意味でも非常に興味深かったです。文章からは、この本の作者自体が田中角栄氏に強く惹かれていたのが分かります。それが良いことなのか、悪いことなのかは分かりませんが。

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    2014年04月30日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    現代史は疎いので、勉強がてら読みました。田中角榮、ロッキード事件、列島改造計画、日中国交等々、今までキーワードとして知っていたことが繋がって、ためになりました。

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    2014年02月08日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    田中角栄の良い面と悪い面の両方を知ることができた。
    両方の面を含め、確固とした価値観を持っていて、地に足の着いた現実的な考えを持ち得た人だと思った。

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    2013年09月10日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    【99冊目】非常に興味深い本でした。非常によくまとまった田中角栄入門書でした。

    角栄のこと、全然知らなかったので、初期の上京から議員になるまでの立身出世の物語、議員初期の議員立法への尽力期、即断即決と巧みな利益誘導、そして自身の経験からくる人心把握術を存分に発揮した中堅議員期から初入閣の郵政大臣、権力の絶頂を極めた幹事長時代から、角福戦争を経て首相へ。2つの論文により、カネと女の両面から責めたてられ、首相の座は手放すも、目白の闇将軍として隠然たる力を発揮した引退期・・・

    その経路は確かに戦後日本の自画像である。一昔前の政治や社会のイメージを代表している、それが角栄という印象。
    面白いと思っ

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    2013年07月07日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    田中角栄の一生をコンパクトにまとめた新書。昨年(2012年)に書かれたことで、これまでの膨大な角栄関係の著作や資料などにも言及しながら、より冷めた視点で角栄を記述することで、より真実の田中角栄像が捉えられていると思う。

    個人的には、田中角栄という人は、非常に男気があり、懐深く、人の気持ちの分かる魅力的な人物という印象。

    一方で、政治家としての評価は良くも悪くも極端。

    ○は、抜群の実行力とリーダーシップ。山一証券倒産の時の金融危機の回避などは、政治家としての類稀なる能力を持った人。そして特質すべきは日中共同声明だろう。

    ×は、政治思想や政策。これにカネを加える人もいるかと思うが、やっぱり

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    2013年06月26日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    大作。素晴らしい。
    昭和の怪物、波乱万丈。
    田中角栄は、怒らない人だったのか。酷いめに会ってもただでは起きない。言うだけては無く、少しでも実行、前に進む。
    昔の政治家は、金にものを言わせてた、酷い時代。今はましだろうけど、どうなんだろう?
    たいへん勉強になった。

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    2013年03月17日
  • 丸山眞男と田中角栄 「戦後民主主義」の逆襲

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    早野透『田中角栄』(中公新書)の裏話を,丸山眞男を引き合いに出しつつ論じるという。佐高信が丸山に親しんでいた事実を知って,個人的にびっくり。

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    2015年07月30日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    世代的にちょっと馴染みがない田中角栄が、どのように上り詰めていったのか興味があった。行動力、人物像、発想が極力中立的に書かれている良書。功罪はさておき、経験主義者で人生訓的という表現は旨いと思った。

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    2014年09月03日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    小学校卒業で首相にまでのぼりつめ、
    日本に高速道路や鉄道を張り巡らし、
    田舎に団地などをぼんぼん作った人。

    そんなイメージで手に取りました。

    松下幸之助のように、
    成功するためのキーワードが、
    星の数ほどちりばめられているだろう……。

    と期待して読み始めましたが、
    すぐに裏切られることに。

    それほど、この方は偉人すぎました。
    高校や大学を卒業した人でも、
    そうそう、この方のように生きられるものではありません。

    といっても、まるで参考にならないかというと、
    なんだかポジティブになります。
    「思ったら即、行動しないと!」
    といった、わくわく感も湧きます。

    ときに、日本人には受け入れられ

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    2014年01月23日
  • 田中角栄 戦後日本の悲しき自画像

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    偉大な政治家「田中角栄」。
    その一生はよくわかっていませんでしたが、この一冊で理解できました!
    まさかの政権交代を経て、自民党は今後どうなるのでしょうか?
    そんなことを考えながら読みごたえのあった一冊でした。

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    2013年02月26日