酒井隆史のレビュー一覧

  • 暴力の哲学

    Posted by ブクログ

    「暴力はいけない」というだけでは無力であり、暴力に対抗するための「批判」の必要性を説くとともに、現代世界においてさまざまな局面で生じている暴力からの逃走線をえがきだす試みです。

    著者は、キング牧師やマルコムX、フランツ・ファノンらの仕事をとりあげながら、「暴力はいけない」というナイーヴな立場を乗り越えて、暴力のメカニズムそのものを暴き出すいくつかの視点を提示します。さらに、暴力の背景にある人びとの恐怖や、暴力と権力、メディア、国家の関係について、カール・シュミットやポール・ヴィリリオらの思想を引き合いに出しながら考察を展開しています。

    体系的な「暴力の哲学」が語られているわけではなく、暴力

    0
    2019年03月09日
  • 暴力の哲学

    Posted by ブクログ

    暴力、非暴力からの反暴力、歴史を紐解き現代の社会情勢に照らし合わせて語る思想書…なんだが、やー難しかった。衝動買いするも、太刀打ちできませんでした、とほほ。

    0
    2016年04月10日
  • 暴力の哲学

    Posted by ブクログ

    ネグリ&ハート「<帝国>」の翻訳者であり、社会思想の研究者である著者が、2001年の米国同時多発テロを契機として、肥大化する暴力の連鎖を断ち切るためのアイディアを、アレントやフーコー、ヴィリリオといった社会思想家や、アメリカのキング牧師、マルコムXらの活動をベースにまとめた一冊。

    多様な議論が収められた本書のエッセンスをなかなか簡潔にまとめるのは難しいものの、要約するなら、以下のような流れになるだろうか。

    ・暴力に対して「暴力はいけない」と非暴力の言説で応じることはかえって、暴力の無感覚化を促進する
    ・権力による暴力の行使は、ある暴力に対する「対抗暴力」として現れる。この傾向は前述

    0
    2016年04月03日