酒井隆史のレビュー一覧

  • 暴力の哲学

    Posted by ブクログ

    ネグリ&ハート「<帝国>」の翻訳者であり、社会思想の研究者である著者が、2001年の米国同時多発テロを契機として、肥大化する暴力の連鎖を断ち切るためのアイディアを、アレントやフーコー、ヴィリリオといった社会思想家や、アメリカのキング牧師、マルコムXらの活動をベースにまとめた一冊。

    多様な議論が収められた本書のエッセンスをなかなか簡潔にまとめるのは難しいものの、要約するなら、以下のような流れになるだろうか。

    ・暴力に対して「暴力はいけない」と非暴力の言説で応じることはかえって、暴力の無感覚化を促進する
    ・権力による暴力の行使は、ある暴力に対する「対抗暴力」として現れる。この傾向は前述

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    2016年04月03日