甲斐萬里江のレビュー一覧

  • 消えた修道士 下

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    ミステリ。修道女フィデルマ。
    修道士の失踪と国王の暗殺未遂事件から始まる物語。
    上巻は次々と謎が浮かび上がり続けたが、下巻では少しずつ真実に近づいていき、最後には一気に解決。
    解決シーンは、ドーリィーらしく、フィデルマが法廷で大活躍。熱かった。
    なかなかに複雑な物語で、登場人物がみんな怪しく思えて、ずっとハラハラしながら読んだ。
    フィデルマとエイダルフの関係が、名探偵と少し抜けてる助手役という、典型的なホームズとワトスンの関係に見えて面白い。
    フィデルマがエイダルフを心から信頼しているのが微笑ましい。
    エピローグでは、フィデルマの女性らしい一面も見れて、ファンとしてかなり嬉しい。

    シリーズ作

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    2024年10月13日
  • 消えた修道士 上

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    ミステリ。修道女フィデルマ。
    修道士の失踪と国王の暗殺未遂事件から始まる物語。
    上巻では次々と謎が浮かび上がる。
    ストーリーはもちろん、世界観が良すぎる。
    詳細は下巻で。

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    2024年10月12日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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     7世紀のアイルランドを舞台に、アイルランド五王国の一つモアン王国先王の王女にしてドーリィー(法廷弁護士)であり、状況次第では裁判官としても活動できるアンルー(上位弁護士)の資格も有する修道女フィデルマが事件の謎を解き明かす短篇集。収録作は以下のとおり。

      聖餐式の毒杯
      ホロフェルネスの幕舎
      旅籠の幽霊
      大王の剣
      大王廟の悲鳴

     法律の高度な専門家としてたとえ王が相手でも物怖じせず、論理的に事件を解決するフィデルマの人物像やミステリーそのものとしてのおもしろさは充分。加えて、7世紀のアイルランドという未知の世界も素晴らしかった。その独特の風土に最初は戸惑ったが重要な単語は

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    2023年12月26日
  • 消えた修道士 下

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    族長襲撃事件の証拠を追って、イムラックの大修道院にやって来た修道女フィデルマ。
    元修道士が関わっているようなのだ。
    兄である国王コルグーにかかった疑いを晴らすためだった。
    ところが、そこでは大変な事態に‥?!

    イムラックの大修道院では、貴重な聖遺物が紛失。
    保管を担当していた修道士が失踪してしまったという。
    調査を依頼されたにフィデルマは、妙な事実に気づく。
    修道院のある町は襲撃を受けて大荒れとなり、人々の心のよりどころが失われそうになる。
    王国の平和と威信を取り戻そうと奮闘するフィデルマ。

    王の妹で、頭が切れる超秀才で高位の資格を持ち、しかも活発な美人というフィデルマですが、大の男が束に

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    2016年05月28日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    修道女フィデルマのシリーズ。
    中世が舞台のミステリ、短編集です。

    まだ若く美しい女性フィデルマ、じつは修道女であるだけでなく、高位の資格を持つ弁護士。
    アイルランドの7世紀という古い時代に、実際にも女性がかなり活躍していたというのは頼もしい。
    とはいえ、最初は若い女と見て侮られます。現代同様?
    動じることなく、真実を求めて突き進む姿勢がさわやか。
    次第にその名が鳴り響いていくのですね。

    「聖餐式の毒杯」はローマを訪れた若きフィデルマが礼拝堂に。同席の若者が死んだために謎を解く。
    幼なじみの女性の救援に駆けつける話。
    偶然立ち寄った雪の宿での、幽霊騒動に巻き込まれる話。
    アイルランドの大王(

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    2015年09月07日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    個人的に、今年中にフィデルマ・シリーズを1冊でも読もうと思っていたので達成。低い目標ではあるけれど。
    7世紀のアイルランドが舞台なんて、全く想像もつかなくて、出てくる言葉ひとつひとつが聞き慣れないものばかりで新鮮だった。ただどんな時代だとしても、欲深さや嫉妬で殺人を犯してしまう人間の愚かさは一緒。現代と何も変わらない。そのあたりはオーソドックスなミステリだった。
    主人公フィデルマは、聡明で真面目。今のところ、余り面白みのない人物だけれど、シリーズを重ねると、どういう風に印象が変わっていくのか。

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    2025年10月17日
  • 修道女フィデルマの挑戦 修道女フィデルマ短編集

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    ミステリ。短編集。
    シリーズ短編4作目。
    フィデルマが修道女になる前の事件が2作品読めるのが、シリーズの中でも貴重。
    作品の面白さ的には、怪奇小説の要素がある「バンシー」と、奇妙な謎に現実的な回答を見つけ出す「昏い月 昇る夜」が好き。
    "月"を"夜の女王"と表現する文章があり、ハインラインの『月は無慈悲な夜の女王』のタイトルの由来が推測できて興味深い。

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    2023年04月17日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    ミステリ。短編集。
    初めて読む作家。
    7世紀のアイルランドという舞台設定が独特。非常に好きな世界観。
    文章は簡潔で読みやすい。
    取り扱う事件は殺人から窃盗、幽霊騒ぎと様々。
    「大王廟の悲鳴」が個人的ベスト。
    インパクトのある事件でありながら、シンプルな解決という分かりやすさが好印象。伏線の張り方が堂々としすぎていて、逆に見逃した。
    このシリーズは全作読みたい。

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    2022年12月16日
  • 消えた修道士 下

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    ネタバレ

    666年アイルランド、モアン王国。王都キャシェルにてフィデルマの兄王コルグーと、敵対していたオー・フィジェンティの族長との和平交渉が行われることになった。だが、王が族長を伴ってキャシェルに足を踏み入れた途端、二人を暗殺者の矢が襲う。一命はとりとめたものの、犯人の身元をめぐって再び両者は緊張関係に。暗殺未遂に使われた弓矢の出所を探すことになったフィデルマとエイダルフは、その途中立ち寄ったイムラックで修道院から聖アルバの聖遺物と一人の修道士が消える事件が起きたと知る。二つの事件の関連を疑いはじめた矢先、イムラックの町を謎の武装集団が襲う。王国に内紛を起こそうとする真犯人の巨大な陰謀とは。〈修道女フ

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    2021年04月10日
  • 修道女フィデルマの挑戦 修道女フィデルマ短編集

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    久しぶりのフィデルマ。これは日本向け短編集だとか。
    才気に溢れたフィデルマが法律を学日始めるとこかる始まります。
    ロジックで詰めて解かれる謎は気持ちがよく、気分が良い☺

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    2021年04月04日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    ネタバレ

    古代アイルランドの〈ブレホン法〉に則って裁判を行う弁護士〈ドーリィー〉であり、そのなかでも上位の〈アンルー〉という資格を有する修道女フィデルマが、聖餐のワインで毒死した青年、雪山の旅籠に夜な夜な出現する幽霊、消えた王家の大剣などの謎をその明晰な頭脳と法知識で解決する短篇集。


    著者はケルトの歴史学者。このシリーズはミステリーの枠組みを使って古代アイルランドの社会を描くことを目的としたエンタメ小説である。
    まずはなんといってもフィデルマの設定。王位継承者の妹という特権階級であることを差っ引いても、当時のアイルランドでは男女が同じ教育を受け、職業的に差別されることなく重要な役職に就けたという史実

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    2021年03月27日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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     7世紀のアイルランドが舞台。著者は、歴史家としても著名とのことで、その世界を身近なもののように伝えてくれる。美貌の修道女という設定も魅力ですが、初期のキリスト教とアイルランドの古いしきたりとの軋轢を教えてくれるのも楽しみです。

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    2019年06月24日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    フィデルマが赤毛なのはアイルランド人であることを強調したかったからか。修道女が裁く事件でも基本的に動機は愛と物欲と権力欲。ローマカトリックとも違うアイルランド独特のカトリックが興味深い。アイルランドというと幻想、下手すると迷信深いという印象があるが、そういう面もあるけれど、ここに描かれるアイルランドの知性は合理的論理的。司法制度の在り方とか。女卑でもないし

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    2018年05月15日
  • 修道女フィデルマの挑戦 修道女フィデルマ短編集

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    ネタバレ

    化粧ポウチ★★★★
    痣★★★★
    死者の囁き★★★★
    バンシー★★★★
    消えた鷲★★
    昏い月 昇る夜★★★

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    2018年04月04日
  • 修道女フィデルマの挑戦 修道女フィデルマ短編集

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    修道女フィデルマ・シリーズの短編集第4弾。

    十六歳のフィデルマが学問所に入った日に起こった事件。
    女性が必ず持ち歩く「化粧ポウチ」が盗まれる。
    少女時代のフィデルマが登場するのも珍しいし、
    女の子たちの関係が描かれるのも珍しい。
    意外な結末だったし。

    「消えた鷲」も珍しい宝探しの話で面白かった。

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    2018年01月23日
  • 消えた修道士 上

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    修道女フィデルマ・シリーズ、7作目。
    兄である王と王国の窮地を救えるか?

    7世紀のアイルランド。
    フィデルマは修道女であり、高位の弁護士でもあります。
    国境で何かと揉めてきた隣接する部族と和平協定がなり、大族長が訪れます。
    ところが、行列に何者かが矢を射かけ、大族長が怪我をしてしまう。
    互いに陰謀と非難しあう騒ぎとなります。
    招いたほうであるモアン王国のほうが不利な立場に。

    証拠の品の出所を追って、フィデルマは相棒エイダルフと共に旅立ちますが‥?
    動きのハッキリした展開で読みやすい。
    さて、後半はさらに‥?

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    2016年05月28日
  • 修道女フィデルマの叡智 修道女フィデルマ短編集

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    修道女フィデルマ・シリーズの8作目の短編集(原作順で)。

    面白かった。
    短編集の方が良いかも。

    聖餐式の聖体拝領で毒殺されたり、
    「魂の友」が夫と息子の殺人の容疑者になり、
    大王の剣は盗まれ、
    大王の墓から悲鳴が聞こえたりと、
    いつもより少々ドラマチックな感じだが、
    フィデルマがさっさと事件を解決してくれるので、爽快な印象。

    「魂の友」の事件が、ちょっとフィデルマにはつらかったのではないかな。

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    2016年05月14日
  • 消えた修道士 下

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    (上巻より続く)

    最後の法廷シーンはいつも通りの見せ場だが、
    兄のコルグー王が途中で激昂する場面が、
    なんとも残念な感じ。

    だまされやすいところがあるかもしれないけど、
    良い王だと思っていたのに。
    フィデルマのことを信じられない器の小さい男に
    描かれてしまったのが残念。

    フィデルマが結婚を意識してたとは意外。
    エイダルフとの仲はどうなるのか。

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    2016年05月03日
  • 消えた修道士 上

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    修道女フィデルマ・シリーズの7作目(原作順で)。

    いよいよ話が大きくなってきた。
    政治的になってきたというべきか。
    兄の王と和平協定のためにきた大族長が矢で射られる。
    聖遺物も盗まれ、聖なるイチイの木も打倒される。
    モアン王国の危機!

    (下巻へ続く)

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    2016年05月03日
  • 消えた修道士 下

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    この巻を境に、フィデルマとエイダルフの関係に変化が生じる。今後のフィデルマに関しては、既訳の短編集でちょろりとお目にかかれるが、原作はもう20巻を越えてしまっているので、和訳の刊行ももうちょっとペースが上がると嬉しいな。

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    2016年04月11日