吉田洋一のレビュー一覧

  • 零の発見 数学の生い立ち

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     ヨーロッパ(ローマ)数字はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、、、でアラビア数字が0123…となっているのは皆さんご存知でしょう。そこにおいてⅩと10という表記の違いは位取り記数法に直結するコペルニクス的転回(笑)といえる大発見だったようです。が誰が0という大発見をしたのかが結局解けていないのが何とも不思議。
     初版はなんと昭和13年。同じ著者が昭和53年に改訂していますが、40年も色褪せぬ一般教養のロングセラー。
     もう一つ所収されている「直線を切る」は、古代ギリシャ数学における、ピタゴラスの定理から生まれる無理数の示唆とそれを認めるわけにいかないピタゴラス学派の苦悩、円積問題、さらにはゼノンのパラドックス(アキ

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    2020年12月07日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    数の歴史を零の発見と無理数の発見に分けてたどっていく話。
    特別これといった感想は無いけど、たぶんこの種の本では数式が少なくて読みやすい気がする。
    やはり少し古めかしいけど

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    2015年11月25日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    歴史の発展と数学の発展がからんでいること、数学の概念や使い方が国で違うこと
    しらないことがたくさんあった

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    2018年02月05日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    数学史・哲学史的な書。
    ピュタゴラスが宗教的意味を数に抱いていたことがよく分かる。私としてはエジプト的な実用に用いればそれで良いと考える人間であるためある種ロマンチストなギリシャ人については「どうしてそこまでこだわるのか」と疑問を抱くが、それこそが数学という学問なのだろう。とにかくはっきりと規定しないと気が済まないというわけである。このような立場からみれば、実用に耐えればそれで良いとした計算を主とする商人の数学が下等なもの見なされたのも致し方なしと言ったところか。

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    2014年05月25日
  • 数学序説

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    永らく単行本で読み次がれてきた名著の文庫化は嬉しい限り。"素人でも数学を楽しむことができることを説明したい"と冒頭に書いてある。数学書を読むときは紙と鉛筆を手元において図や計算を確かめながらというのが一般的だが本書はその必要がないともある。云わば人類が歩んできた道程を綴った短編集。接戦の考えから微分法へ、面積の考えから積分法へ、両者を繋ぐ代数学の基本定理へ、記述が淀みなく進む。結果がガチガチで誰がやっても同じと思われる数学という学問が実はヒトによって考えが大きく異なる極めて人間臭いモノだと感じられるはず。

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    2013年10月15日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    インドにおけるゼロの発見は、人類文化史上に巨大な一歩をしるしたものといえる。その事実および背景から説き起こし、エジプト、ギリシァ、ローマなどにおける数を書き表わすためのさまざまな工夫、ソロバンや計算尺の意義にもふれながら、数字と計算法の発達の跡をきわめて平明に語った、数の世界への楽しい道案内書。

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    2013年05月02日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    ネタバレ

    インドでの「0(ゼロ)」の発見(発明?)が如何に重要だったかを、他の文明の記数法(数を表わす方法)と比較しながら解き明かす。確かに、「0」はインド人による歴史的大発見というのは”常識”として知っていたが、どう大発見だったのかについてはあまり意識したことがなかったけど、なるほど、数を書き表わすための工夫が、後々の計算法の発達や、数学的思考にも影響を及ぼしたとは。「零」の功績、存在意義を明らかにすることで、数の世界へといざなう数学入門書。ただ、やはり、後半は、ある程度、高度な数学的知識と理解がないと、面白さが判らなず、ついていけなくなってしまった。

    数学を「理解」するというとハードルが上がるが、

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    2012年06月14日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    数学読み物の古典.本棚に20年以上積読だったのを読んだ.

    前半が「零の発見」.位取り記数法の発展の歴史とその意義について.小数展開から極限,実数の話になる部分の流れが良くて感心した.

    後半は「直線を切る」.デデキントによる実数の定義を最終地点に話は進むが,その中で無理数の発見,またゼノンの逆理やギリシャの3大問題などの有名な話が出てくる.私には,なぜギリシャ人が定規とコンパスだけの作図にこだわったのかという話(26節)が面白かった.

    出てくる数学はほとんどが高校2年までの数学で,微積分の考え方を知っていると理解の助けになる部分が少しだけある.最後のデデキントの切断は大学の内容だが,例をう

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    2015年09月06日
  • 零の発見 数学の生い立ち

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    自明のように使われている十進法やゼロがどれだけ画期的なことか、ゼロが生まれる以前の各国の表記法などをたどることで解説している。
    数学的表現が多くて少し難しいが、面白く読める。

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    2011年08月08日