アンガス・ディートンのレビュー一覧

  • 絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの

    Posted by ブクログ

    【感想】
    アメリカ人の絶望死が増えている。絶望死とは、「自殺」「薬物の過剰摂取(特にオピオイド鎮痛薬)」「アルコール性肝疾患」の3つによる死を指し、45-54歳の中年白人男女の間で増加傾向にある。本書は、こうした絶望死の増加の原因に焦点を当て、非効率的な「アメリカ資本主義」にメスを入れていく構成となっている。

    では「何故絶望死が増えているのか」というと、これが難しい話であり、一概に何が原因と言い切れるわけではない。
    そもそも、自殺や薬物中毒などの死因は簡単に区別できない。アルコール依存症による生活苦に耐えられず拳銃で頭を打ちぬけば「自殺」としてカウントされ、腕に注射器の針が刺さったまま絶命し

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    2022年07月10日
  • 絶望死のアメリカ――資本主義がめざすべきもの

    Posted by ブクログ

    薄いと思ったのに、凄い濃密な論理の展開だった。なるほど、ノーベル経済学賞受賞を受けているのが当然。
    21Cの2割が過ぎ、今世紀の資本主義国家の夕暮れを感じさせつつも、薄暮を思わせるエンディング。疲れた読書だったが、方策は論じられぬものの、シナプスが少しできた感じ。

    アメリカ トランプ政権時に感じた異常性、問題提起が頷けるもの・・白人死亡率の右肩上がりと絶望死~自殺・薬物過剰摂取・アルコール性肝疾患の3つの要因。その大半を占める「学士号を持たぬ集団」
    出生コホートで追跡する数字の信ぴょう性は高い。かつての感情論が混じる分析とは一線を画す。18C産声を上げたこの国、いくつかの社会問題を闘いも含め

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    2021年08月19日
  • 大脱出――健康、お金、格差の起原

    Posted by ブクログ

    KennyのGetting Betterと論展開は似てるけど、こちらの方が開発のネガティブな点とか援助の失敗例/実害みたいなことを書いている。

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    2018年04月07日