ブレンダ・ツィンマーマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Getting To Maybe
不確かな世界で、ただ立ち竦むのではなく、不確実性をも呑み込んで、一歩前に踏み出してみよう‼…と思わせてくれる一冊。
■書評ではない自分史的散文
レビューを書こうと思ったが、もう既に多くの方がまとめているので、私は、私自身がこの本から、何を感じ、何を考え、どう動いているのか⁈…について書いていきたいと思う。
この本とは、約4年前、友人の結婚式で横浜に行ったとき、待ち時間にふらりと立ち寄った駅中の本屋さんで出逢った。
駅前の大きな木の下のベンチに座り、風に吹かれながら、時を忘れて読み進めた。都会の青空の下、久々に凄まじい解放感を味わった…気持ち良かった。
当時の私は漠然とした理想にもれなく付いてくる、漠然とした不安の中で、夜はひとりの世界で万能感に浸り、朝は現実を突き付けれ、打ちのめされる…そんな日々を送っていた。※1
何かを変えたい‼…という思いはあるが、何をどう変えればいいのか分からない…自分の進むべき道など皆目検討が付かず途方に暮れていた。※2
そんな時に出逢ったのがこの一冊だった。この本には、世界に翻弄されながらも、自身の情熱と向き合い、思考し、動き続ける人々の姿が描かれてた。
動いてみても何も変わらないかもしれない、だけど、もしかしたら何かが動き出すかもしれない…と私は感じた。
単なる頭デッカチで、悶々としていた私は、そろそろ現実と向き合い、逃げることなく、自分の足でフィールドに降り立ち、具体的に動き出してみよう‼…この世界に打って出よう‼…何かに挑戦してみよう‼…と思った。※3
こうして、私のソーシャルアクションがむくり&始動‼したのだ。
つづく
※1
その頃、まちづくりに携わりたい、と思い地元に帰って来た私は、消防という仕事をしながら、社協主催の災害ボランティア講座に参加した有志と「災害につよい足利つくる会」という市民活動団体を立ち上げ、防災に関わる展示会や公民館などでワークショップを開催していた。
当時から防災に関わるワークショップの意義や可能性について認識しつつも、具体的に何かが変わる…という感覚が感じられず、この動きは本当に意味があるのか⁈これが俺のやるべきことなのか⁈…と悶々とした日々を送っていた。
※2
理想と現実とのギャップに立ち竦む…という表現の場合、課題が明確になっているので、何からどう手を付ければいいのか⁈…ということを考えればいいので、比較的、建設的な思考回路を発動させやすいのだが、当時はそれ以前の段階だった。
※3
この本を読んでいて、ふたりの恩師の言葉を思い出した。
「可能性への挑戦」・・・小学校の担任の先生が卒業式に、和紙に墨で綴り、額に入れて送ってくれた言葉。
「フィールドを持たない学者はただのバカだ」
・・・学生時代にお世話になった教授の言葉。彼は脳梗塞で一度倒れてからもフィールドに立ち続け、臨場感ある言葉で語り、我々学生の心に火をつける天才だった。 -
Posted by ブクログ
「誰が世界を変えるのか」その言葉に胸がドキドキした。
純粋にその答えが知りたくて本を読んでいた。しかし、正解はないのかもしれない。
本書には、「かもしれない」という不確実なものに対して立ち向かっていく世界中の様々な人たちが描かれている。その人たちは、のちに社会起業家といわれる有名人というより、「この状態を何とかしたい!」という使命感に駆られた勇気ある一般人の姿だ。
私は、紹介されていた方への敬意と感謝の気持ちでいっぱいになったが、一方で「果たしてソーシャルイノベーションを起こしてきた人自身の人生は幸せであったのか?」という問いを持たずにはいられなかった。その理由は、きっとこの本を最後まで読めば分かってくれると思う。社会起業家と呼ばれる彼らにスポットライトが当てられがちだが、その周りにいる人たちの姿にも目を向けて読んで見て欲しいと思った。
そして、ソーシャルイノベーションの定義について本書ではこう述べている。
”社会起業家は、絶望と可能性、悲鳴と産声、始まりと終わりを同時に経験するかもしれない。はっきりいえば、この経験が、ソーシャルイノベーションの成功の定義なのだ。”
成功をも障害として、傲慢にならずに淡々と道を切り開いていく。その道筋が見えてくる一冊だった。
内容があまりにも濃かったので、この本をもう一度読んで、考えを整理したいと思う。
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Posted by ブクログ
複雑系を踏まえたリーダーシップのあり方について、つぎつぎと良書を翻訳、出版している英治出版からの1冊。
「社会変革に取り組む人たちの感動の物語が沢山、入っているのかな。たまには、そういう話も読んで、元気をもらおう」という感じで、読み始めたのだが、書き方は非常に客観的、理論的である。
そういう意味では予想と違ったのだが、個人的には、これは結構、最近の関心事にぴったりの本だった。
つまり、「複雑系的な世界のなかで、支援的なリーダーシップによって、創発的な変化が生じる」という本は最近結構多いし、共感するところも多いのだが、「そういうことをいったって、いつもそんなにうまく行く訳でないでしょ。うまく行く可能性をあげるためにはどうするのだろうか。理想主義的なアプローチだけでは、世の中は変えられないので、政治的なものとどう折り合って行くのか。うまくいっても、すぐ悪くなることは多いよね」などなどの疑問もわだかまっていた。
という疑問にストレートに答えてくれる本である。
この本の原題は、getting to "maybe"である。つまり、maybeにかけてみるという生き方なのだ。can-beやwill-beではないのだ。それでも、世界の悲惨を見たときに、思わずドアを開けてそこに出てしまう、いや、閉じていると思っていたドアは開いているのだ。その先にまっているのは、奇跡のようなプロセスであったり、絶望であったり。。。。
そんな苦しい道を何故歩むのか?彼らが英雄だから?
いや、calling、呼ばれるからなのだ。あなたが使命を見つけるのではなく、使命、いや世界があなたを見出すのだ。
社会変革は、「あなた」なしにはないと同時に、「あなた」なしでも自然に起こる物である。
内容的には、★5つなのだが、書き方がもう少し物語風だったら、良かったかな、と思う。