小菅正夫のレビュー一覧
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旭山動物園館長、小菅正夫氏の動物記。
8歳次男の夏休み用。
次男が先に読み私に「シロクマの毛って白くないって知ってた?!」などと自慢(笑)してきたので私も読んだ。
良い獣と書いて狼。
カピバラは、空いたペンギン池で飼育したら人気が出た。
動物園にサルの群れを!育児放棄の母サルに母性を呼び起こすには?
国内初のホッキョクグマの繁殖とその後。三本足となってしまったホッキョクグマの成長記録。
北海道にもキンメフクロウがいた?!
僕は獣医だから動物には嫌われて哀し~、というつぶやき。
ホッキョクグマの毛は実は白くない!半透明でチューブ型の毛が反射により白く見えてるんだよ。
…などなど子 -
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NHKラジオの番組「夏休み子ども科学電話相談」にて、動物の担当をされていた先生の本です。
「ビジネスモデル」とあるので、経営の手法に関する本かと思いました。
確かにビジネスモデルとして成功していますが、それは何より、動物がどうしたら一番いきいきと、幸せに生きられるかを追求した結果だと思いました。
昔は「動物が芸をしないとつまらない」と、火をつけて驚かそうとした来園者までいたそうです。
その点からも「立つレッサーパンダ」ブームにも警鐘を鳴らしていました。
レッサーパンダという動物自体への興味はさほど高まらなかったのですから…
動物園はレクレーションだけでなく、野生動物の保護や繁殖、そして研 -
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ネタバレチェック項目10箇所。動物それぞれの能力を発揮できる行動展示を行うことで、動物がイキイキすることを、飼育する中で確認してきた。「動物園とは何をするところなのか」。「人の目でトラの見え方」と「シカの目で見たトラの見え方」が比較対照できるようになっている。ライオンやトラ、ヒョウといった、いわゆるネコ科に分類される動物は食料が十分得られないかもしれないという前提で、活動をしている。動物園のような場所で一種だけで暮らしていたら、自分の特性も分も、ほかの動物の素晴らしさも分からなくなってしまう。動物はすべて棲み分けで自然を共有している。「命」というのは、一度失われると取り返しがつかないという事実を知らな
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ネタバレ著者は旭山動物園元園長の小菅正夫さん。苦境にあった同園復活の立役者である。とにかくブレない姿勢が素晴らしい。
●動物園には「「レクリエーションの場」「教育の場」「自然保護の場」「調査・研究の場」の四つの役割がある」
動物園は単なる娯楽施設ではない。だから、来園者には動物の本来の姿を見せ、彼らの生きる地球環境についても考えてもらう。園内環境整備のため、そして、繁殖成功のための調査研究はけして怠らない。
●「動物も人間も「自分らしさ」が大切」
だから、動物には、自然に備わった個々の能力が最大限に発揮され、それが来園客に思う存分披露できる環境を提供する。スタッフに対しては、ビジョン共有は徹底的に -
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1年ちょっと前に訪れた旭山動物園について書かれた本。マスコミでも取り上げられることが多かったので、行動展示などやっていることは少し聞いていた。
この本はその背景にあったことやどうやって苦境からリカバリーしてきたかについて書かれている。
動物園も一つの組織であり、それを運営・改善するのはビジネスの観点とも共通点が多いことを認識した。
1.組織は個々の能力や担当職責を重視すべきで、飛びぬけたスターは不要であること。
2.客を不安に陥れるような事態については説明責任を果たし、早急な対応案を取るべきであること。
3.ビジョンの共有(この場合「世界一の動物園」)
4.アイデアを出し合うこと -
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小菅正夫は今、旭山動物園の名誉園長で、かつて旭山がどん底から有名になっていった時期はずっと現場の園長でした。
内容はタイトルがすべて。旭山動物園の動物たちの記録です。
200ページ超の中で取り上げている動物は「ゾウ」「カバ」「トナカイ」「サル(アカゲザル)」の4種。
決して人気がないわけではないが、 僕たちが旭山動物園と聞いてイメージする動物ではありません。むしろ今いない動物もいる。
今もメディアで取り上げられる旭山は「行動展示」ありきだと思う。(テレビをほとんど見ないので違ったら申し訳ない。)
ゆえにメディアで語られる旭山の歴史も「行動展示へ到る道」だ。(だから見てないけど、た -
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本の整理をしていた時に、買っただけで読んでいなかった本書を見つける。その場でさっと読み終える。140頁の小さな本なので、すぐのことだ。
しかし、本書に書かれていることばは重い。
決して説教臭くはないけれど、それでも著者自身の考えを柔らかい物腰できっぱりと述べる。一貫して「命」について考えさせる話。生物の使命が脈々と続く命をつなぐことだとする筆者からすると、親の子供への接し方や教育にも目が向けられるのは自然なことで、子供の将来を考える発言も多い。
ちゃんと早くに読んでいれば、あのクラスの生徒にも紹介できたのになと思ってしまう。今度、授業で紹介してみよう。
本書には「命に失礼」という言葉が何 -
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精神的にも肉体的にも病んでいる時に書店で購入。
おかげでちょっと回復しました。
良い本だったなぁ〜。ぜひとも学校の国語の教科書とか、総合学習とかで使ってほしい内容。
字も大きいし、写真も多いからぜひとも児童書にも展開して欲しい本。
セミが少ない人生だからかわいそう、とか動物はただ食べるだけに生きている、とか本当にちまたで語り尽くされているようなことを、丁寧に説明してくれていました。
子育ての部分には賛否両論ありそうなことを書いているけれど、でも筆者の書き方がとても紳士的だから「読ませる」内容になっています。
…旭山動物園がちまたで流行っているの、全然知らなかったし…。