仁木稔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文字通り、伊藤計劃トリビュートの作品集である。文庫本で700ページを超える厚さであるが、作品数は8つの中篇集である。どの作品も伊藤計劃の影を感じさせる作品であり、作家らがいかに伊藤計劃氏の影響を受けているのか感じられる。しかもどの作品も驚くほど面白い。各作品に引き込まれるように読んだ。ページ数は多いがあっという間に読み終えてしまった。特に面白かったのは、「仮想の在処」「南十字星」「未明の晩餐」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」。
以下、個別作品の感想。
◎公正的戦闘規範(藤井 太洋)
格好いい話だ。ドローンや歩行兵器などが登場し、さらに戦争の規範を訴える。無人兵器が実用化さ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・公正的戦闘規範 藤井太洋
・仮想(おもかげ)の在処 伏見完
・南十字星 柴田勝家
・未明の晩餐 吉上亮
・にんげんのくに Le Milieu Humain 仁木稔
・ノット・ワンダフル・ワールズ 王城夕紀
・フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪 伴名練
・怠惰の大罪 長谷敏司
どの作品も伊藤計劃の気配を漂わせているけれど、特に濃厚なのは王城夕紀の作品(ハーモニーの世界観)と、伴名練の作品(屍者の帝国の世界観)。
この2作品は好きだなあ。
特に伴名練作品のナイチンゲールは夢に出てきそうなくらい恐ろしい。
単純な幸福はない。
幸福に正解はない。
けれどどの作品も屈託があり -
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Posted by ブクログ
SFって踏み込んでしまうとエラいことになりそうで、星新一→筒井康隆→清水義範、小林恭二以外には手を出さないようにしてました、伊藤計劃まで。まぁ伊藤計劃も「ハーモニー」「虐殺器官」「屍者の帝国」しか読んでないけど。
というSFあまり読まない人間の感想。一番伊藤計劃っぽいなと思って気に入ったのが藤井太洋、次が柴田勝家かな。機械による戦争というか殺戮への反発、中国辺境のムスリムテロリストとか伊藤計劃好きそう、と思いました。どうもファンタジー系は苦手みたいで伏見完と仁木稔はちょっと苦手。王城夕紀と長谷敏司は単独でおもしろいけど、前2人も含め伊藤計劃あまり関係ない印象。
伴名練は屍者の帝国のスピンアウト -
Posted by ブクログ
ネタバレ伊藤計劃をテーマに、影響を受けた作家たちが集まったアンソロジー作品。
伊藤計劃の作品、虐殺器官、ハーモニー、メタルギアソリッド、屍者の帝国とどこかで繋がるようなとても面白い素晴らしい作品が集まった。
テクノロジーが人間をどう変えていくかを追求しているらしいが、あまりそこにこだわることなく、伊藤計劃が内包しようとした世界観にワクワクしつつ集まった新しい作家たちの物語を楽しむだけで良い作品だと思う。
個人的に「未明の晩餐」が秀逸で、テクノロジーと人間との関わりはもちろん、退廃した未来の東京を描くSFらしさ、その世界観における人間模様、食の話を中心にし、その全てが綺麗にまとめられている。
で -
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Posted by ブクログ
いろんな作家さんの短編集。
伊藤計画っぽさとかは問うていないらしい。
伊藤計画らしいのもあれば、全く違うものも。
影響を受けて書いた作品というところでまとめてもこれだけ幅のある短編になるんだなあと感心しました。
個人的には、「怠惰の大罪」という作品が面白く、「公正的戦闘規範」という作品が伊藤計画っぽいかなと思いました。
読むのに結構時間かかってしまいましたが、その他の作品もお薦めです。
伊藤計画さんの本を読んでなくても楽しめると思う。
短編集なのに長編の冒頭だという作品が複数有り、(「怠惰の大罪」もだけど・・・)何だよ~という感じだったので星3つ。 -
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