北中正和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「なんで今頃ビートルズなの?」という声も聞こえてきそうですね。単なるビートルズ入門書ならば,わたしも手に取って読んでみることはなかったでしょう。本書は帯にもあるように「世界史の中でビートルズを読み直す」という内容になっています。ですから…他の人も書いているように…ビートルズのことや,彼らの曲の一般的な解説書だと思ったら大間違いです。
わたしにとっては,とても興味部会内容の本でした。ビートルズが生まれる前からのリバプールやイングランドの社会的な情勢,あるいは,ビートルズの音楽に影響を与えたかもしれないいろいろな音楽的な状況などについて,具体例を挙げながら教えてくれます。
著者も書いています -
Posted by ブクログ
幼児体験から音楽製作論まで多岐にわたる内容の濃さは読み応え十分です。
インタビュー冒頭が、港区白金台という、僕が子供時代に遊んでいた地理から出発するのも嬉しかったし、はっぴえんど後半に、細野氏自身が不安神経症に悩まされていたという証言は、たまたま自分も神経がくたびれてた時期に手に取った偶然もあって印象深い。
はっぴいえんど時代後期から、神経症と過喚起症候群に悩まされていた細野だが、それはある日を境に唐突に克服。すると今度は一転してハイになり、これまでの反動からか謎のトロピカル路線に。「TROPICAL DANDY」の製作に向かう。
つかみ所の無い細野の音楽スタイルと膨大な作品群を前に、 -
Posted by ブクログ
古書ビビビで買った。はっぴいえんどの頃の話が自分的には面白くて、その頃に細野が影響を受けた音楽や語られるアーティストが出てくると、僕は一度読むのをやめて、Apple musicで曲を調べてどんな歌かを聴いた。ヴァン・ダイク・パークスのOrange Create Artがとてもいい。細野曰く、ヴァン・ダイク・パークスは気難しかったらしいけれど。
仕事中の昼休みや旅行帰りの新幹線で読んでいたけれど、さっき自分の部屋の布団の上で読んでいたときにとてもしっくりときた。気になる音楽が出てくると、Bluetoothで繋いだコンポから細野のS-F-Xのepを流す。紫式部源氏物語、omni sight See -
Posted by ブクログ
Apple Music契約してて、音楽ジャンルに詳しくない人はこの本を読んでほしい。年代別のカテゴリをみると、いろんなジャンルのベストがいっぱいあるんだけど、それをかたっぱしから聴きたくなる。サブスク最高だなってなる。
この本では、当時の社会背景を解説しながら、アーティストやジャンルの誕生を紹介している。本書を読むまで60年代~70年代のロックは良さがさっぱりわからなかったんだけど、背景を知ると当時の熱が伝わってきて印象が変わって聴けるようになった。それでも文字だけだとよくわからない。どの年代でもyoutubeでライブ映像が見れるので、動画を見ながら読むのがおすすめだ。
よく知らな -
Posted by ブクログ
この人については、知れば知るほど訳がわからなくなる。とりあえず、この人と比べると私はそれよりもずっとマトモでフツウだ。それぐらいぶっ飛んだ人みたい。細野さんは。
これまで幾つもの山と谷を歩いてきた人だから、筋の通った自分をしっかりと持っている。自然や仏教や宇宙をも味方に付けた、どっしりした考え方をしているな、というのが私の中での総括。
最後の方は読んでいてもう何がなんだか分からなかったけれど、この人の音楽以外の部分を垣間見できたことだけでも大きな収穫だった。もうこれ以上深入りできないと思う。あとがきにもあったけれど、謎が謎を呼ぶんだもの、きりがない。
「分福茶釜」を読み終えたあとに持った感想と -
Posted by ブクログ
ビートルズについては「数え切れないほど本が出版されている」(p.4)けれど、「本が触れるにつれて、重複を避けるための専門化が進み、細部の記述が詳しさを増しています。しかし皮肉なことに、細部に詳しければ詳しいほど、ビートルズの全体像がかえって見えにくくなっているようにも感じられます。」(同)ということで、「この本ではむしろ森林浴のようにビートルズの魅力を味わい、その背景や歴史に思いをはせ、かつて受けた印象やいま受ける印象について語ろうと思います。」(p.5)という本。
今度おれはリヴァプールに行くのだけど、リヴァプールといえばビートルズ、というのは知っているが、英語の教員なのにビートルズにつ