佐藤弘幸のレビュー一覧

  • 富裕層のバレない脱税 「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで

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    ネタバレ

    ここ数年は海外資産についても調書を出させたり、国税もストックの把握に努めているが、まだまだ知られていない租税回避のスキームはたくさんある。本書には「なるほど」と思うような事例も多々出てくるが、これは「永遠のいたちごっこ」だという。

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    2019年05月12日
  • 国税局資料調査課

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    会計事務所勤務時代、税務署の調査は何度か立ち合いました。自分のした申告が正しいかどうかのテストを受けているような感じでした。

    しかし、世の中、納税側がいつも誠意をもった納税姿勢を持っているかというとそうとは限りません。

    手練手管を使い、隠し、欺き、うそをつき…そこに積み上げた証拠をもって淡々と切り込んでいくのが「コメ」。

    守秘義務をかいくぐり踏み込んで書かれています。(もちろん、本当の事案とわからないように改変はくわえられています)

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    2015年08月25日
  • 国税局資料調査課

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    国税局資料調査課→料調(りょうちょう)の仕事について、マルサや所轄税務署と比較しながら、書かれています。
    一般にはあまり知られていない内容だと思います。おもしろかったです。

    不正計算(二重帳簿、売上除外、架空経費等)による脱税をターゲットとし、重加算税が業績として評価される、という点が興味深いです。

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    2015年08月15日
  • 国税局資料調査課

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    全く税金詳しくないが面白く読めた
    警察や銀行マン関連の小説は多いが、税務を題材にしても面白そう。
    不正とまでは行かなくとも、各種ごまかしは世間で広く横行しているってことが改めて認識させられる。
    かなりのハードワークであるが、今後はITやAIでこの手の分析などもかなり合理化できるような感覚を感じた…アナログで無駄が多い
    タックスヘイブンがリークして国際的に大問題となったが、金持ちと納税回避のイタチごっこはいつまでも続くだろうし、根本的にシステムを変えないとダメな印象。 マイナンバーで果たして効果が現れるのか注視していきたいところ

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    2019年09月21日
  • 富裕層のバレない脱税 「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで

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    脱税を取り締まる機関としてマルサが有名だが、マルサが手を出せない相手を担当する通称「リョウチョウ」がある。
    そのリョウチョウで働いていた著者が見てきた数々の脱税の手口が紹介されていた。
    インテリジェンスの高い人が、抜けのない完璧な脱税・脱法をしており、マルサで摘発される穴だらけの脱税をしている人たちとは桁違いの悪だと著者は主張していた。

    脱税するために海外に10年間移住したり、法と法の隙間をすり抜けるための方法を熟知したプライベートバンクを利用したりと、多種多様な脱税方法が紹介されていた。

    税は貧富の差を減らすために富の再分配を目的であることを改めて再確認した。

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    2018年01月24日
  • 税金亡命

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    ネタバレ

    不動産に関する巨額の取引で得た所得に対する課税逃れをしようとする経営者と、それを幇助する税理士、そして全身全霊でその摘発をしようとする国税庁の統括国税実査官(情報トージツ)の争いを描いた小説。

    最初は課税逃れをする人物が中心だが、ほとんどは国税の実査官中心で描かれる。経営者の課税逃れはいったん成功するが、最後はまだひと悶着ありそうに締めくくっていて、国税側よりの物語になっている。
    これは著者が国税OBなので当然であろう。

    租税回避スキームやその調査についてはなかなか知ることの無い分野なので非常に興味深かったが、登場人物の心理描写や風景描写、ユーモアに入れ方はどこかアマチュア感がした。

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    2017年05月14日
  • 税金亡命

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    小説なのか私小説なのか…
    内容はとても興味深いテーマだし、脱税スキームや、それを企てる人たち対国税の戦いは、おもしろいのですが、文章がおもしろくなく、だれかの日記でも読んでるようでなかなか先に進めなかったです。

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    2017年04月16日
  • 税金亡命

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     この小説は、脱税者と国税の戦いを描いたもので、香港のタックスヘイブンを利用しているところが特徴だが、ストーリー展開も盛り上がりも文章力もまあ普通で、つまらなくはないが、手放しで称賛するほどおもしろいわけでもない。
     この手の本では、脱税スキームの解説や、各国税制の違い、税務当局の組織の違いなどを説明してくれることが多いが、分かり易さと興ざめの両立が難しく、どちらにころんでも小説をスポイルしかねないようだ。そのせいか、ドキュメンタリーまたは事実に基づいた小説のほうが、それらの解説も内部に取り込めてしまうので、おもしろく感じるのだろう。事実は小説より奇とも言うし。
     本書は、国税局に勤務した経験

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    2016年10月03日
  • 国税局資料調査課

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    国税局の部署「資料調査課」とはについて、OBによって書かれた1冊。

    マルサでおなじみの、査察部あたりは話に聞くこともありますが、「資料調査課」はどんな部署かと思って読んでみました。
    精鋭揃いなのはわかりましたが、資料調査課の位置付けがピンとこなかったです。

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    2016年09月26日
  • 国税局資料調査課

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    「国税局資料調査課」、通称「コメ」。令状のない疑義事案の任意調査を担う組織である。

    題材は非常に面白い。しかし「コメ」についてはWikiのような内容程度で、叩き上げ的なよもや話や愚痴、出世テクニックが多く、映画『マルサの女』のような迫力や凄味にはやや欠ける。例えば早朝のアポなし訪問がほとんどなためマクドナルド集合など正直読者は興味がない。もうちょっと具体的な事案や肉薄した調査体験などを読みたい。警察組織の捜査一課のような一種独特な雰囲気は感じさせられるものの手の内は教えられないということかもしれない。

    題名と冒頭から期待して読むと些か物足りなさを感じる。題材が面白いだけに残念。

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    2015年11月17日