八木洋介のレビュー一覧
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元GEの人事で、現在LIXILの副社長である八木洋介氏のお話を中心に、金井先生が解説を加える形で、人事の在り方について述べられている。正直火傷するくらい熱い八木氏の筆致に、私自身感激し、読後の興奮冷めやらぬ中で、感想を書いている。
八木氏ははじめ日系企業であるNKKで人事を経験した後に、GEに転職し、最終的にはGEの日本法人のトップとして人事部門を率いてきた。そうして経験の中で、日本企業の人事が「継続性のマネジメント」により、目的を失った前年踏襲的な運用を行っていることと対置し、本来あるべき人事の姿として、目的を明確にし、時には覚悟をもって制度を改廃する「戦略性のマネジメント」を提唱している。 -
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今読んでる
■過去からの継続性にとらわれず、現在の自分が正しいと信じることを実行に移すことです。そうすれば自ずと努力と学習につながっていきます。時代は変わる、人も変わる、だからこそ、努力と学習を怠らないように。
■経営の目線で人事をし、人事の目線で経営をするのが真の人事担当者です。そういう人事のプロがどんどん日本に現れることを願ってやみません。
■「人事は人事なのだから、現場のことは知らないよ」という態度をとりがちです。
■毎晩遅くまで残って働いていました。人生にはそういう働き方が必要な時期もあります。しかし、そればかりやっていると、仕事だけの、自分が経験したことを浅く理解しているにすぎない -
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ネタバレ八木の今まで経験した会社で人事として行ってきた取り組みと、金井のそれを裏付ける理論や科学的根拠が載っている点で、HARD THINGSの人事版(前半・後半を違う人が担当することも相違)だった。人事の知識を得る点においてはhow to本に劣るが、マインドとか気概を知ることができる(戦略人事のビジョンの場合、各章の後半パートは金井の説明になっていて、支持する理論や科学的な裏付けも知ることができる)。
また、現在取り組みたいプロジェクトがあり、それ関わる部分の付箋が凄い事になったことから、アウトプットを前提としたインプットは、より効率的だと感じた。
ただ、全てのインプットをアウトプット前提にすること -
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著者はかつての名物GE人事。導入から中盤まではGEのカルチャーや制度のことが書かれており、今まで何冊も読んできたGE関連本と似たりよったりかと思いページを進める。
が後半からは一点。古くは子供時代に遡る著者の個人的な経験とそこから導き出された人事感(あえて観ではなく感としている)を書く。
著者の定義によるリーダー像は1.ビジョンを描き、2.コミュニケーションによって人を巻込み、3.その人たち(フォロワー)とともにビジョンの達成に向けてさまざまなことを実行できる人。
プラスして「自分の軸」を明確に備えないと本物のリーダーとは呼べるようにはならない。「自分の軸」とは、その人の言動の中核をなす価値観 -
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「私なりに別のたとえ方をすれば、人事には、会社が曖昧な状況に置かれているときに、進むべき方向性を示すアンバサダー(大使)の役割、トップが言うことを社員にわかるように伝え、社員が抱いている思いをトップに正しく伝えるトランスレーター(通訳)の役割、それから、社員のやる気を引き出して集団のパワーを最大化するために、会社の戦略をストーリーとして語るストーリーテラー(語り手)の役割、社員の悩みやフラストレーションを、言葉によって前向きの考えに変えていくエンライター(啓蒙者)の役割があります。まとめて言うと、人や組織を最大限に活用し、その会社の「勝ち」を実現するのが人事の役割だと私は考えています。」
「 -
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人事は、2種類に分けられる。
「戦略性の人事」「継続性の人事」の2種類である。
戦略性の人事とは、「現在」を見て、「課題や問題」をみつけ、それを「解決」することを主眼としている。未来を良くすることを目的にしている。
継続性の人事では、「過去」を踏襲し、「伝統や文化」を大切にし、それを「維持」することを主眼てしている。今をこなすことを目的にしている。
現状維持は退化の始まりというように、現状は常に変化する。変化に問題はつきものであり、その問題に向き合うことで人類は成長してきた。一個人も、同様である。
変化を恐れず、問題を探し、自分の正しいと思う方法で解決していくことが、成長するために必要。
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人事とはという話から、どんどん話が深まり会社を変えるにはどうすればいいか真のリーダーとは何かという話にまで行き着く熱い本。
人事とは人のやる気を最大化すること
公平性はコミュニケーションの取り方やチャンスの与え方にもとめるべき
チェンジを起こしたかったら、賛成してくれる人を増やすより、反対する人を減らせ
シャイン先生の言葉
リーダーとはビジョンを描き、コミュニケーションによって人々を巻き込み、フォロワーとともに、ビジョンの達成に向けさまざまなことを実行できる人。その過程では、フォロワーとの間に信頼を築きあげなくてはならない。そして、自ら問題を発見して、自ら意思決定をして、自らチャレンジ -
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<感想・要約>
人事の基礎のキを知りたくて読書。著者の八木さんのNKKやGEでのキャリアに沿って話は展開されるが、人事の役割や組織の強さの元について考察があり、勉強になった。
<一番よかった点>
「勝ちの定義がしっかりしている組織は強い」「リーダーがリーダーを育てる」「人事はビジネスパートナー・チェンジリーダーとしての役割をもつ」という主張が、自己組織化のための第一歩としてミニマムマネジメントが必要だと感じている私の想いと符合しており、背中を教えてもらえた気分。
<疑問点>
内省によって「自分の軸」を明確にし、それに沿って生きることで確固たる持論を持てるようになり、リーダーとしてのエンジン -
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NKK、GE日本法人を経て現在はLIXIL(住生活グループ)執行役副社長となった八木と、リーダーシップを中心とした経営学教授の金井のコラボ。八木が人事の現場経験から抽出された要諦を熱く語り、読者にスムーズに伝わるように金井が編集者+αの役割を果たして体系的な解説を挟みこんでいく構成。GEウェルチの「わが経営」を焼き直したようにも思えるが、日本人が、それも現在注目を集めるLIXILのキーマンが語るという点で、読みやすいものとなっている。
人事部門、人事マンは、もっとアグレッシブに経営戦略にコミットし、リーダーを産み出すためのダイナミックな発想と行動を心がけなくてはならない、と呼びかける。あらか -
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ネタバレ「おすすめする人」
”人事とは綺麗事を通す仕事である”
この言葉に「なるほど。」となる人が恐らくこの本のメインターゲット。笑
つまり、広い意味で人事の仕事に関わりながらも、理想と現実とのギャップを感じているビジネスマン〜30歳くらいまで?が対象。日本GEでのHRリーダー経験を元に、人が企業にとって価値を返せるような仕組み、運用を考えている。
「学び」
個人的には上述した表現がドンピシャで刺さった。人事は経営の考えを理解しつつ現場の声もちゃんと拾った案を考えつつ、その他多くの総務的な仕事もこなしているが現場からも経営からもコストセンターだと認識されているというなかなか難しい立場。芯を持たなけれ