伊藤浩士のレビュー一覧

  • 覇者の系譜 1 目醒めた若獅子

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    浅井方好きとして裏切らなかった、つまり浅井方が生き残る側がみたくてかなり
    探しました…よ…
    内容はかなりサクサク読めるので3冊あると思っていても、結構ハイスペースに
    読みきることができましたが。

    内容は物語の主体が『浅井長政』であることからか、対峙している敵や織田側に
    ついても毒舌でさも浅井側が正義であることを熱弁するようで、上杉や明智勢に
    場合によっては柴田勝家が好きな方は苛立つかもしれません;;

    そして個人的には長政の父親である久秀氏が、まるで駄々っ子みたいにグジ
    グジいっているのに驚きました。
    その前に別の本(死して残せよ虎の皮―浅井長政伝―)を読んでいたからかもしれ
    ませんが、確か

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    2009年10月04日
  • 神変 関ヶ原3 豊臣の結束 徳川の崩壊

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     サブタイトルの通り徳川が崩壊したが、こういう崩壊の仕方をするとは思ってもみなかった。奇策で徳川方の有力武将を多く討ち取ることができたことも大きいが、何より勝俊の甘さが徳川にとっての毒となり正信、正純までも離反させるという荒業をやってのけたのには驚いた。当然、勝俊と家康の性格の違いをうまく生かした展開であり、これまでの伏線もあって無理の無いものであった。

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    2013年06月10日
  • 神変 関ヶ原2 毛利の参戦 徳川の奸謀

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     いよいよ関ヶ原での合戦。家康の老獪な罠と、天下人でありながら公正であるという勝俊の態度によって細川と森の離反を招くことになる。しかし、負け慣れているため、あるいは負けることを前提としているところもあって本体は潰走せず、さらにその負けにより居丈高な態度を見せていた毛利を従順にさせるなど俊勝の特異性が際立っていた。一方で徳川方は勝っているはずなのに勝った気がしない苛立ちとともに家康がいなければ何もできないという弱点も見せ始める。もしかしたら勝てるかもしれないという期待をもたせる展開となっていた。

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    2013年06月09日
  • 神変 関ヶ原1 秀頼夭折、秀吉狂乱

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     秀吉の跡取りとなった木下勝俊と徳川家康が対決するというもの。この木下勝俊という人物が面白い。一応は秀吉の甥であるものの武人ではなく歌人であり、政はもちろん戦とも無縁の人生を歩んできたにも関わらず跡取りとして祭り上げられてしまう。そして本作の家康は圧倒的な強さと狡猾さを持ちあわせており、戦の素人である勝俊が勝てるわけはないのだが「和歌」の力で味方を増やすという不思議な事をしてのける。それにより東西軍が拮抗するという奇妙な展開になっている。これだけを見ればかなり無茶な内容であると思うかもしれないが、西軍は勝俊は政がよくわからないが故に結果として適材適所な人員配置を行い、和を以って事に当っているの

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    2013年06月03日
  • 真田疾風録 覇道の関ヶ原

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     東軍と西軍に分かれて知略を巡らせる真田父子の対決。東軍の軍師となった信幸が西軍に与した昌幸に挑む形で物語が推移する。途中、展開に違和感を感じたが、その違和感は作中の人物も感じた違和感であり、すぐにある目論見として現れた。こうなると関ヶ原の戦いの行く末よりも、その目論見が成就するかに興味は移るものだが、本文もそれに合わせたかのように疑念を抱く者が現れる展開を見せ、読者の興味を途切れさせないようにしている上手い文章だと思った。

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    2012年06月29日