辻隆太朗のレビュー一覧
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オウムは陰謀により不当弾圧を受けていると主張した。
ユダヤ人陰謀論は20世紀初頭のシオン賢者の議定書の流通が契機である。世界支配的内容だが、ロシア秘密警察による偽書とされている。そもそもユダヤ人は人種による区別ではなく、定義困難である。イスラエルはユダヤ人の母から生まれるか、ユダヤ教に改宗したものと...続きを読むPosted by ブクログ -
陰謀論の歴史・陰謀論に陥る心理についてとてもよくまとまっている。反近代主義から陰謀論が芽生えたこと,保守主義との親和性が強く,個人主義・社会主義・国際主義といったリベラルな価値観に抵抗してきたこと,歴史を経て陰謀の主体は曖昧になる反面,その内容は新世界秩序を目指す長期・地球規模の壮大な陰謀へと進化...続きを読むPosted by ブクログ
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「シオン賢者のプロトコル」
「『タルムード』には、ユダヤ人だけが人間で異教徒は獣である、ユダヤ人は異教徒に対しては騙しても殺してもよいと書かれてある。非ユダヤ人はゴイ(Goy)、複数形でゴイム(Goyyim)と呼ばれ、これは『家畜』という意味である。そう彼らは主張する。
実際には『タルムード』に...続きを読むPosted by ブクログ -
"これまでに語られてきた陰謀の数々をひも解きながら、惑わされることが無いように陰謀がどのように作られてきたのかを検証している。末尾の参考文献の多さからも陰謀論は巷にあふれている。
陰謀論を語る人は、恣意的だが物事の裏を常に考え、自分の発想・思想に結び付ける人々。
こうした人々からも学ぶことはある。あ...続きを読むPosted by ブクログ -
陰謀論は見たいものしか見ないの典型といえる
あらゆる反証は偽物と決めつけられ、都合のいいことだけを真実とする。
自分が正しく、世界が間違っていると信じて疑わないというのは最も嫌いな人種で、陰謀論者はそういうものなんだなぁ。
由来から陰謀論は保守的であるとの指摘
既存秩序と相いれないものへの反発
この...続きを読むPosted by ブクログ -
世界に蔓延る陰謀論の構図を歴史、言説双方から分析した新書。原発もTPPも陰謀論に満ち溢れている昨今、人間が陥りやすい魔力を理解する上で重要だし、類書がないのできわめて有意義。Posted by ブクログ
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世の中は不思議なこと・不可解なことで溢れている。どんなことでも
解決出来る便利なフレーズがある。それは「○○の陰謀だ」なのだ。
これさえ使えばすべての説明が出来てしまうのだ。素晴らしいでは
ないかっ!陰謀史観って。
偶然の連鎖だって陰謀論者にかかれば必然になり、単なる意匠も
陰謀の印になっちゃう...続きを読むPosted by ブクログ -
陰謀論の歴史とそれが生まれた背景を知るための一冊。
また陰謀論と宗教の関係、プロパガンダとの関係についても知ることができた。陰謀論についてよく知らなかった自分にとってはなかなか面白い内容でした。
ただしタイトルにある「読み解く」というよりも、「陰謀論を分析して否定できる箇所は否定する」という風で「...続きを読むPosted by ブクログ -
単なる「トンデモ批判」だけではなく、陰謀論に与してしまうメンタリティとか、「普通の人」がすべき心がけとかに触れつつ締めているのはなんか新書っぽくてよい。
もちろん、ただ陰謀論ってどんなのがあるのかなあ、という好奇心を満たすために読んでも、それはそれで面白い。Posted by ブクログ -
「信じるか信じないかはあなた次第」というフレーズに代表されるように,陰謀論は,それを信じない者にとってはばかばかしく,それを信じる者にとってはリアリティがある.3.11の「人工地震説」にしてもネットで書き込まれた内容が流布していき,一部の人々に信じ込まれている.いったん陰謀論の世界観にはまってしまう...続きを読むPosted by ブクログ
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脳が情報を改変することは明らかになってきているが、それらの積み重ねがこういった陰謀論信仰につながるのだろう。
各論はやや退屈だが総論はうまく文章化出来ていて、自分の中で感じていながら言語化しにくかったモヤモヤがすっきりする。
せっかくのネット、ゴミ情報も多いが一次情報にも辿り着きやすくなった現代の状...続きを読むPosted by ブクログ -
世界にあふれる陰謀論の紹介と仕組みを解説している。ユダヤ、フリーメーソン、イルミナティ…。いろいろな陰謀が語られている。分かりにくい世界を分かりやすい虚構に置き換えているとの指摘には納得。Posted by ブクログ
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代表的な陰謀論と、陰謀論が産まれる背景や理論的な根拠と、その向き合い方について考える。
ざっくりまとめてしまうと、まぁ、世の中いろんな人がいるのね、いろんな見方があるのね、を再確認してきましょうって話かな。Posted by ブクログ