戸梶圭太のレビュー一覧
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ケチなこそ泥を捕まえにいくだけのはずだった。ところがそのドジなこそ泥が何故か銃を持ち、しかも3000万円と引き換え可能なメモリーカードを持っていたことが井川の人生は大きく変貌していく。引き換えのタイムリミットは19時。警察官であることを辞めた井川は、3000万円を目指して突進する。いつものように登場人物のほとんどがいかれている、その狂人たちが重なりあう時大きなカタルシスへと読者を導く手法はトカジの十八番。
最後のオチがいつものパワーを感じなかったが、それでも充分満足できる作品でした。
警察官でありながら、警察からなんとか逃げようと四苦八苦する井川の哀しくもおかしい逃走劇。タイムリミットは -
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戸梶作品をたくさん読んでいるが、感想はいつも同じ。結局、テーマや作風が決まってるので、
あとは、登場人物の激安っぷりに笑かして、
どれだけ笑かしてくれるかだけなんだよね。
そういう意味でこのトカジノフは、
話のバラエティーも多く、またくだらなさっぷり、激安っぷりは、かなり高く。戸梶ファンにはオススメ出来るのでは無いだろうか。
シャブ中どうしを戦わせて、
街の治安を維持する警察官
街で糞害を撒き散らす鳩を殺戮しまくるビジネスを思いついたフリーター
ヤンキー女とOL女の一生分かり合えない喧嘩バトル。
「二種族激突」というタイトルが面白い。
の3つの話が面白かった。 -
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「ターゲット508」
「Jの利用法」
「七合目」
「二十八歳の事情」
「交番トライアングル」
「くるまびと」
「鳩殺し」
「二種族激突」
特に気に行ったのは二編
「Jの利用法」
狂ったジャンキーと狂った展開が最高。同時期に生じた二つの問題が、巡査の「機転」で解決されるときのクライマックス感。
「二種族激突」
まさに種族が違うかのように、相容れない女二人のやりとりが酷い(褒め言葉)。
お互いの人生に関するやけに具体的な偏見(「合コンに行ってくだらねーサラリーマンとつきあって~」VS「元ヤンキーのトラック運転手とか、左官とか、チンピラとつきあってできちゃった結婚して~」)が、ちょっと考えさせら -
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久し振りに戸梶印の小説を読んだ。
相変わらずの鬼畜っぷりは最小限に留められ、
最初は妖しかった表題の警視正が
なんだか妖しさを完全な魅力に消化・昇華させて終わっていく。
熱血教師などの臭い台詞もラストには何故だかグッと来たりする。
主要キャラだけは個性豊かな登場人物のなかでも
一際しっかりとエグ味が増していて
しかも文章自体は「正に現在」な県道(ストリート)感覚なので、
驚くほどス~ラス~ラ読める。
所々に風刺的な事柄もアクセントにしていて、
いやあ、下世話って本当に最高ですよね、というエンターテイメントになっていて、シリーズモノとしては続きが気になる。 -
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ーオビ引用
東西新聞芸能スポーツ部特別記者・金剛地巌太郎。テレビの2時間ドラマ試写評に全身全霊をかける男。わずか数百字の囲み記事で自らを文豪ならぬ評豪と称するトンデモナイ勘違い野郎。彼のいくところには必ず波瀾アリ。狂瀾怒濤のツーカイ人生?!一粒で三度ハジケる!奇想天外トカジ・ワールドが繰り広げられる。予想だにしなかったこんな結末、もう誰も信じられないっ!
こんな勘違い人間本当にいるよねっとニヤニヤしながら読みました。著者曰く「バリキチ」と表現。こういうカテゴリーに位置づけるとそんあ不快な人間も許せてしまうかも。
突然、少年冒険ものになるあたりは意味不明・・・
金剛地氏を師匠とあがめる青 -
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湯女風呂大好きな江戸版ダメフリーターの平六。ひょんなことから刀を拾い、侍気取りで町に繰り出すが…「拾い刀、錆び刀」。
昇進して罪人を拷問することを夢見る同心の山園は、夜鷹連続殺人事件の囮捜査で女に扮するよう命じられ…「夜鷹同心」。
カオス・シティー江戸を舞台に描く、奇想天外時代劇全6編。 (文庫裏表紙紹介文より)
時代劇を戸梶が書くと、藤沢周平でした知らなかった市井の人々の様子がこうも下品になるのかと嬉しくなりました。
全体的にオチがどこにいくのか全く予想不可能で蛇行運転させられている気分でした。
でも私にとって戸梶節はツボです。こえからも読んで行きたいと思います。
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むこうじま向島 京成線船曳ふなびき駅 禍々しい静寂の中で 東武線の船曳だよ 身分不相応な代物 神田正輝 渡哲也 代官山と東向島では 渥美清 義理人情のしがらみを嫌い IT技術者 綾瀬で働いてます 三菱ミニカ 癇癪玉がむくむくと膨れ出した 内蔵脂肪がこってりとのった腸 利鞘稼業 前科者とか犯罪者予備軍みたいな奴ばかりを雇うからだ 俺のジェリコ 俺の指紋がバターみたいにこってりついてんだ 刺股を持ち出し エアロスミスのボーカリストよりさらに分厚くて下品な唇が強烈にインパクトを与える 痛みと惨めな気持ちを完全に麻痺させてしまいたい そんなにオジーママがいいのか? 脳ではなくアドレナリンと脊髄を駆け抜
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尿道癌 雄のアイデンティティーを失うかどうかの瀬戸際なのだ 人間にうまく擬態したつもりだが詰めの甘い宇宙人のようだ ヘテロの壁を越えて 稗田ひえだ ナマステ式に挨拶した 清廉潔白 痛めつけがいのある幸薄女みたいだ 古市の体が大きく海老反って捩れ しかも平民に堕してからは頭の回転が更に落ちて安者人生真っしぐらだ。やはり妻子の存在が正気と狂気の分かれ道なのだろうか。理性のブレーキなのだろうか。多分、そう考えて間違いないだろう。 相乗犯罪 SM的な主従関係 正視に耐えない顔 リスカのメンヘラ 外国人と聞いた瞬間に敵意を持つ単純な平民は実に扱い易い 男たちの挽歌 解体して下水に流す 物凄い量の脂肪と血