芳沢光雄のレビュー一覧
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数学的思考法ということで、その大切さを訴えた一冊になっています。
しかし、理由に終始しすぎている感があります。著者の主張は尤もで真っ当で正当なのですが、もう少し日常的具体的な思考法を取り入れてくれると有り難いと思いました。
例えば、おもちゃ20種類のガチャガチャがあって、何回回せばコンプリートできるかを数学的に解答したり、水平線までの距離を測ったり等、もっと身近なもので説明があると魅力的になると感じました。その点で言えば、既読である野口哲典『知ってトクする確率の知識』や谷岡一郎『「社会調査」のウソ』が良書であると言えます。
ただ、上記2冊では、なぜ数学的思考法が大事なのかは上手に解説していない -
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ネタバレ僕みたいな数学嫌いは、公式の丸暗記とか苦手だし、なぜそうなるのかという疑問が生まれたらそのまま放置して分からなくなっちゃうタイプが多いと思う。(授業がつまらなすぎるっていうのもあるだろうけど)。
本書はそんな躓くポイントを、なぜ躓くのかを説明し、理解するために論理的に学ばしてくれる。テーマごとに多くて5-6ページで単元ごとに読み切ることができるのもすっきりしていて良い。
特に印象に残ったのは面積の公式を説明するところ。四角すいを細かく分割して極小の長方形に集まりとみなす、っていう発想が理解しやすい。四角すいは長方形を三分の一に分割した面積というのもおもしろい。この、みなすとか近似するってい -
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この本は、「数学」あるいは、「数学教育」をテーマにした読書会に非常に適していると思いました。(特に、非専門家を対象としたもの)本書の構成は、まえがきに書いてあるように、数学、数学教育関連についての小論文の集合のような構成になっています。ですので、どこからでも読めます。たくさんあるトピックのうち、いくつかでは割と強引な論理展開をしているところも見受けられるのですが、逆にそういう「突っ込みどころ」があるほうが、読書会・討論会などでは盛り上がるきっかけとなりそうだと思いました。トピックの切り出し方がとてもいいと思います。どれも興味深く、問題意識を喚起するテーマです。非専門家による、教養としての「数学
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「数学的思考力」とはなんだろうか。論理的に順を追って考えていくことだろうか。副題にあるように、「数学的思考ができれば説明力がつく」というのが著者の主張だ。数学は「考えること」を学ぶものであり、試行錯誤しなければ学べない。それについて、自分も共感する部分があった。何度も問題を解くうちに、最初はよくわからなかった部分がピーンとつながる瞬間がある。それが、実際に理解したということだろう。
本書は、そんな数学的思考力を身につけるため、数学を学ぶ上で必要なことが、コラム風にまとめてある。1つのコラムは4~8ページ程度で読みやすい。著者は東京理科大学理学部教授であり、専門は数学・数学教育というだけあって、 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
マイナスかけるマイナスはなぜプラス?
本当の力がつく『数学的思考法』のレッスン。
「くり上がり・くり下がりがわかるコツ」から微分積分まで、「つまずき」を乗り越えるヒントが満載。
[ 目次 ]
第1部 小学校算数の「つまずき」(「数」って何? くり上がり・くり下がりがわかるコツ 検算の大切さ ほか)
第2部 中学校数学の「つまずき」(まず移項と数直線を学んでおこう 「負の数」を含む掛け算・割り算 掛け算記号の省略・累乗・絶対値 ほか)
第3部 高校数学の「つまずき」(記号は単なる言葉にすぎない 三角関数は三角比から理解する 2次関数で学ぶ位置関係 ほか)
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