芳沢光雄のレビュー一覧
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[ 内容 ]
もっと試行錯誤を。
本当に考えるためのレッスン。
[ 目次 ]
第1章 間違いだらけの数学観(なぜ分数計算ができないのか? 若者はなぜ「地図の説明」が苦手になったのか ほか)
第2章 試行錯誤という思考法(できなくても考えておくことが大切 「運」から「戦略」へ ほか)
第3章 「数学的思考」のヒント(解決のためには「要因の個数」に留意せよ 目標から「お出迎え」してみよう ほか)
第4章 「論理的な説明」の鍵(「論理」からの説明、「データ」からの説明 「仮定から結論を導く」ことと「全体のバランス」 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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Posted by ブクログ
論理的に説明することにおいて、数学的な考えが大事であることに気づいたので、本書を読んでみた。
自分の目的にかなっていた部分が3章と4章であったので、最初の方はつまらなかったけど、4章の「点より線、線より面から説明しよう」の部分は目から鱗が落ちた。著者は「ものごとはより高い次元から説明するとよい」と指摘している。
どういうことかといえば、女性を口説くときに「君の瞳は輝いていて素敵だね」とだけ言うのは、0次元的な言い方。これに「君の服装は女性として持っている魅力を引き出している感じでうっとりしちゃうよ」と付け加えて言うのは1次元の口説き方。ここに別の軸の内面的な部分を入れて「苦しくてもやさしい心を -
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算数の問題に取り組むにあたって大事な考え方や、ルールを、子供がつまづきやすいポイントを示しながら解説している本です。算数が苦手な子供を持つ親に向けて書いてあるので、具体的な教え方の例があったり、実際に自分が教えてもらったやり方なども書いてあります。
しかし、この本が単なる教え方指南本ではないのは、ところどころにはさまれた作者自身のエピソードから、算数、数学をとくことの楽しさや喜びが伝わってくるところです。算数が苦手だったという小学生時代、テストの点数は悪いながらも、数に対する強い興味を持って自分なりにいろんなことを考えていた様子がつづられていて、一人の子供がいろんな人に助けられながら自分の興 -
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本書は難しい計算式などもなく、せいぜいlogの問題が四則演算よりも難しいかなと言う具合です。
あみだくじの結果を自在に操るという仕組みは、これで成り立つのかと思う部分もありました。あみだくじ自体を最近は行いませんし、ネットで自動的にできる仕組みもあるのですが、仕組みがわかるのは何だか嬉しいです。
そう言えば数学を難しく感じたのはより抽象的に値を捉えるようになったあたりや、公式を覚えないと解けない問題のあたりでしょうか。
仕組みを知ることや証明できることは大切だと思うし、相手を説得できることも論理的に伝えることも数学は何よりの武器ということでしょうか。
筆者が日本全国を出前授業するのは頭が下 -
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今は名前が変わったセンター試験。なんのことかよくわかっていなかったAO入試。揺り戻しが来ているように感じるゆとり教育。これらについて、ある数学者、教育者が考えていること。
大学が増え、少子化が進んでお客様になった大学生。入試はどのような学生を求めているのかを大学が示すメッセージだが、センター試験のようなマークシート式試験で読み取る能力、論理的に考えを述べる能力が弱くなっている。三慧という視点があり、聞慧、思慧、修慧の団塊があるが、これでは修慧の段階まで辿り着かない。ゆとり世代の教員を採用したら当然それが再生産される。インドのIITの入試問題は全て論述式の高度な証明問題であり、二桁の九九がインド -
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「試行錯誤を繰り返し、物事を考える学生が年々増えている」
その原因を、数学者である著者がおおよそ数学的な目線から、今日の大学入試のやり方を批判し、教育と入試のあるべき姿について論じられた本。
まず筆者が最も今日の教育の弊害と訴えていたものは入試の「マークシート方式」である。
本来、「答えを導く」ことが重要な数学が、マークシート方式によって「答えを当てる」教科になってしまっている。
「何が成り立ち、何が成り立たないのか」を証明する学問であるにも関わらず、大学入試のマークシート方式によってこのプロセスが軽視されてしまっている。
入試問題は答えを導く記述式の問題が適切である、というのが著者の意見で -
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<目次>
まえがき
第1章 深刻な問題
第2章 見直し力をチェックする
第3章 数学マークシート式問題
第4章 数学は「心」が大切
第5章 算数・数学は皆が大切にしたい教科である
第6章 算数・数学は個人差に合わせた教育を!
<内容>
「は・じ・き」「く・も・わ」という呪文のような解き方(は=速さ・じ=時間・き=距離)(く=比べられる量・も=元にする量・わ=割合)をただ当てはめれば、最低限の問題を機械的に解ける(小学校の算数)。これが小学校の算数教育の問題だと著者は言う。最後まで読むと、かなりヤバいことがわかる。全体的に、算数・数学は考える過程が大切な科目で、時間が