三田完のレビュー一覧
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ネタバレ浅草にあるカフェ「カラブランカ」で起きる毎日のこと。
カラブランカを営む富子と士郎。
常連の藝者で人間国宝になった澄江とお弟子さんの菊江。
すき焼き屋を営む文造。
医大生になったヒカル。
富子が若く藝者だった頃に出会い、逃げた男との子をお腹に宿し、全てを知りながらも生真面目で寡黙な前科持ちの士郎と結婚したこと。
自分の性別に違和感を覚えながらも、母に理解されない歯痒さと医師になるべく授業をこなすヒカル。
贔屓にしてくれていた旦那さんに捨てらた澄江の過去、借金に悩む文造さんとの今も続く友情。
高校教師との恋愛の末に子供を故郷に残し、藝者として再出発を誓った菊江の迷い。
さまざまな事情 -
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齢七十の作家の、一人称による意地だったり後悔だったり羞恥だったりグルグルと回る中でいかに体面を保つかという中で、新作をせっつかれ、昔の仇の女にあい、自分のルーツを遡り、最後に新作をとの構成であるけれど。
まあやられたやられた。男の好色さや卑怯さや他責な感じがまあずーっとある中で、好きではないが興味があると読ませて、最後の小説パートで綺麗にとんでも展開でまとめた事と思ったら、そう着地するのと。なんだかさっぱりしてしまう。
登場人物もあの人かなと感じさせる、というかまああの人なのだろうけど、現実との地続き感があって嫌悪感があってもなんだか読めてしまった。 -
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ネタバレ三浦しをんの書評本(「本屋で待ち合わせ」)で紹介されていて読んでみた。が、しまった続編のほうだった!(汗)どうも書評の内容より硬派で、かなり時代に翻弄されダイナミックな筋立てで、「暮愁先生、かっこいい!」とか「句会で言い寄るエロオヤジをとっちめる」といった軽い乗りではないので???と思っていたが、この読書メモを残すにあたり検索してみて初めて気づいた。。。でも、こちらは歴史小説っぽく仕上がっていたので、男性としては、こちらのほうが楽しめたかもしれない。
昭和初期の日本が舞台。句会に集う人々が主人公ということもあるかもしれないが、言葉遣いが丁寧、風流、旧き良き日本の姿があって気持ち良い。作者の -
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浅草にある、喫茶店。
ここのモーニングサービスを求めて、今日も色々な人達が
色々な所からやってくる。
下町の、人にかなり寄り添っている喫茶店。
出される食べ物がおいしそうです。
モーニング、という事で、あちらこちらに顔を出していますが
別の食べ物もひょこひょこと。
ナポリタン、いいですよね~。
単なる普通のご近所さん、かと思いきや、そこは狭い地域。
思わぬ所で繋がりがあったり、救われてみたり。
人情物、と言われるとそんな感じがしますが。
疑って切り捨てる前に問い詰めろ、と思うのは駄目なのでしょうか?
それはあれですか…無駄な男のプライドですか?
無くなってがっくりくるのは、そんな事をする