ジェームズロバートソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ソフトウェア開発をやっているとほとんどのパターンに見覚えを感じる。
特に印象深いパターンは
・マニャーナ:スケジュールの期限が長すぎると切迫感が無く仕事が進まない
・幸福礼賛会議:士気が高いように見せることが、個人の成績評価を大きく左右する
・ベンチに人なし:組織をスリム化しすぎて、重要なメンバーが一人欠けたら破綻する
など。他のパターンもとても風刺が効いている。
この本を読んでからは、
「あのチームは幸福礼賛会議の匂いがする」
「このスケジュールの切り方だとマニャーナに陥るかもしれない」
などと、パターン名で状況を振り返ることができやすくなった。 -
Posted by ブクログ
400ページを超える上下2段組…正直、読み始める前は途中で投げ出すかもと思っていたが杞憂に終わった。
本書は、悪魔に邂逅したと主張して失踪した牧師ギデオン・マックの手記と、その出版を考える編集者の覚書で構成される。滝壺に落ちて死んだと思われたギデオン牧師は、3日後に奇跡の生還を果たす。ところが生還した彼は、ライヘンバッハの滝から生還したかの名探偵よろしく、全くの別人になっていた。自分は悪魔と過ごしていたと語り始めたのである。
何とも不思議な小説で、全てギデオンの虚言なのか、妄想なのか、それとも何か真実が含まれているのか、特に結論が出るわけでもない。ただ淡々と彼の人生が語られるだけなのだが、面白 -
Posted by ブクログ
ネタバレソフトウェアの開発組織に見られるパターンを、良いパターン、悪いパターン含めて小粋なタイトルで類型化。業務改善するにも、まずは現状を正確に把握することが大事なので、ソフトウェア開発以外でもチームで作業している業務の方なら何らかの気付きが得られるんじゃないでせうか。
例えば、一つ目のパターン、"アドレナリンジャンキー"。
「次から次へと緊急のプロジェクトがやってくる。誰もが猛烈に忙しい。それも、いつも。...多くのアドレナリン中毒組織は、何かにつけ顧客サービス倫理を持ちだす。切迫した事態に対応することを、みごとな機動力と勘違いしているのだ。...これこそがアジャイルと思って -
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Posted by ブクログ
いいパターンとアンチパターンがまぜこぜになっているのに気づくまで、ちょっと混乱というか読みにくかったです。
読んでいる最中にtwitterに書いたのをまるっとコピー。
「 "いい本"だと思うけど、自分の耳に心地好いパターンだけにうなずいているだけと"役に立った本"にならない予感。86パターンの中には耳が痛いものがあるはずで、それについて考えないと。 自戒を込めて。」
で、読むだけだと「あー、あるある!」で終わっちゃいそうなんだけど、この本を使ってMorning Beeをやったらなかなか良かったです。というわけで、読んだ後に人と話すのがオススメ。
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Posted by ブクログ
計画に対する乖離を早い段階で把握し、手遅れになる前に適切な対策を打てるかどうかが、プロジェクトの成否に大きく関わってきます。そのために、プロジェクト・マネージャーはプロジェクトのQCDに関するデータを収集して現状を分析しようとします。(監視・コントロール)
しかしながら、こうしたQCDデータに現れない事象がプロジェクトを思わぬ方向に導くことも少なくありません。
本書は、こうしたプロジェクトの「兆候」を86のパターンに抽象化してユーモラスな名前を付けて紹介しています。
中には自分の身に覚えのあるパターンも沢山あって耳が痛い限りですが、ありがちなものをピックアップして目に見えるところに書き出して -
Posted by ブクログ
開発プロジェクトにおける「ありがちなパターン」集。ダメなパターンが多めですが、「こんな感じのことをしていると、うまくいくこともある」というパターンもあります。パターンのバリエーションは豊富なので、「良かれと思ってやっていることも、ダメなパターンに陥ることもあるんだ」と気が付くところも多々ありました。
基本的にパターン集なので、これらのパターンから参考とすべきところや、改善すべきところを自分で見つけて実践していくことで、この本を初めて有効に活用できます。逆に、この本からプロジェクト運営・管理の具体的な改善方法を教えてもらいたい、と思って読むと、単なる「あるある集」で終わってしまうでしょう。 -
Posted by ブクログ
プロジェクトを失敗に陥れるさまざまな要因を、ユーモラスに語っている本。
失敗要因は笑うためではなく、学ぶためにある。
>弱いチームの方が、強いチームより決定や行動を「保留」する傾向がはるかに強い
強いチームになるためには、意志決定や行動を迅速に行える覚悟が必要なのである。
時間が一番貴重な資源であり、一呼吸おいたらすぐ実行という自分の考え方と一致する。
>約束がなされたか、また、それは正確にどのような約束だったかについて、約束した側と受け手側の解釈が異なっていると、約束のシステムは崩れる
コミュニケーション不足が大きな問題に繋がることを示唆している。
自分だけのメモに終わらず、相手と -