青樹明子のレビュー一覧
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[ 内容 ]
「小皇帝」と呼ばれる一人っ子は一億人前後と推定される。
社会人も急増し、現代中国を左右し始めている。
新たな反日に走り、「打倒小日本!」と叫ぶ小皇帝世代とは。
経済的繁栄の謳歌、巨龍(大国)意識…。
しかし、このチャイナ・ドリームには闇も存在する。
過保護に育てられ、出世競争に追われ、結婚難にあえぐ彼らは、精神的に深く病んでもいるのだ。
旧来の常識がまったく通用しなくなった隣国の現在。
[ 目次 ]
第1章 新たなる反日(二〇〇五年四月九日・北京;羅剛事件の意味するもの;反日の娯楽化が始まった)
第2章 巨龍意識(「小皇帝」たちが大人になった!;紅色旅行の少年四人組;中国不可侮 -
Posted by ブクログ
ネタバレ海萍,海藻,蘇淳,宋思明がメインキャラクター。
海萍,蘇淳の夫婦は家賃8500円、10平米(7畳程)の家にくらす。小さい子供がいるが、お金を稼ぐために祖母に預け切り詰めた生活をする。
海萍の妹海藻は一人っ子政策の中望まれない形で生まれ、唯一自分の存在を喜んでくれる姉を中心に生活する。恋人の小貝とは結婚の約束をしている。
宋思明は有能な公務員。妻子を持つが海藻に恋をする。
まず描かれるのは上海(中国)のお金事情。中流階級ながら海萍と夫の収入・貯蓄の驚くほどの低さ、半端ない生活の切り詰め方。海萍は有名大学に猛勉強の末合格し卒業したが、彼女が貰える月給はたった4万5000円。
対照的に宋思明の動 -
Posted by ブクログ
14年ほど前に外資系に転職して今に至っています。アジアンの本社は転職したころはシンガポールでしたが、数年前から上海に変わっています、なし崩し的に。。。
私が変化を感じたのは、8年程前、シンガポールオフィスの社員が、本国及び英国人の前以外では、勤務時間中も中国語で会話をしていることでした。シンガポールオフィスに勤務する人たちは、国籍を問わず皆、中国語が共通語のようでした。この時、いずれ私の会社のアジアは、中国人か中国語をしゃべる人がコントロールするだろうと思い、中国語の勉強を始めました。
今も続けていますが、中国語が流暢に話せるとはとても言えるレベルではありませんが、読んだりメールしたりする -
Posted by ブクログ
完全に民の立場、ビジネスマンですらない視点での中国。
ここに描かれているものがまた全てではないのだが、やはり、上に政策あれば下に対策あり、支配層と民は全く違うことは判る。
あまりにしたたかで自分勝手で。
反日や抗日も、上の指導があるにしても、金になるからと言うのはうなる。
んで、意外にそこから生まれて来ていることを問題視している人がいるってことだ。
日本に来て、素直に日本が好きだって言える人がいるってことだ。
その辺まだ、価値観を共有して来ていたなんて言われてた某国より随分とましなんじゃないのか。
すみません、日本が好きになりました。
ただ一人の言葉ではあるが、ずんと来る。 -
Posted by ブクログ
反中が高々しく掲げられつつある日本にとって中国人のことを内面から知る端緒となりうる本、、かな。
少なくとも、文化の違いを意識した上で、上から目線で型どおりに日本の文化の尺度で
中国人の行動を図ろうとはしておらず、同じ目線に立った上で中立的に文化比較を行っている
点はすごく頷ける。
が、終始具体的なエピソードに特化しすぎていたと感じれた。
海賊版の横行から中国国営のアミューズメント・パークである北京石景山游来園の著作権侵害まで、
すごく失礼な言い方をするならば、中国人には美意識はないに等しいと常々感じていたが、そうではなく“日本人が描く”美意識という概念自体がないのだろう。