藤巻健史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
異次元緩和に「出口」なし! 日銀危機に備えよ
2017/8/19 著:藤巻 健史
安倍政権と日銀が行った異次元の質的・量的金融緩和(異次元緩和)によって、今の日本経済は極めて危険な状態にある。見えないところでマグマはどんどん大きくなっており、暴力的な噴火、すなわちハイパーインフレと円の大暴落が起きるのは時間の問題。そして残された時間はどんどん少なくなってきている。
本書の構成は以下の6章から成る。
①異次元の危機的状況にある日本経済。ハードランディングはもはや不可避だ
②異次元緩和に「出口」なし。いよいよ日銀倒産の危機到来
③シムズ理論、統合政府論 世にはびこる楽観論を斬る
④「Xデー」 -
Posted by ブクログ
なかなかタメになる著書でした…2012年刊行ですので少々古いですけれども、今現在、どちらかと言えば円安の流れになっていますので、著者の予想は当たっていると言えそうですよ…!
ヽ(・ω・)/ズコー
何より日本を「社会主義的国家」とするところが新鮮でしたねぇ…。日本は資本主義とか言いながら、景気が危なかったら政府がテコ入れをして手助けしたりするんだそうな…アメリカとかじゃ考えられないようなことが行われているんですね!
ヽ(・ω・)/ズコー
失われた20年とか言われますけれども、著者にしてみたらこれも円高が原因なんだそうな…20年間もずっと円高というのはおかしな流れだそうで、この先一気に -
Posted by ブクログ
日本の財政状況が危機的状況にあるのは周知のことではありますが、それをより詳しく説明してくれています。そしていずれは財政破綻かハイパーインフレのいずれかになるということ(可能性としてはハイパーインフレの方が高いとのこと)、それに備えて保険として外貨(米ドル)での資産を持ちなさいということです。いわゆる資産運用として外貨で運用するという提案であるというのではなく、保険でというのがいかにも藤巻氏らしいです。これを読んでるとやはり自分も外貨資産の比率を増やさなくてはという気になります。
一方日本に貧乏はいないということを年収をその根拠として議論を進めていますが、その国の物価が違ったら同じ収入でも全然 -
Posted by ブクログ
円安論者の藤巻氏と宿輪氏の対決ではなく根底は共通しているように見える。
アベノミクスについては例えば大胆な金融緩和の資産インフレ効果は認めながらも、それで景気が良くなるとは思っていない。藤巻氏の場合インフレターゲットがCPIを見てることには明らかに反対で資産インフレなら理解できると。
確かに同じインフレとは言え株や不動産が上がるのは持ってる人がお金持ちになる話だが、CPIの上昇は後からちゃんと給与が上がらないとお金がなくなるから当然ではある。むしろ一番大事なのは成長戦略と言う点で一致し方法としては規制緩和を含めた構造改革しかない。宿輪氏は資産インフレ効果で景気が上向くとむしろ気が緩んで先延ば -
Posted by ブクログ
多分、テレビで著者を見て読んでみたいと思った本。約八ヶ月待ち。
衝撃的な一冊でした。
日本は破綻寸前である、と。
分かっているつもりでも、ユーロ危機のニュースを見て、まだ他人事のように感じるけれど、日本は本当はそれどころではない現実を突きつけてくれます。
日本という国は、社会主義国家であり、本当に貧しい人も少ないし、本当の金持ちもいない。
そもそも、「貧困層」という定義も、日本国内の所得中央値から割り出す基準と、グローバルスタンダードの基準では違うので、どちらの物差しを使うかで、貧困層である人が貧困層でない人になることが多い、と。
富者も貧者も、世界的視点にたつと、確かに、貧しいとか富んでい -
Posted by ブクログ
最近、藤巻さんの本には興味を惹かれなかったが、いまは混沌とした時代。とくに、アベノミクスで円安が急激に進んでいる状況下、自分はどう対応したらいいのだろうと思い、いろいろな本を読みたくなって手にした。
ニュースや新聞ではアベノミクスの円安誘導政策について、いろいろな意見はあるものの、肯定的な意見が多いように思う。円安によって業績が急回復する会社があると、短期的にはそういう面だけが強調される。
そんな中で、藤巻さんの本を本でなるほどと思った点もいくつかあった。
1.藤巻さんの経済に対する基本的な態度
経済学はあいかわらず有効な学問であり、経済は「微調整のできる
市場原理にしたがうの -
Posted by ブクログ
経済の動きに関しては、固定相場制の弊害はかなり分かりやすかった。
主張の部分に関しては私の認識が足りないのだろうが、煽りすぎなのでは?と思うこともあったのと、題名の部分に答えや推論がないことなどが気になった。
筆者の社会的地位や有名度に関して、まあ言ったらどうでも良いというような話もしばしば出ては来るが、なんだか緩い感じで嫌いではなかった。
為替や先物の部分は私の知識が拙いため、メモ帳片手に読み進めたが、意味がわかるようになっていく過程が楽しかった。
ヘッジファンドについても、一般的な認識より少し突っ込んだ解説がなされており、興味があっただけに読めて良かった。