サンキュータツオのレビュー一覧
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<表現の入り口>
表現したい人は、必ず買う必要があるのやろう、辞書を。辞書の前にこの本を。
世の中にあるものは全てゼロから誕生しているわけですけども、国語辞典のそれを想像したことは無かったです。今では当然の五十音ですが、そう整理した事自体革新やったのですな。
国語辞典ごとに表現差があって、という話はなんとなく想像がつきました。しかし、イデオロギー、思想の立場まで読み取れるとは。僕が「恋愛」を定義するならこんな感じですね。
①特定の誰かと必要以上に求めあったり、逆に必要以上に距離を取らせるもの 時には人の命すら奪ってしまうもの ②全く思う通りにいかないもの 扱おうとすればするほど、自 -
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面白かったです。腐女子もBL好きも多種多様。テレビでたまにBL好きな人の話とか聞くと自分と全然違うのに腐女子はこうだ!みたいに言われてる気がして嫌だったのですが、この本では自分と違う意見も大前提に人それぞれが成り立っていたので気になりませんでした。そして納得できる部分もすごく多かった、自分が何でBLにひかれるのか理解が深まった気がするし、なんかこれ読んでから平気で私BL好きだよって言える気になった。これきっかけで窮鼠は…買って読みましたが面白かったです。私も同級生あまり味しないタイプだったので。それと時代劇ベストカップルの新選組血風録の話、読んでるだけで泣けてきた、これ絶対やばいやつ。新選組血
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ネタバレイグノーベル賞もそうだけど、一見ばかばかしいと思える、何の役に立つのかということを真剣にコツコツと研究し、論文を書いて発表している人の姿勢には頭が下がる。
特に感銘を受けたのは、「コーヒーカップにインスタントコーヒーの粉末を入れ、お湯を入れてスプーンでかき混ぜると、スプーンとコップのぶつかる音が、徐々に高くなっていく」と教え子に言われた高校の理科教師の話。
まずそれが事実かどうか、混ぜ始めから時間を追って音の高さを測定し、数値化する。
何を混ぜると高くなり、何を混ぜると高くならないのか。
実験を繰り返し、音を変化させるものの正体を突き止める。
国内で同じ実験をした記録はなかったが、100年 -
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あちこちで話題になったのを見聞きしたせいか、初めて読むのに「知っている」。
でも、何度読んでも面白い。
タツオさん、サンキュー!
さて、タツオさんほどではないけれど、何冊も国語辞典を持っている。
お気に入りは新明解とベネッセ表現読解。
七版から笹原宏之さんが編者に加わったと本書から知った。
さっそく引き比べてみなくちゃ。
この本で辞書をキャラ化されたイラストが、この二冊が割とかぶっているところで、一人でウケてしまった。
電子辞書のおかげで、日国も持てる。
広辞苑も、明鏡も、新明解も一つのボディに入っている。
でも、てにをは辞典が欲しかったりする。
そして、本書を読んで、『基礎日本語辞典』も -
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芸人で学者のサンキュータツオ氏が、変な論文を紹介する。
いたって真面目に書かれているが、真面目になればなるほど込み上げてくる笑い!
特に、次の二つが面白い。
1 公園の斜面に座る「カップルの観察」(傾斜面に着座するカップルに求められる他者との距離 小林、津田2007)
カップルが座るとき、どのくらい他のカップルと離れて座るか、昼間帯、夜間帯で違いはあるのか?
デバガメかこの研究は。
ち、違いますって!
これは、いわゆるパーソナルスペースの研究ということ。
たしかに、すぐ近くに他人がいるのに、あんまりいちゃつくのは、ねえ。
知らないおっさんのすぐ隣でわざわざいちゃつくのは、ないね。
っていうか -
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文庫化してからようやく入手できました。文庫に追加された内容もあってラッキー。
当初、サンキュータツオが指導者、春日太一が受講者として出発したBL講義が、途中春日さんのナニカが開眼してあるカムアウトをすることで、一瞬攻受が逆転し、後にお互いがお互い対等な関係になっていく姿に心打たれました。
(タツオ×春日→春日×タツオ→タツオ⇔春日)
BLという現象(とあえて書く)についてロジックを学ぶと共に、共著の二人の関係性の変遷を通してBLがどういうものか間接的に読み取れる、二倍おもしろく読めました。
…しかしつくづく自分の中では、オリジナルなカップリング妄想する種というか元が枯渇したんだなー…と実感した