サンキュータツオのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
<表現の入り口>
表現したい人は、必ず買う必要があるのやろう、辞書を。辞書の前にこの本を。
世の中にあるものは全てゼロから誕生しているわけですけども、国語辞典のそれを想像したことは無かったです。今では当然の五十音ですが、そう整理した事自体革新やったのですな。
国語辞典ごとに表現差があって、という話はなんとなく想像がつきました。しかし、イデオロギー、思想の立場まで読み取れるとは。僕が「恋愛」を定義するならこんな感じですね。
①特定の誰かと必要以上に求めあったり、逆に必要以上に距離を取らせるもの 時には人の命すら奪ってしまうもの ②全く思う通りにいかないもの 扱おうとすればするほど、自分の手元からは離れてゆき暴走を始めるもの ③あらゆるものの優先度を無視して最優先させたくなってしまったり、状況に応じてはその逆ともなること …なんてね。
いくつかを読み比べる事で、森羅万象に対する自分の中の定義が確固としたものになるのかもしれない。
Googleが代替してしまったと決めつけていた。連続する言葉同士の結び付きが分かる、表現の違いが自分の中の定義付けに繋がる。僕の場合、検索でポンっと出しただけでは思考がそこまで広がらなかった。国語辞典がなくならないわけだ。
あと、発想の話ですが電子辞書メーカーと辞書出版社が組めば最強だろうに、というのに「確かに…!」となりました。たぶん、そうゆうのって他にもあると思います、具体的なものが全く浮かばないですが、組めば最強なのに、組まないもの。
言葉の海と書いて「言海」。この組み合わせが良いな、溺れる。 -
Posted by ブクログ
面白かったです。腐女子もBL好きも多種多様。テレビでたまにBL好きな人の話とか聞くと自分と全然違うのに腐女子はこうだ!みたいに言われてる気がして嫌だったのですが、この本では自分と違う意見も大前提に人それぞれが成り立っていたので気になりませんでした。そして納得できる部分もすごく多かった、自分が何でBLにひかれるのか理解が深まった気がするし、なんかこれ読んでから平気で私BL好きだよって言える気になった。これきっかけで窮鼠は…買って読みましたが面白かったです。私も同級生あまり味しないタイプだったので。それと時代劇ベストカップルの新選組血風録の話、読んでるだけで泣けてきた、これ絶対やばいやつ。新選組血風録、何とかして見たいと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレイグノーベル賞もそうだけど、一見ばかばかしいと思える、何の役に立つのかということを真剣にコツコツと研究し、論文を書いて発表している人の姿勢には頭が下がる。
特に感銘を受けたのは、「コーヒーカップにインスタントコーヒーの粉末を入れ、お湯を入れてスプーンでかき混ぜると、スプーンとコップのぶつかる音が、徐々に高くなっていく」と教え子に言われた高校の理科教師の話。
まずそれが事実かどうか、混ぜ始めから時間を追って音の高さを測定し、数値化する。
何を混ぜると高くなり、何を混ぜると高くならないのか。
実験を繰り返し、音を変化させるものの正体を突き止める。
国内で同じ実験をした記録はなかったが、100年前のアメリカで同じ実験の結果同じ結論になった論文があったそうだ。
でも100年前だったので、音の数値化は今回が初めてとのこと。
こんな熱い先生に教わったら理科も楽しいよねえ。
「湯たんぽ」研究は、研究者がすごかった。
ふらっと立ち寄った古道具屋で湯たんぽを見つけたことから湯たんぽに興味を持つのだけど、デザイン、機能、由来等の深堀度がハンパじゃあない。
で、唯一無二のすごい、けれど無名の研究は、いろんな人たちからパクられる。
その不条理も含めて読む価値あり。
「浮気男の頭の中」を読んで。
奥さんを愛しているけど、どきどきしない。
いつもと違う役割と経験を経て、自分が成長できる。(それを奥さんに還元?)
なるほど。
だとしたら、同じ理屈で奥さんが浮気をしても、大らかに許せるということなんだな。
そして、「妻とは別に君のことを愛している」と言われた愛人は、この理屈をどう思うのだろう。
誰か研究して論文を書いてくれたら、読んでみたい。 -
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芸人で学者のサンキュータツオ氏が、変な論文を紹介する。
いたって真面目に書かれているが、真面目になればなるほど込み上げてくる笑い!
特に、次の二つが面白い。
1 公園の斜面に座る「カップルの観察」(傾斜面に着座するカップルに求められる他者との距離 小林、津田2007)
カップルが座るとき、どのくらい他のカップルと離れて座るか、昼間帯、夜間帯で違いはあるのか?
デバガメかこの研究は。
ち、違いますって!
これは、いわゆるパーソナルスペースの研究ということ。
たしかに、すぐ近くに他人がいるのに、あんまりいちゃつくのは、ねえ。
知らないおっさんのすぐ隣でわざわざいちゃつくのは、ないね。
っていうかおっさん近いよ!ってなるでしょ、まず。
非常に面白い研究なのだが、でもやっぱりそこはかとなく漂う、デバガメ感。
2 「おっぱいの揺れ」とブラのずれ(走行中のブラジャー着用時の乳房振動とずれの特性 岡部、黒川2005)
は、なるほど!も、そりゃすごい!もへぇ!もあって、とにかく面白い。
ブラのズレというと、エロちっくな妄想をしだす御仁もいるかもしれないが、結構これは深刻な問題なのである。
伸びをした時にズレた、走ったらズレた、そうすると胸が揺られてクーパー靭帯が伸びてしまい、ハリのあるおっぱいでなくなるのだ。
美容面からも、精神面(またズレた!ムキー!)からも、おっぱいとはかくもデリケートなものである!
そしてこの一見ふざけた論文は、そうした女性たちのストレスの解消、つまり、快適な下着の研究開発につながり、私たち女性はその恩恵を一身に浴びるのである。
いいですか、もう一度言いますよ、これはエロではないのです。
実用なのです!
他にも「不倫男の頭の中」(婚外恋愛時における男性の恋愛関係安定化意味付け作業ーグランデッド・セオリー・アプローチによる理論生成ー 松本2010)も興味があるが、夫に話したら本気で嫌そうな顔をされました。
「妻(私)とは家族でいたいの。裸で歩いてるぐらいなんなの?!」と。
思わぬところで幸せを得たのでありました。 -
Posted by ブクログ
文庫化してからようやく入手できました。文庫に追加された内容もあってラッキー。
当初、サンキュータツオが指導者、春日太一が受講者として出発したBL講義が、途中春日さんのナニカが開眼してあるカムアウトをすることで、一瞬攻受が逆転し、後にお互いがお互い対等な関係になっていく姿に心打たれました。
(タツオ×春日→春日×タツオ→タツオ⇔春日)
BLという現象(とあえて書く)についてロジックを学ぶと共に、共著の二人の関係性の変遷を通してBLがどういうものか間接的に読み取れる、二倍おもしろく読めました。
…しかしつくづく自分の中では、オリジナルなカップリング妄想する種というか元が枯渇したんだなー…と実感したりもした一冊でした。
そんな中で創作妄想していた時の自分のBLポリシーを思い出してみると、確かにその中に自分の他人との関係性で理想とする形を投影していたなぁ…と再確認も出来た事もよかったかな。その辺をもうちょっと突き詰めて考えてみたい。 -
Posted by ブクログ
お恥ずかしいながら、大人になってからもしばらくは国語辞典は小学生の子どもたちが学校で購入し使うもの、という印象でしかなかったです。三浦しおんさんの『舟を編む』を読み、その内容にたいへんな感銘を受け、辞書というものに興味を持ちました。
こちらを読み、ひとえに国語辞典と言っても辞典によって、同じ言葉でも説明や表現、掘り下げている部分が全然違うということを知りました。
百科事典のような傾向も見られる集英社国語辞典、言葉のニュアンスを大事にしている日本語語感の辞書など、辞典をキャラクターにたとえて、読者が興味を持っている部分に“オススメの辞典“がポイントを絞って載っているのも面白いです。
著者が「辞書は人が書いたものなので、どれがもっとも正しい、ということはない」と書かれており、だからこそ、自分でいくつもの辞書をひいて、今の自分にしっくりと納得がいく意味や表現を見つけていくことが大切なのかなと思いました。