稲葉明雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女は見送りの幼馴染にシカゴに行くと言い残しNYを旅だった。だがすぐに次の駅で列車を降りてしまう。適当に探した宿に落ち着くと、一枚の写真と名前が書かれた5枚の紙を燃やした。そしてしばらくして…ひとり、またひとりと男が不審な事故死で亡くなる。これらの事故に共通するのは黒い衣服を着た謎の女が絡んでいるらしいということだけだった…。【以下ネタバレ含むため未読の方はご注意】アイリッシュの別名義、コーネル・ウールリッチのサスペンス的ミステリ。第1部ブリス、第2部ミッチェル…と女のターゲットになる男の名前が各部に冠してある。被害者の男たちの共通点は見いだせないまま、1部では女の神秘性、2部では女の観察力、演
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Posted by ブクログ
〝第二のフィッツジェラルド〟を目指していた文学青年ウールリッチがミステリ作家へと転身したのちの初長編で1940年発表作。全体の印象と物語の構造は、後の「喪服のランデヴー」(1948)と重なる部分が多い。そして、二作品ともウールリッチの代表作である「幻の女」(1942)に次ぐ名作として評価が高い。
両作とも復讐者がターゲットとするのは五人。だが、「…花嫁」の女が対象全員を有罪として〝特定〟しているのに比べ、「…ランデヴー」の青年は〝不特定〟のままで殺していく。つまり、罪を犯していない者がいても問答無用で死に値するとし、殺害の状況もより残忍な手法を用いる。この差は大きい。
退廃的な美文に彩られた