野上豊一郎のレビュー一覧

  • 風姿花伝 (花伝書)

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    開始:2022/10/24
    終了:2022/10/25

    感想
    めちゃくちゃ面白い。能の秘奥義を書いた深淵な書、であるがそれだけでない。能は客座の陰陽をも感じ取り花を咲かせる。珍しきを花とする。

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    2022年10月25日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    ビジネスとアートの世界をどう両立させるのかについての示唆が得られる。
    いわゆる素人ウケと玄人ウケをどう両立させ、
    時流に乗るのかについてなど現代にも通づる
    「見せ方」を学べた。

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    2020年04月29日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    父・観阿弥と共に能楽を成立させた世阿弥による能楽の奥義書。奥義書といっても、素直に読むとこれは能楽の教科書とも言うべきもので、能楽師のキャリアや練習の方法、心の持ち方といったものが丁寧に解説されている。ごく簡単に要点を抽出すると、以下のようになるかと思う。

    まず、能楽師の目標は観客に「花」を見せること。「花」のある演技を見せること。この「花」というのは、究極的には観客が珍しさを感じるような演技である。

    では、どのように観客に珍しさを感じさせるか。これには三つのコツがある。一つめは、状況を適切に把握すること。時間帯、演目の内容、観客がこれまでに観たことがある演目等々、状況を適切に把握すれば自

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    2013年01月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    「花」がポイント。
    花とはつまり何なのか、何が肝なのか、が、大変簡潔かつ適切に書かれている。

    このレビューでは、自身が読んでも何がなんだかわかるまい。
    その時の自分へ:再読せよ。時間を割いてでも、その価値あり。

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    2012年01月07日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    漫画「花よりも花の如く」(成田美名子/白泉社)を読んで日本っぽいもの、芸とは演じるとは、に触れたくなって手を出した。密で無駄なく普遍的かつ至りがたい。名前はみんな知っているけれど、本当にすごい本だった。漫画を読んでいて私は子供に惹かれるから小さな演者が好きだった。それに関しては「先づ、童形なれば、何としたるも幽玄なり。聲も立つ比なり。二つの便り(ちご姿の美しさと聲の良さ)あれば、わろき事は隠れ、よき事はいよいよ花めけれり。」とある。たまらん!しかし「さりながら、この花、誠の花には非ず。ただ、時分の花なり。」この花というのは端的にこれ、と示されない。いくつかのキーワードについて語られるなかに花は

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    2011年07月28日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    そのうち現代語訳も読みたいけれど、
    はじめにシンプルな原文を岩波で読んでよかったと思う。
    六百年も前の言葉なのに
    削ぎ落とされているから結構読める。
    全編芸をする、そこに花を咲かせるということを
    浮き彫りにする言葉がぎっしり。
    なのにその花は頭に浮かぶようで掴みきれない。
    鬼の役は力強いだけではダメで、巌に花だから珍しい、
    力強いだけなのはただの巌、というところが好き。

    秘本であることを証する文で締めくくられ、
    自分なんかが読んで良かったのかとドキドキする。
    んーかっこいい。

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    2009年10月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    稀代のエンターティナーが残したソリッド(すぎる)教本。
    日本語の響き、日本の「風流」をもっとも凝縮している、黒い小宇宙のような本。
    密度が濃すぎて、たまに酔う。そんな本。

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    2009年10月07日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    能で有名な世阿弥の書
    初心忘れるべからず
    秘すれば花など記載されている

    「初心」とは「始めた頃の気持ちや志」すなわち「初志」ではなく、「芸の未熟さ」、つまり「初心者の頃のみっともなさ」なのです。
    初心者の頃のみっともなさ、未熟さを折にふれて思い出すことにより、「あのみじめな状態には戻りたくない」と思うことでさらに精進できるのだ、と彼は説いています。

    「初心」は若いころの初心を表わしています。
    しかしそれに続いて「時々の初心」「老後の初心」と言われている。

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    2023年05月06日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    ネタバレ

    初心忘るるべからずや秘すれば花などあまりにも有名な花伝書。白洲正子が能や仏像について語るとき「初心な心」という言葉を使っていたので、手に取る。

    何度も読んだことがあった本であったが、ダンスをしているのであるいはエンターテイナーとしてパフォーマーとしての心得や芸の道を真摯に極める厳しい戒めが人としてのあり方をも示唆していて学びが多い。

    世阿弥が義満の庇護なきあと政争に巻き込まれ佐渡へ71歳で配流となり佐渡で能が盛んであることを知り、芸術家とパトロンの関係の難しさを、ニジンスキーとディアギレフについて思った。

    まごうことなき名著だった。

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    2022年04月07日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    完全にやらかした、岩波文庫が好きだから岩波で買ったが、現代訳がついてないタイプだった。
    学術文庫のように丁寧な解説ついてないので要注意

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    2022年03月16日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    芸に生き、花を求めつづける世阿弥の姿。
    ひとを写し取り、真似る能というもの。芸を志さねば、風の姿も、伝える花もいらない。芸とはそういうところにあるものだ。能について詳しくはないが、たくさんの芸術家がいた中で、彼だけがその本質を知りえていたに違いない。しかし、それをかつて達成したしたと思えるのは父、観阿弥のみであって、いかに道が険しいのかということを同時に知ってしまったにちがいない。門外不出にしたのもなんとなくわかってしまう。
    美しさというもの、幽玄というものは決して弱々しいものではない。彼にとって強さとは、それがそれ自体で成り立つものだ。独立。現実現象。どのような場におおいても移り変わらぬもの

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    2016年03月29日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    室町時代の能楽師・世阿弥が能を行うにあたっての精神や心得をその芸術論とともに家伝として遺し伝えられたあまりにも有名な秘伝書。
    完成形は全7編によりなり、特に第7編目の『別紙口伝』は一代一人相伝と記されていて、例え一子であっても器量が無ければ伝えてはならないとしている。
    全7編の概要は次の通り。
    第1編『年来稽古条々』一人前の能芸者になるまでに辿るその年齢に見合った練習の仕方と境地を記載。
    第2編『物学(ものまね)条々』女、老人、法師、修羅などその役柄に合わせた演じ方を記載。
    第3編『問答条々』緩急や陰陽などを踏まえた演じ方や、相手に合わせた変化、慢心の禁止、花・幽玄・風情など世阿弥ならではの能

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    2015年11月06日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    思っていたよりも読みやすかった!
    と言ってももちろん、内容や文章が全部理解できたわけではなく、ぽつぽつ「こういうことを言っているのかな」と思ったってだけだけど。
    同時並行で読んでいる『和泉式部日記』よりは断然わかりやすい。
    もう手元には無いので、覚えている分だけメモ。

    ・誠の花
    ・花は心なり、種は態なり
    ・強き、幽玄、弱き、荒き
    ・陽気、陰気
    ・神楽→示す偏を取って「申楽」
    ・秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず
    ・人の心に思ひも寄らぬ感を催す手だて、これ花なり

    他にもあった気がするけれど、とりあえず興味深い本だった!

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    2015年08月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    会社に入って先輩のいいところ、悪いところ。後輩のいいところ、わるいところを見たとき、自分の技術を磨く上での考えのベースになりました。

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    2014年12月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    世阿弥の能芸論書。
    能の芸術論としてはもちろんだが、「年来稽古条々」などは、教育書としても価値があると思う。

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    2013年05月17日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    日経ビジネスのコラム(?)で紹介されていたのを見て、読みたいリストへ。
    職人をひとりを育て技術を伝えていく、という視点で考えたとき、
    指南書というにはかなり深いかと。(自戒をこめて。)

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    2013年03月08日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    ネタバレ

    言わずと知れた世阿弥の能楽についての芸術論書。芸術論ではあるものの、我々現代人の考え方や生活にも活かせるというか関連する要素が多く含まれていると感じる(但し、脚注はあるものの基本原文というか古文なので、どこまで正確に読み込めたかは少々疑問・・・)。

    再読予定で、現代語訳併記の別の出版社のものを読むかは思案中。いずれにしろ、再読に関してはすべて家で読むことにします。音読したく。

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    2012年12月31日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    もう少し若い内に出会うべき本だったかも。
    少し偏りはあれど、芸の事について問うた素晴らしい本だと思います。
    出来れば13〜15歳の間に読みたい。

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    2009年10月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    名前だけは知っていて,「秘すれば花」の文句だけは知っていた風姿花伝.まじめに読んでみると,本当に,演技をやる人は一度は読まなきゃ!といった内容でした.簡潔に本質だけを述べていてすごいと思いました.古文だけど時代が新しめだし,文章も短いので読みやすいです.

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    2009年10月04日
  • 風姿花伝 (花伝書)

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    「道」を極めるということはどういうことであるのか、それは全てこの本に書いてある。と高校時代に習ったわけです、あたしは。音楽の先生に。2年間教わったのに名前を忘れてしまったなぁ。名前に「藤」がついた気がする。とても風変わりな先生で(現役のピアニストかなんかだったと思う。CDも出してたりするって聞いたことがある)、その授業は音楽ではなく、むしろ芸術論とかそういうものに近かった。人間としての生き方とか振る舞いとか、心の持ち様とか、「美しい」とは何なのかとか、人間の多様性とか、そういう話ばかりしていた。楽器の練習とかって一度もなかったなぁ。。「風姿花伝」に関しても1年か2年か忘れたけれど、半年くらいか

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    2009年10月04日