片田敏孝のレビュー一覧

  • 人が死なない防災

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    伊勢湾台風の2年後の1961年に施行された災害対策基本法によって、行政による防災対策が進み、年に数千人規模の災害死者数が100人前後に激減した。しかし、そのため国民の中に、防災に関する行政依存の体質が染み付いてしまった。
    行政が100年に一度の災害を想定して防災対策を行った結果、災害は激減した。しかし、想定にとらわれて、想定外の災害に対処できなくなってしまった。避難勧告が出なければ非難しないような行政依存の体質になってしまった。
    しかし、東日本大震災を機に自助・共助の重要性が叫ばれるようになり、市民の意識改革も進んできた。
    今後の行政の課題は、自助の意識を高め、共助のサポートをすることだ。情報

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    2017年05月11日
  • 人が死なない防災

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    人を死なせない。それが防災の根幹。釜石での避難の三原則。想定にとらわれるな。その状況下において最善を尽くせ。率先避難者たれ。伝えたいことが凝縮されている。いかに意識付けしていくか。そこが難しい。

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    2016年02月15日
  • 人が死なない防災

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    「危険をしっかりと伝えれば、人間は逃げる」というのは嘘、と言い切る。人は自分が死ぬことを考えるのが苦手であり、「今がその時」であってもそれほど大した問題ではないと思いたがる。周りの人たちも同じように考え、認知的不協和や同調圧力も手伝って、「この間も大丈夫だったし周りも騒いでいないから大丈夫」と正当化して自分自身を納得させてしまう。元来、逃げようとしない傾向をもつ人間を、「率先して逃げる住民」にするために何が必要かを説く。
    避難は3つに分類できるが(緊急避難(evacuation)・滞在避難(sheltering)・難民避難(refuge))、行政が対応できるのは滞在避難・難民避難の2つだけ。津

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    2016年01月02日
  • 人が死なない防災

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    東日本大震災の前から、防災のニュースなどを聞いていて、何か違和感を感じることが多かったのだが、その違和感の正体を、この本が明らかにしてくれたように思う。結局、「自分の命は自分で守る」しかないのだ。災害が起こったら行政が何とかすべきだとか、行政がなんとかしてくれなかったときは、行政の責任を追及すべきだとか、東日本大震災から3年、また元の木阿弥になってはいないか。あの大災害からの教訓を、自らの生活にきちんと反映していかなければならないと強く思った。
    3月11日、あの日の釜石の子供たちの行動が詳細に記述されている箇所には、本当に言葉が出ない。経験している人たちにしかわからない重みがすごく詰まってる。

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    2014年08月19日
  • 人が死なない防災

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    心に残ったところのメモ。

    ■想定にとらわれるな。
    ハザードマップも、浸水予測地域も、想定によるもの。災害は想定通りに起こるとは限らない。

    ■自分の命をどうやって守るかを自分で考える。
    逃げろと言われるまで逃げないのはおかしい。
    災害時に助けてもらう事を期待するのもおかしい。
    どうやったら自分と家族を守れるのか、という視点で用意するしかない。

    ■避難シミュレーションの活用
    情報伝達の時間と、避難の意思決定の時間がある。
    しかし、情報はちゃんと伝わるとは限らない。時間もかかる。
    迷っていては、間に合わない事が有る。
    発災から意思決定まで20分なのか、10分なのか、0分なのか。
    シミュレーショ

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    2012年05月01日
  • 子どもたちに「生き抜く力」を 釜石の事例に学ぶ津波防災教育

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    ネタバレ

    岩手県釜石市で3000人近い小中学校の児童・生徒のうち、震災当時に学校管理下にいなかった5人を除く全員が津波の難を逃れた事について、その防災教育の内容が書いてあります。 
     「正常化の偏見」、「集団協調性バイアス」等初めて聞く言葉がたくさん出てきます。この本は何も、津波に限らず他の災害や公私においても手助けとなります。

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    2012年04月17日
  • 人が死なない防災

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     なんとなく、復興計画を考える際に、これで人が死なないようになるのかという視点が薄いような気がしている。

     職場の本屋でなんとなく買った本は、釜石市の小中学校で防災教育をしていて、生存率99.8%を実現した片田先生の講演録だった。

     やはり、先生がいうように、被災した方々を支援することと同時に、これからは災害で人が死なないようにどうするのかという観点が復興計画には大事だと思う。

    (1)例えば、浸水深2mで一応盛り土高さとか居住可能地域を決めているが、現実には、浸水深2mでも人はなくなっている。2mというのは目安であって、今回の津波で浸水した地域は、避難訓練などの避難の方法をセットで考える

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    2012年04月13日
  • 子どもたちに「生き抜く力」を 釜石の事例に学ぶ津波防災教育

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    釜石の奇跡について再確認することができた。
    自分が真っ先に逃げることで他の人を動かすことができる。
    危機管理のために子どもたちの教育に力を注ぐことが大切。

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    2012年03月11日
  • 人に寄り添う防災

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     災害のたびに社会の「弱い人」が浮かび上がる。高齢者、障がい者、子ども——避難の一歩が踏み出せず命の危機にさらされる。自助の意識こそが、真の備えとなる。
     だが自らの力で逃げられぬ人にとってそれは酷な言葉かもしれない。だからこそ「人に寄り添う防災」が要る。他者の弱さを想像し手を差し伸べる心が共助を育む。自助と共助の間にこそ真の防災がある。隣人を思うそのまなざしが命を守る力となるのだ。

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    2025年04月12日
  • 人が死なない防災

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    防災の第一優先は「人が死なない」こと
    その為には,住民一人ひとりに求められる内発的な自助・共助意識が大事  

    健康についても同じだけど,人は自分の命,安全を他に依存している節があると思う。
    「正常化の偏見」「認知不協和」は防災に関わらず,人間の性質。そのままだと,いかに人間は避難しないかという事を突き付けられた。
    防災の焦点が,「どのように」に当てているのが良かった。

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    2019年05月03日
  • 人が死なない防災

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    ・「この次の津波がきたとき、君たちはきっと逃げるだろう。でも、君たちのお父さんやお母さんはどうすると思う?」
    子どもたちの顔が、一斉に曇ります。なぜかわかりますか。
    「お父さんやお母さんは、僕を迎えにくると思う」
    迎えに来るとどうなるか、というところに子どもたちの思いは及ぶわけです。そこで私は、不安そうな子どもたちにこう語りかけます。
    「今日、家に帰ったら、お父さんとお母さんに『僕は絶対に避難するから、お父さん、お母さんも必ず避難してね』と伝えなさい。お父さんやお母さんは、君たちが逃げることを信用してくれないと、迎えに来てしまう。だから『僕は絶対に逃げるから』と信じてもらうまで言うんだよ」

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    2014年02月02日
  • 人が死なない防災

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    仕事で環境防災学部を知る上で環境防災を理解しようと思って読みました。生きる上で大切なのは十分分かるがあとはこの知識をどうビジネスに繋げるか

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    2012年06月19日