土肥恒之のレビュー一覧

  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    先日読んだ『文明の本質』(ルイスダートネル著 河出書房新社)の中にニコライ2世の系譜にかかる記載があり、実は、ロシアの歴史をあまりよく知らないことに今更ながら気づき、本を探したところ、本書にであった。

    本書に出会う過程で意外にも、ロシアの歴史に関する本が意外に少ないことに気づく。なぜ?
    実際に数えたわけではないが、欧州、アジアの歴史本は数多くあるが、ロシアの歴史本は少ない。

    その中で、本書はロシアの歴史を実に分かり易く語ってくれる読み応えのあるロシアの通史。現在のロシアを知る上でも一読すべき本だと思う。
    講談社学術文庫の「興亡の世界史」シリーズに外れはない!

    表紙を飾るのは、エカテリーナ

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    2024年11月03日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ウクライナ侵攻を機に手に取った。

    これまで中学校の世界史レベルにしか知らなかったロシアの歴史を概観するには、とても良かった。文章も読みやすく、楽しい。

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    2022年09月17日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ヨーロッパの中世史などを読んでいたときに、なかなかロシアが出てこないのが気になっていたので読んでみた。表題のロマノフ王朝を中心にロマノフ王朝が始まる前の時代からソビエトが終わるまでを概観する。最初の疑問に対しては「タタールのくびき」が答えなのだろうと思った。

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    2024年09月02日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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     ロシアって世界の情勢に大きな影響を与えてる大国ですが、殆どその歴史を勉強したことがないのではないでしょうか?社会主義革命を起こして、世界中を革命の渦に巻き込もうとしていたのに、その理由や背景は何もわかっていない。
     戦争と平和とか罪と罰とか世界的な名作を産んだ国土なのだけれど…
     ロシアの歴史って面白いですね。

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    2021年10月16日
  • よみがえるロマノフ家

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    ロマノフ王家の視点から見たロシアの歴史、とても分かりやすい解説なのは確かなのですが、こう、見ていても何一つうまくいく感じがないので、気分が暗くなります...

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    2016年09月25日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ノルマン人の侵入、キエフ国家の誕生、タタールのくびき、モスクワ公国、ロマノフ王朝、ソビエトのまでをロマノフ王朝の300年間を中心に記述されたロシアの通史。日露戦争など日本とも無関係でなく、日本海を隔てた隣国ながらも西ヨーロッパ以上に遠く感じるロシアの歴史の概略を学ぶ事ができた。時代を一貫して専制と抑圧という暗さを感じた。過去から現在までの状況を考えると、ロシアが民主国家になる可能性はないのかもと思った。

    兵器以外に碌な工業のないロシアを不思議に思っていたが、「ピョートルの経済政策は当初、専ら軍備の拡充に向けられた。つまり武器製造のための製鉄などの重工業、そして軍服の自給のための繊維業などの軽

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    2025年07月20日
  • 日本の西洋史学 先駆者たちの肖像

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     日本における西洋史学の受容からその後の進展を、主要な学者の業績等を通してたどろうとするもの。

     大塚久雄、上原専禄のビッグネームを除いてはほとんど知らない人だったので、全体を興味深く読んだ。

     通読して思ったことは、西洋学説の受け売りではなく、日本で西洋史を研究することの難しさ、どこにその意義を見出すのかが重要であるということ。
     もちろんそのテーマを選ぶ問題意識も大事であるが、特に、歴史学は何といっても史料をいかに読み解くかが基本中の基本であるから、史料へのアクセスに物理的にも言語的にも制約がある日本人が取り組むことは極めて難しいと思う。その点、上原専禄が「原史料への沈潜」という姿勢で

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    2023年07月11日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ネタバレ

    ロシア。イメージが沸かない。

     世界史を勉強しなかった40歳代のおっさんだと、ロシアのイメージというと、社会主義、ゴルバチョフ、チェルノブイリ、シャラポワ、ピロシキ。あ、あとマトリョーシカ。ようは散発的なもの以外に包括的なものがない。敢えて言えば、何か暗い、みたいな。

     しかし、この本を読んで、おかげでロシアのイメージが少し形づくられたと思う。

     講談社学術文庫はどれも値段が張るが、この興亡の世界史シリーズは本当に高い!文庫なのに1,360円!新刊本の値段と同じじゃないですか!若干買うのをためらったが、結果としては非常に面白い本だった。

     印象的だった部分を挙げると、皇帝の専制、多数の

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    2021年05月14日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ネタバレ

    中性のロシア農民は移転の権利を持つ自由身分であったが、中小封地を持つ士族が搾取すると農民たちはより魅力的な大地主の貴族の封地に逃亡した。多数の士族の要求により逃亡農民の捜索期限が撤廃され、農奴制が確立した。
    後世ロシア農民は人口増加に対して、新しい豊かな土地に移り住み旧来の粗放農業を続けることで対応した。ロシアに農業革命が生まれなかった所以である。
    ピョートル大帝は変革の方向に乗り、最も強硬な案で上からの改革を断行した。教会勢力すら自らのその傘下に納めた。ツァーリ専制という独裁システムは以後のロシア史で度々登場しまた求められていく。

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    2021年03月18日
  • 興亡の世界史 ロシア・ロマノフ王朝の大地

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    ヨーロッパとアジアの間で、皇帝たちは揺れ続けた。民衆の期待に応えて「よきツァーリ」たらんと奮闘したロマノフ家の群像と、その継承国家・ソ連邦の七四年間を含む、広大無辺を誇る多民族国家の通史。
    ロシア旅行の予習本。タイトル通り、通史とは言いつつもロマノフ王朝にかなり重点が置かれた構成ですが、面白かった!各ツァーリたちの特色や性格が分かって、歴史の流れをざっとつかむにはいい本です。途中長くて心折れそうになりましたが、、。近代史ももっと勉強したいな!観光しながらあの皇帝か~とか色々思い出して楽しめたので良かった。

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    2018年09月02日