竹内康浩のレビュー一覧

  • 謎ときエドガー・アラン・ポー―知られざる未解決殺人事件―(新潮選書)

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    ネタバレ

    ポーは子供向けの「黒猫」や「落とし穴と振り子」を読んだことがあったくらいで、「犯人はお前だ」は完全に未読だった。のだが、それでもいや明らかに描写が変っていうか死体だろ! 誰もテキストで指摘してこなかったってなんで!? と大いに困惑させられた。
    この本はその「未解決殺人事件」の話を下敷きに、ポーの作品の対比構造をわかりやすく描き出してくれていて、大変おもしろかった。論文については査読で牽強付会ともいわれたようだが、素人目には十分な説得力があるように思える。いやそれにしたって、テーブルに倒れて自白しだすのも急に飛び上がって死ぬのも明らかにおかしいだろ。

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    2025年06月17日
  • 謎ときサリンジャー―「自殺」したのは誰なのか―(新潮選書)

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    『ナイン・ストーリーズ』の巻頭を飾る短篇「バナナフィッシュにうってつけの日」は、『ライ麦畑でつかまえて』についで有名なサリンジャー作品だろう。そのラストシーンは主人公の謎めいた死で終わる。これは普通、自殺と解釈される。だが、もし自殺ではなかったとしたら?
    たしかに注意深く読んでみると、途中から一人称が固有名詞ではなくなり、若い男(野崎訳では「青年」)となっている。もしサリンジャーが意図的にそのように書いたのだとすれば、死んだのは誰なのか。自殺ではなく他殺なのか。だとすれば、誰が誰を殺したのか。ここから著者の壮大な旅が始まる。
    本書はあまり一般向けとは言いがたい。本というより論文である。主題その

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    2023年04月15日
  • 謎とき『ハックルベリー・フィンの冒険』―ある未解決殺人事件の深層―

    購入済み

    読書の楽しみが増す

    「“父殺し”という観点で読み直してみると、秘められたトウェインの驚きの過去が露わとなる―」・・・・・・逆じゃないでしょうか?トウェインが経験したことを踏まえた上で、『ハックルベリーフィンの冒険』や前後に書かれた作品を精読すると、”父殺し”という隠れ主題が見えてきます、っていう感じだと思います。よくこれだけ読み込むことができるものだと感心します。(たまに、え~って思うこともありますが)こういう読み方があったんだ、とか、スルーしてたなあ、って気づかされるのは楽しいものです。『サリンジャー』もいづれ購入します。

    #深い #タメになる

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    2022年10月26日
  • 謎ときサリンジャー―「自殺」したのは誰なのか―(新潮選書)

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    推理小説のように「誰なのか」がわかるわけではない。ただ、文学にはそういう世界の構築ができるわけで、こういう読み方も理解はできる。というか、そういう、言わば日常にへばりついた常識に囚われすぎた理解の基準を変えていくべきなんだろうな。明快にすっきりわかる、というより、そうした深い理解を要求していく一冊。サリンジャーに興味がなくても、文学に興味のある人なら面白く読めると思う。

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    2021年12月13日
  • 謎ときエドガー・アラン・ポー―知られざる未解決殺人事件―(新潮選書)

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    「犯人はお前だ」の解説は面白かった。なんだけど、あれもこれも鏡像関係に落とし込んで解釈していく、というのは……? 分野に詳しくないので、そういうものなのかもしれないのだが、そんなワンパターンに作るものだろうか、とちょっと腑に落ちないところがあった。

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    2026年01月21日