【感想・ネタバレ】謎ときエドガー・アラン・ポー―知られざる未解決殺人事件―(新潮選書)のレビュー

あらすじ

米文学史に名を刻む天才作家にして「推理小説の始祖」ポーは、なぜある時から突然、推理小説を書くのをやめたのか? 世界最高峰のミステリ賞〈エドガー賞〉(評論・評伝部門)で日本人初の最終候補、『謎ときサリンジャー』で小林秀雄賞受賞の稀代の〈文学探偵〉による世紀の「発見」とは。作家解釈をも揺るがす震撼の論考。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ポーの「犯人はお前だ」
私はこれかはラトルボローの町の謎を解いていきましょう。
奇跡。
金持ちのバーナバス・シャトルワージーさんが行方不明。
馬に乗って出たが、2時間後に馬だけが戻ってきた。馬、傷があり、泥だらけ。
捜索。チャリー。
馬の足跡をたどる。池。
排水すると、ペニフェザー氏のベスト。血がついて破れていた。
ペニフェザー、疑われる。
ペニフェザー、逮捕。
グッドフェロー、スパニッシュ・ナイフを拾う。ペニフェザー氏のもの。

お宝を発掘する儀式の間。
箱から死体。
死体は、グッドフェロー氏を見て「犯人はお前だ! 」

自白。

グッドフェロー氏が馬から発見した銃弾から分かった。馬の体に入った穴と、出ていった穴があった。発見した人がそこに入れたに違いない。
死体が喋ったのは、腹話術。


→本編が丸ごと載っているのはいい。
分析。
グッドフェローの自白の信用性かまなければ、捏造の行為も事実とは言えない。作者は自白ではなかったと思っている。

語り手、オイディプスになぞらえている。
オイディプスは探偵と犯人の一致の権化。



馬に入った銃弾と出ていった銃弾。inとoutがイタリック。
その前。ワインが入って、知性が、出ていった。inとoutがイタリック。
並行関係。
馬の件わでっちあげ。
語り手の論理に従えば、ワインの会話を聞いたと主張する語り手が真犯人。→それは、飛躍しすぎでは??

作者、語り手かま馬に銃弾を仕込んで、グッドフェローき発見させたと思っている。

グッドフェローは第一の手紙が届いた翌日ニ死んでいるので、6月22日。 
なぜグッドフェローとマリー・ロジェ(デュパンものの第二作)の死を重ね合わせたのか?それは、マリーの死が謎てまあるのと同様に、グッドフェローの死も未解決殺人事件であることをほのめかすため。
手紙、アポストロフィで省略された部分、edie van
エディはエドガーの愛称。vanはfrom
よって、署名は、「エディより」。
このようなこったやりかたで、グッドフェローの死が未解決殺人事件だと気づくかどうか読者にチャレンジ。→うーん、こじつけかな。



語り手の筋書き、回りくどい。そのままターゲットに復讐すればいいのに。→だから、おかしいとのこだが、ミステリでは回りくどい復讐はよくあることなので(話やトリックを成立させるために)、そこは別に違和感ないが。。

池からベストが出てきたとき、なぜペニフェザーは真実だと自白したのか。それは、ペニフェザーが語り手斗共謀していたから。グッドフェローから自白を引き出すための秘策を語り手と共有していたから。→うーん、こじつけかなぁ。。そこ、ベストで自白しちゃう?

腹話術で死体で脅かし、グッドフェローの自白を引き出したくだり。殺人者の良心に期待することで成り立つ計画などない。→まー、そうだが。それは物語のための設定では?ご都合主義な展開はミステリではよくあるじゃん。

グッドフェローは驚いて自白したあお死んだとなっているが、実はこの時死んでいた。自白は、語り手の腹話術だった。→ここはなるほどと思った。腹話術はその前に使っているので、使えるとかは証明済み。

語り手は、死体がしゃべってパニックになった時を狙ってグッドフェローを殺した。
語り手は、死体が喋って逃げ惑うなからハンマーてまグッドフェローを殴り殺した。→え、もうちょっと静かな方法じゃないの?さすがにそれはバレないか?

犯行直後、テーブルの上に並んでいたボトルやグラスを下ろした。慌てていたこてま、割れた。赤ワインで血をごまかした。


→なるほど、赤ワインで血をごまかすのは面白い。しかも、これがなければこのシーンの意味がない。

鏡像関係。→なんだか、よくわからん理論だな。。

自分が作ったにすぎない「コピー」を「オリジナル」だと相手に思わせる。

モルグ街の殺人。
オラウータンがオリジナルで、デュパンがコピー。彼は「鏡像」として生まれた人物なので、謎を解けた。→全くわからん。。コピーとか鏡像とか、いつまで続けるの?

コピー(duplicate)。

神の心臓とは何か。それはわれわれ自身の心臓にほかならない。ポーのアナロジーがたどり着いた最終真理とは、私たちと神との鏡像関係だったのです。→意味不明すぎて、退屈。

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2026年06月26日

Posted by ブクログ

ポーの短編「犯人はお前だ」には隠された謎がある。
それは作者から読者への挑戦状。
詳細に作品の内容を検証し、未解決事件を解明してゆく。
・まえがき
序章――「犯人はお前だ」全文訳
第一章 挑発 第二章 矛盾 第三章 未解決殺人事件
第四章 鏡像 第五章 もう一つの完全犯罪
第六章 デュパンの誕生
七章 アナリシスとアナロジー
第八章 謎のカギをひねり戻す
・あとがき ・註解
・解説――メタ物語の楽しみ 巽 孝之

貸出延長してまで読み深めてしまいました。
前半は「犯人はお前だ」を徹底的に検証し、解釈を提示。
これが推理小説の如くで、ワクワクしながら読んだ。
ふーむ鏡像関係か。オリジナルとコピーの関係か。
解き明かされると、今まで読んだ内容とは
異なる姿が見えてくる。そして、ラストに衝撃を受ける。
読者に鏡像関係を見抜いてもらい、
自分の凄さを分かってもらいたいという、
ポーの読者への挑戦状なる作品というスタンスだが、
今であっても当時であっても、これは難解。
後半は、鏡像関係と、オリジナルとコピーの関係が
他の作品にも見い出される検証と解釈。
「モルグ街の殺人」「アッシャー家の崩壊」「黒猫」等、
蔵書のポー全集を引っ張り出して、照らし合わせてしまう。
著者の独創的な解釈は説得力があり、文芸評論でありながら、
面白かったし、ポー自体も改めて凄さを感じてしまいました。
ポーの謎の死も、実は読者への挑戦状なのかと、
妄想してしまったほどに。

0
2025年07月09日

Posted by ブクログ

この本自体がミステリー小説みたい!
そう言われてみれば⋯って繋がる箇所が沢山で説得力がある。
筆者の方が探偵に見えてくる!

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

ポーの短編「犯人はお前だ」への新解釈を提示する本。
「犯人はお前だ」はラストの死体が突如動き出し犯人を名指しするという仕掛け以外あまり見るところのない作品という認識を覆すもの。著者の竹内康浩は冒頭に提示されるオイディプスの名をはじめとした些細な違和感と作中の矛盾を検証し、作中明示的に描かれることのない未解決のままにされた殺人事件の謎を解き明かしていくという文芸評論なのにほとんどミステリ小説のような内容。読んでいて子供の頃読んだ高木彬光の「成吉思汗の秘密」のようなエキサイティングかつ説得力のある検証とほんまかいなという胡散臭さがない交ぜになった感覚を思い出した。

後半は、前半の「犯人はお前だ」を読み解いた方法を、ポーの「モルグ街の殺人」や「アッシャー家の崩壊」や「黒猫」といった他の作品にも適用して読み解いていく構成で、著者が注目するオリジナルとコピーの鏡像的な関係が「犯人はお前だ」の独創的な解釈の是非をともかくとしてもポーの創作における重要なファクターであることは間違いなさそう。

あまりの面白さに一晩で一気読みしてしまった。

同じ著者の「謎ときサリンジャー」も是非読みたいが、サリンジャーは全く読んだことないんぢょなぁ。

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

「犯人はお前だ」を題材にした評論。アガサクリスティーのあの小説のような語り手が犯人であるという叙述トリックの起源を追っていたら実はポーのこの小説がそうであるという評論に行き当たり読んだ。(ただし明示的なものは1917年スウェーデンのドゥーセによるスミルノ博士の日記、日本では谷崎潤一郎の「私」が初出のようでどちらもクリスティよりも早い。谷崎は独自に思いついてそれを自慢に思っていたようだ。当時からスミルノ博士の日記は有名ではなかった模様。)確かに犯人はお前だ、をサラッと読んだくらいでも不可解な部分に気がつく。プロローグのオイディプスに対する言及や、そもそも語り手を設定する必要性が見当たらないというのを個人的には感じた。
本書ではそれ以外にも殴られて恥をかかされた復讐が目的であり、手段としては殴ってきた相手に冤罪をかけるこというのが犯人の目論見であったとされているのに、犯人は遺体の捜査に消極的でどうも能動的に冤罪に導こうとしないのである。それ以外には語り手が死体を操作したと本書で解釈する2つの場面でほとんど同じ語句を死体の描写に使っているというこの二つの指摘は特に説得的だった。

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2026年06月12日

Posted by ブクログ

エドガー・アラン・ポーの短編『犯人はお前だ』の構造を分析、隠された謎を解く。後半はデュパンシリーズや『アッシャー家の崩壊』、『黒猫』など他の有名作品にも応用していく。

『犯人はお前だ』は初めて読んだが、よくある短編集の中の一つとして読んでいたら、「うーん、推理やトリックは何だか粗くてよく分からないし、これはイマイチ刺さらなかったなあ……」で終わってたことだろう。
「オリジナル(実像)とコピー(虚像)という鏡像関係を見出し、一つの事象を深掘りするのではなく、水平方向に広がっている別の事象に目を向けることで、相互の二重構造、反転構造という関係性を明らかにする」という分析手法で著者が小説の構造を明らかにするたびに、そういうことだったのか!と膝を打つ。評論でありながら、これ自体が新たなミステリー小説。180年も前の作品で知的好奇心が刺激される。ポーもすごい、竹内氏もすごい。隠された意味を理解して読むと、ここまで面白くなるとは。
ともすればトンデモ陰謀論的な感じで片付けられそうな感じもするが、著者は英米文学研究の確かなバックグラウンドがあり、想定される反論については回答が準備されている。それなりに説得力のあるロジックが展開され、とても読み応えがある。

前半部で謎解きの題材として扱われることとなる『犯人はお前だ』は全文訳があるので予習不要。
後半部ではポーの代表作群を読み解くので、デュパンシリーズ(『モルグ街の殺人』、『マリー・ロジェの謎』、『盗まれた手紙』)、『アッシャー家の崩壊』、『ウィリアム・ウィルソン』、『黒猫』は事前に読んでおいたほうが良い。

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2025年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポーは子供向けの「黒猫」や「落とし穴と振り子」を読んだことがあったくらいで、「犯人はお前だ」は完全に未読だった。のだが、それでもいや明らかに描写が変っていうか死体だろ! 誰もテキストで指摘してこなかったってなんで!? と大いに困惑させられた。
この本はその「未解決殺人事件」の話を下敷きに、ポーの作品の対比構造をわかりやすく描き出してくれていて、大変おもしろかった。論文については査読で牽強付会ともいわれたようだが、素人目には十分な説得力があるように思える。いやそれにしたって、テーブルに倒れて自白しだすのも急に飛び上がって死ぬのも明らかにおかしいだろ。

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2025年06月17日

Posted by ブクログ

「犯人はお前だ」の解説は面白かった。なんだけど、あれもこれも鏡像関係に落とし込んで解釈していく、というのは……? 分野に詳しくないので、そういうものなのかもしれないのだが、そんなワンパターンに作るものだろうか、とちょっと腑に落ちないところがあった。

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2026年01月21日

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