伏木亨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレカタカナで書かれた「コク」という単語が沢山出てくる。こんなに一杯見てると「コク」っていう単語がおかしく感じられてきて、「コク」って言葉はこの世に無いんじゃないかと思えてくる。
本書のタイトルにもある「コクと旨味」なんかカレーやシチューのルウを始めとする食品のCMに出てきそうな言葉だが、そもそもコクって何だろう?
「コク」って「深み」に近いかな?と思っていた。そうでなければ本書でもちょっと出てきているがワインの「ボディ感」のようなものだろうか?
しかし著者はそれらとは別に「コク」を定義している。コクには核となる「糖分・油・旨味」があり、その上に香りやら食感の第2層、精神性の第3層と。そして、 -
Posted by ブクログ
タイトル通りで、人間は味やにおいといった生物本来の感覚で食べ物を食べているのではないという内容。本来、生物であれば、においや味で、食べ物の安全性を判定する能力が備わっているが、発達した脳のおかげで、事前の情報によって様々なバイアスを受け、それが味や安全性の判断に大きな影響を及ぼすという。食品マーケティングにおいて、経験的にそうした人間の行動特性を踏まえ、地域ブランディングや原料および原産国表示などにおいて、さまざまな工夫がなされているのは説明の必要はないであろう。また、反対にそれを悪用した偽装などの事件も記憶に新しい。本書は、脳科学的なアプローチが根底となっているが、社会学的または経済学的な見