ベン・ホロウィッツのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【※本稿はPodcast番組「地方経営者独白」の内容をもとに、AIによって生成した感想文です】
地元カンパニーの児玉です。今回はベン・ホロウィッツの著書を読みました。この本の中で特に僕の心に響いたのは、「もし倒産したら私は何をするんだろうか」という極限の問いかけです。順調な時には見えにくい、自分たちの「唯一無二の資産」や「人的ネットワーク」といった本当の強みに気づかせてくれる視点だとハッとさせられました。
また、「銀の弾丸(魔法の杖)はない」という言葉も非常に印象的でした。事業をやっているとつい劇的な解決策を追い求めたくなりますが、泥臭く「鉛の弾丸」をコツコツ撃ち続けるしかないんですよね。そして、逃げ出したくなるような困難な局面でも決して「投げ出さない」ことの大切さを、僕自身の体験や葛藤と重ね合わせながら改めて実感しています。
経営者でなくとも勇気をもらえる本だと思います。気になった方はぜひPodcast本編も聴きに来てください!番組のURLはプロフィールのリンクに貼ってあります。 -
Posted by ブクログ
面白いです。
まず純粋な読み物として面白い。
この手のビジネス書は中盤既視感のある事例紹介や例え話のオンパレードで飽きてしまうのですが、本書は著者が経営者として向き合い苦しんできたエピソードがベースとなっているので非常に解像度が高くシネマチックな面白さがあります。
またビジネス書としてもちゃんと学びが散りばめられており、経営者目線のみならずPMO目線でのプロジェクトマネジメントの勘所もある程度抑えられる内容になっています。
個人的には「私は交戦中だったから、戦時の将軍が必要だった」というフレーズがお気に入りです。
組織におけるマネジメントとはなにか、考え方が変わるかもしれない1冊でした。 -
Posted by ブクログ
リーダーシップと企業文化の関係性を、偉人の振舞いや他書から紐解き詳らかにした本。なぜ、企業文化が大切なのか、文化を醸成するには行動が必要かを腹に落とすことが出来る。
以下、備忘として印象的なフレーズ。
・文化に沿わない行いを見聞きしても対処しなければ、それが自分たちの新しい文化になる。ビジネス環境が変化し、戦略も変わっていく中で、企業文化も環境に合わせて変わり続けなければならない。目標は動くものなのだ。
・人間が触れ合うときに必要なコミュニケーションの量は、信頼の量に反比例する。
・リーダーが率先して行動しないかぎり、文化は花開かない。 -
Posted by ブクログ
CEO向けの視点で書かれているが、中堅社会人には誰にも学びがあると思う。ずっとこの本を読む気がしなかった。それは、熱血エリートビジネスマンにありがちな、ずっと働き詰め、熾烈な戦い、政治的駆け引きをやりやられつつ、でも俺は前に進む、のような、自分に酔ってる勘違いエリートの自慢話であり、ビジネスって厳しいんだぜ!という話かと思っていたからだ。全く違う。成功自慢やしんどさ自慢は一切ないどころか、自身の苦しみ、弱み、失敗をさらけ出し、人の採用、解雇、株主、ファンドとの向き合い方を彼の経験から得た知見を惜しみなく語る。
IT専攻し、純粋にITが世界にもたらす価値を突き詰めるための組織、会社を作った。お金儲けというより、自身の会社、製品に価値があると信じるが上での考えであり行動。これが一貫した人の言葉は重みがある。
私は良い製品マネージャ、悪い製品マネージャを完コピした。いつもこれを読み返し自分の仕事を見直し照らし合わせ、結果を出していきたい。 -
Posted by ブクログ
自分はまだ幹部にはなっていないが、それでも普段の仕事に役立つ金言が多数記載されていた。CEOならなおさら響くのではないだろうか。
内容としてはエピソードが多くエンタメとして面白い。
同時に苦難から学んだ著者の「経験則」が羅列されているという作りになっている。中項目、小項目とまとめられておりわかりやすい。
自分が共感できた「経験則」を備忘にて書き記す。
辛い時に役に立つかもしれない知識
・1人で背負いこむな。
・被害者意識を持たない。自分の責任だ。
・良い手がなくとも最善手をうつ。
管理職、あるいはCEO
・事実は部下にありのまま伝えろ。部下にはなんだかんだ全て伝わっているのだから、隠すのは信用を失うだけだ。
なぜ部下を辞めさせることになってしまったのか
・全て企業側に資する。不必要な人材を必要であると謳って、採用したからだ。特に大きいのは、採用担当はダメな部分を見つける「ことのみ」得意である。その際CEOの求める「必要なスキル」は度外視されがちである。
・つまり、「必要なスキルがない」が、「短所がない」という理由で採用が行われがちだ。必要なスキルに身を向けろ!そしてそれを大きく標榜し、周知するのだ。
物事の解決策
・銀の弾丸はない。それは人月の神話でも言われているように。戦いからは逃げてはいけない。我々にできることはしなければいけないとわかりきっている鉛の弾丸を大量に撃つことだけなのだ。どこかで必ず、命がけで戦わなければいけない。
どうしてこうなったかを考えない
・失敗したかどうかなんてメディアも投資家もはたまた家族も気にしていない。理由が立派でもそうでなくても変わりはない。
どうすればよいのか?「やるべきことをやるだけだ」
人、製品、利益を順に大切にせよ
・組織が大きくなるにつれ大切な仕事は見過ごされ、熱心に仕事をする人々は秀でた政治家に追い越されていき、官僚的プロセスは創造性の芽を摘み、あらゆる楽しみを奪う
・人を大切にし、自分の会社を働きやすい場所にせよ。
良い会社でいるのはそれ自体が目的である
・なぜ会社に経営者は行くのだろう。みなが働きやすい環境で生き生きと働いていれるようにするためだ。
・健全な組織は皆が仕事に集中し、それがどのような効果をもたらすか知っている。一方で不健全な組織は、組織の壁、内紛、崩壊したプロセスと戦っている。仕事がキャリアにどう役立つのかもわかっていない。それは部下が訴えることでようやくわかるが、あまつさえ経営陣は無視する。
・だが、部下と常に面談しなければ上記の状態かどうかすら知り得ないのだ。
教育は必ず必要である
・マネージャー「「自身が」」教育すべきだ。義務である。そうすることで部下自身もさらに下の部下を教育することが義務になる。
・それだけで人数×効率の生産性が上がる。
・教育する=「何を」期待しているかがはっきりしている。同時に部下も「何が」できていないか、を理解できている。それが業績管理に伝わる
・教育無くして製品品質は上がらない。
・「上司は何も見てくれていない」から部下は会社を去る。
大企業とスタートアップ企業の幹部は違う
・大企業では割り込み駆動型。恐ろしいほど予定が埋まる。スタートアップでは自分から動かないと何もない。
・なぜかというと。大企業には全てが構築されている。スタートアップには組織すらない。
・求められるスキルも違うが人材が最も重要。「創造しようとしている」人でないといけない。会社に採用してからも常に創造させてスキルを磨かせること。
社内政治
・政治活動とは、会社の利益を向上させる以外の活動で自分の権益を獲得することである。
・社内政治を少なくするには、昇進、昇給制度を明確にしなければならない。
正しい野心で埋めろ
・一般社員は自分のキャリアパス充実を考えて良い。ただし経営に携わる状況社員は、正しい野心をもって行動する者のみで構成されなければならない
個人面談の効果
・個人面談は不要というのは評価のためなど上司を主体とした時の考えだ。部下を主体として考えた時、部下自身の、ひいては会社自身の不満、問題を拾い上げる場と化す。
心を鎮めるテクニック(心理的問題が起きた時)
・友達を作る。アドバイスをもらうこと
・問題点を書き出す。決断が正しい論理をそれに沿って詳細化するのだ。
・側壁でなくコースを見ろ。問題一つ一つもしっかり見ないといけないがそれに集中してはいけない。「何を避けるべきか」の前に「何をなすべきか」という先を見据えること。
経営者のワン型ツー型
・ワン型は情報を収集しまくり、決断を下すのが上手い。しかし日常業務には目を向けず、企業は潜在能力をいかしきれない。
・ツー型はその逆。
・大企業ではCEOはワン型、部下はツー型。であることを理解すること。そのため新しいCEOを見つける、育てるには労力がいるのだ。ツーをワンにしなければいけないのだから。
平時のCEO、戦時のCEO
・平時であれば、各位が創造性を発揮させることが重要だ。平時であれば。戦時であれば創造性発揮の余地はない。全員がプラン通り厳密に、正確に行動することを求める必要がある。そのために平時は企業文化を育成させる。戦時は企業文化を自ら作る。何を重要視しているのか行動で示すのだ。怒りを持って。
社員のパフォーマンスの評価とフィードバック
・権威をもて。感情を和らげるような言葉は不要。叱責として意味あるものにせよ。
・「成長してほしいから言うのだ」と感情のせて。
・フィードバックの仕方は「一人一人に合わせて」
・単刀直入に言え!余計なおためごかしはいらない。
戦略とストーリー
・あらゆる仕事、活動には「なぜそれをするのか」というストーリーがある。それを常に明確で説得力のあるものにしなければいけない。でなければモラールが低下する。
CEOの評価
・単純な目標と実績の比較ではその人の能力を測れない。過去の実績は将来の運用成績を保障しないのだから。
ただ、
①「自分が何をすべきか明確に意識している」つまりストーリーを常に説得力あるものとし、意思決定が早い=常に必要に(なるかもしれない)情報収集を続けているか
②なすべきことを会社に実行させられているか、つまり能力のあるものを適切に配置し、すべての社員の動機付けができていて、大量の知識共有ができている。かつ社内政治に煩わされることもない状態。
責任追及と創造性のパラドクス
・創造性のためのスケジュール遅延というものがある。
遅延を詰めると創造性発揮をしようとしなくなるが、遅延を責めないと「なんであいつは」となり、周りの真面目な人のモラールが低下する。どうべきか?
①その人の役職
低ければ指導し、高ければ厳しくチェックする
②怒鳴らない。創造性を誉めよう。
③リスクの取り方は正しかったか。結局解決された問題の遅れるリスク、機能リスクをきちんと精査していたかどうかが大事である。
常に最高を維持する
・人は衰える。であるからこそ「誰であるか」ではなく「何をなすか」で評価する。
・環境が変われば職務内容が変わる。異動がなくとも環境や会社の体制の変更により、やり方を変えなければいけないのだ。そしてそれに適用する必要がある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレベン・ホロウィッツが企業文化の構築のノウハウを、自身の体験と他者の経験や歴史から学んだ情報とを織り混ぜて、体系的にまとめた本。最近読んだ本の中で、一際その内容に引き込まれた本だった。
・口先であなたの望みを伝えるだけでは文化は変わらない。差し迫った必要があることを部下に実感させなければならない。(p.174)
・どの企業文化でも最も重要な要素は、社員が会社を気にかけているかどうかだ。彼らは自分の仕事の質を気にかけ、会社のミッションを気にかけ、良き市民であることを気にかけ、会社が勝つことを気にかけている。ということは、企業文化が成功するかどうかは、その会社でどんな行動が報われるかに大きく左右される。仕事について気にかけると報われるのか?それとも、これっぽっちも気にかけないほうが得をするのか?社員が努力して何かを変えようとしたり、新しいアイデアを提案するたびに、官僚体質や優柔不断さや無関心に阻まれていれば、文化は傷つく。会社を前進させた社員が認められ報われるたびに、文化は強くなる。(p.236)
-
Posted by ブクログ
組織文化のあり方について書かれた本。
トゥーサン・ルーベルチュール(ハイチの奴隷解放運動を率い成功させた人)、シャカ・サンゴール(元囚人、刑務所の囚人のリーダーとなった人)、武士社会、チンギス・ハンの4の事例に基づき、それぞれの組織文化について語り、現代の事例に当てはめる形を取っている。
組織文化を形作るもののなかで印象的なものを1つ挙げると
・ショッキングなルールを作ること
というものがある。ショッキングな内容は鮮明に頭に焼き付き、新参者にも文化を理解し易くするため、有効であるというもの。
また、文章を通じて、経営者が正直で、文化に沿った行動を取ることの重要さが書かれており、いい組織の有り様を学ぶ上でとても参考になる。
企業経営をする人、昇格して部下を率いることになった人等におすすめです。 -
Posted by ブクログ
文化とは言葉であり、言葉とは思考であることを書いたのは、『1984』のジョージ・オーウェルだ。
『1984』の世界では、ニュースピークという曖昧さや政治的意味合いを排除された言葉が生まれた。
政治的な意味合いを含んだ言葉が奪われた結果、政治的なことを考えることができなくなり、そのような会話の存在が消えた。
そうして、全体主義的な管理社会の体制に疑問を抱かずに生活する文化が生まれた。
文化とは言葉であり、言葉とは思考であり、思考が行動を生む。
組織文化をどのようにつくるかを探求する本書でも、同じような考え方で話が展開されている。
文化とは行動の積み重ね、リーダーの言動がメンバーに伝わり、その解釈・心象をもとにした思考およびその表出としての行動に現れる。
そのことを、
・トゥサン・ルーベルチュール(ハイチの奴隷革命の先導者)
・シャカ・サンゴール(ただの新入りからアメリカ刑務所のギャング集団を率いて、出所者の社会復帰支援につなげている人物)
・チンギス・ハン(果てしない帝国を一代で築き上げた皇帝)
といった一癖ある人物をとりあげて、
文化を築く重要さ、文化を根付かせる大変さ、根付いた文化がもたらす効果を、
歴史的事実と、現代社会においての企業活動における似たような事例(良い例、悪い例)なども交えながら解説している。
組織文化が大切と言われながらも、それ自体が曖昧で不定形のものであるから、
結局どうしたらよいのかがわからず、重要だけど緊急性の高いものでないからと文化醸成のためのアクションは後回しにされがちだ。
それは、単月、クォーター毎、半期、通期といった目に見えやすい短期的なゴールである売上が目標設定されていることに要因がある。
売上というものが各々の行動の上に成り立つということは自明の理だが、その行動は何から生じるか。
責任感、義務、恩義、向上心、競争心、自己実現、現状維持、怠慢、狡猾さなど、それぞれが抱えている様々な気持ち、解釈だ。
それらは、人の特性や過去の経験から何を大事にして行動するかは違ってくるが、そこにプラスして、組織文化によって規定される。
「私たちの会社は、企業と人をつなぐことをミッションとしている」
「そのためには、時にオーダーに合致しないものであっても、プロとして本当に必要なものを提案する」
「仮にそれで失注したとしても、その行動を良しとし、チャレンジしたことを称賛する」
「反対に、アップデートを怠る/新たな挑戦をしないことに対しては、厳しくフィードバックする」
「その姿勢は、新卒だろうが10年目だろうが歓迎される」
が重要視されていれば、前例に倣うことには重きを置かず、大いに新しいことを試し、ときには失敗をし、
クライアントや社内メンバーとさまざまな対話を通して、ともにより良い結果を目指せるだろう。
このとき、主語は「私」から「私たち」になる。「私は〜〜を大事にしている」から「私たちは〜〜を大事にしている」と自信を持って言うだろう。
反対に、クライアントの言うことが絶対で、新しいやり方よりも前例・効率を重視し、新しい試みは無視されたらどうなるか。
そのような組織においては、新しいものは生まれず、アップデートに必要なコミュニケーションは減り、やりがいを感じずにモチベーションが下がり、
メンバーと会社、メンバー同士の繋がりが希薄な脆弱な組織になる。
『WHO YOU ARE』では、偉大な文化があるからって偉大な企業になるとは限らないと断言している。
それは仮に素晴らしい文化を築きあげても、プロダクトや提供ソリューションがダメだったらうまくいくはずがないからだ。
ではなぜ文化が重要なのか。ホロウィッツによれば、よく重視される売上などの業績の達成度や進捗はその場でも重要だが、すぐに忘れる。
確かに、2020年の1月の売り上げが何%達成で、いくらだったかなんてもはや覚えていない。
一方で、「そこで働いていたときにどんな気分になったかや、そこで働いたことで自分がどんな人間になったかはいつまでも残る」と言っている
物事がうまくいかなくても、そこで働く事自体が楽しかったり、売上達成に向けたハードワークを厭わず達成感を味わったり、
人々が前向きに行動を積み重ねられるかどうか、その気質や気風に人をつなぎとめる拠り所がある。そこに文化の強さがあるのだ。
だからこそ、より良い文化を築き上げることを恐れてはいけない。
その不断の努力を手放してしまったら、自分と、自分と一緒にいる人たちの「幸せ」を掴むために。
それを踏まえたうえで、ホロウィッツが結びの一文を読むと、先行きが不透明な時代のリーダーとしてあるべき姿が浮かび上がってくる。
文化はあなたが何に一番価値を見出すかをしることからはじまる。その価値観を反映する行動を組織の全員が実践できるように、リーダーは努力しつづけなければならない。
それが、素晴らしい文化をつくるということだ。それが、リーダーになる、ということだ。
さて、自分がどんな組織文化なんですか?という言葉を向けられたとき、私たちは何と答えるだろうか。 -
Posted by ブクログ
文化を作り上げ、守り通すには一貫性と誠実さがなによりも必要であると気づかせてくれる一冊。
その本質を伝えるため、本書では歴史に学ぶ手法をとっている。その歴史のチョイスが秀逸であり、単純に話として面白く惹き込まれる。また武士道やチンギスハンなどアジア人にとって馴染み深いものが取り上げられているのも、我々日本人にとっては嬉しい点だろう。
刑務所の中で作られた勢力、暴虐さで名を馳せたモンゴルの英雄。
いわゆるビジネス書の文脈ではまずお目にかからないカテゴリだが、だからこそ強烈に文化形成の中の普遍性を感じさせてくれる。
個人的には、ある程度大きな組織にはサブカルチャーが発生する点、文化を醸成しながらも多様性を内包することの重要性を説く点が特に刺さった。
多様性あればこそ、文化はその時々に合致した形へと変容していけるだろう。
強固な文化を持ちながら自己組織化し進化する、そういった組織づくりを目指したいものだ。 -
Posted by ブクログ
文化は社訓や社是のようなものではない。一度つくれば終わりというものではないのだ。「基準以下の行いを放置しておくと、それが新しい基準になる」と軍隊では言われる。企業文化も同じだ。
(引用)WHO YOU ARE 君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくる、日本語序文:辻庸介、著者:ベン・ホロウィッツ、訳者:浅枝大志・関美和、発行:日経BP、発売:日経BPマーケティング、2020年、21
「HARD THINGS(日経BP社)」の著者、ベン・ホロウィッツ氏の第2弾は、企業文化に焦点を当てたものとなった。その企業文化のモデルとなった人たちは、ハイチ革命を指揮したトゥーサン・ルーベルチュール、モンゴル帝国を築いたチンギス・ハン、またアメリカの元囚人、さらには、武士道を重んじた日本の侍と幅が広い。
特に、1600年代には世界人口の半分以上は奴隷として使われていたというが、その奴隷制度の廃止、西半球で起こったアフリカ人奴隷の反乱の中で最も成功したと言われるハイチ革命を指揮したルーベルチュールの話は面白い。よく企業文化、戦略というと、兵法から学ぶことも多いが、ホロウィッツ氏もその一人だろう。
長らく絶望的な立場に置かれた奴隷たちがいかに戦争に必要なスキルを身に着け、一つに纏まり、行動することができたのか。それを率いたルーベルチュールは、どのように振る舞い、奴隷たちのモチベーションを維持させ、行動したのか。ルーベルチュールから学ぶことは、企業文化を構築する上で必要不可欠なものだと知った。
一方、ホロウィッツ氏は、偉大な文化があっても偉大なチームは作れないし、プロダクトがだめなら企業は失敗するとの指摘も忘れない。
しかし、数々の困難を乗り越えていくには、やはり企業文化による、気風、気質にかかってくる。根底にあり、土台となり、つつみ込むもの。私は、それが、企業文化ではないかと思った。
これらの本で紹介されている4つの事例は、いってみれば、バラバラだ。ルーベルチュールや世界最大の帝国を1000年前に築き上げたチンギス・ハンからはじまり、殺人の罪で刑務所に入りギャングたちを統率したシャカ・サンゴールまで至る。
ただ、ホロウィッツが取り上げた4つの事例は、それぞれの分野で”何かを変えていった”人たちであることから、共通する要素も多い。
企業文化を構築するのは、あくまでも人間である。私は、そこに属する人たちの人間らしさ、信頼、目的を共有した一体感が大事であると再認識させられた。
本書では、日本の武士道の代表的な著「葉隠」の一文も紹介されている。
「剛臆と言う物は平生当たりて見ては当らす。別段に有物也」
(勇気があるか臆病かは平時にはわからない。何かが起きたときにすべてが明らかになる)(引用) 同書、119
本書でこの一文に触れたとき、いまの新型コロナウイルスの感染拡大のことを思った。
我が日本人は、武士道を重んじ、固有の文化を築き上げてきた。
国民一人ひとりが勇気を持って、新型コロナウイルスを終息させる。
いま、その目標に向かい、臆病者でない日本人、そしてしなやかで強い日本文化を再認識して、行動する必要があると思った。
今、まさに、日本人全員が、”WHO YOU ARE”と問われているのだと。
改めて、偉大なるベン・ホロウィッツ氏に敬意を表したい。 -
Posted by ブクログ
起業家は必読の書
起業家のバイブル「HARD THINGS」の著者ベン・ホロウィッツが書いた2冊目。
読んでいて染みる本。
>自分が信じていて、実行できる文化を作る
文化は、リーダーが信じていないものを社員に押し付けることはできない。
本心から信じているものでなければ、文化にはならない。
僕自身、自分がメンバーに伝えている内容と自分の言動は一致させることは常に意識している。
>うまくいっていることを続ける
>人はこれまでと違うことを受け入れるのは難しいし、全く新しいものを受け入れるのは不可能
様々なチームでうまくいっていることを取り入れ続けることが重要。
チンギスハンは、各国を占領する度に、その国の優れた制度を取り入れ続けた。
僕も、本を読んで良いと思ったものはすぐに試してみるようにしている。
>記憶に残るもの
>「なぜ?」と問いたくなるもの。
>文化に直接影響するもの。
当たり前のことは、文化とは言えない。その企業にユニークなものでなければならない。
これは難しいものな気がする。多くは他者から聞いたことを実行している。自社の強みを最大化し、弱みを最小化できる文化はなんなのかは考え続ける必要がある。
>文化は変化していくもの
文化は企業の状態によって変わっていくもの。Facebookも「素早く動いて、破壊しろ」という文化から成長するに従って「安定したインフラとともに素早く行動せよ」に変化した。
状態に適した文化を作り続けていくことが重要。
>顧客第一主義が業績不振につながるかもしれない
>顧客は、自分の欲しいものがわかっていない
車が開発される前に、消費者に質問すると、「もっと早い馬が欲しい」と言われるのはよく使われる例え話である。
「顧客第一主義」を掲げる会社があるが、顧客の声を聞きすぎると、新しいものを生み出せなくなるかもしれない。
企業にとって文化は、長期的な成長の推進力になる。そんな文化を作っていく。