岡田正大のレビュー一覧
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下巻は、全社戦略編として、垂直統合や多角化、提携、合併・買収を扱う。
非常に興味深かったのは、提携、合併・買収である。提携とは何で、何のためにやるのか、それがどのような経済的価値に裏付けられているのかは意外と考えたことがなかった。そこには、
・既存事業のパフォーマンス向上
(1)規模の経済の活用
(2)競合からの学習
(3)リスク管理とコスト分担
・優れたパフォーマンスの確保に有利な競争環境の創出
(1)技術規格の成立を促進
(2)暗黙的共謀の促進
・業界や業界セグメントからの低コストの参入又は撤退の促進
(1)業界や業界セグメントからの低コストの撤退
(2)不確実性への対処
(3)新たな市場への低コストの参入
が経済価値を生み出すパターンとして取り上げられている(P.145)。
他方、これらよりも面白く現実では起こり得る事象として、提携相手が裏切る場合を取り扱っているのも面白い。
合併・買収では、範囲の経済がその経済価値の源泉だとされている。M&Aが行われる根拠として、
(1)生き残りへの欲望
(2)フリー・キャッシュフローの存在
(3)入札企業の経営陣と株主の間のエージェンシー問題
(4)経営陣の傲慢
(5)少なくとも一部の入札企業はM&A戦略の実行によって経済的利益を得る可能性があること
が挙げられている(P.232)。面白かった(うえに現実に生じ得る)のは、M&Aは利益を生まないものの、他の(設備)投資よりはマシと(選択肢の中では最良だが、絶対的な利益水準の確保という意味では疑問)いうことが往々にしてあることに言及している点であった。 -
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中巻に当たる本書は、上巻での内部・外部環境分析を受け、事業戦略を扱う。具体的には、コスト・リーダーシップ戦略と製品差別化戦略を取り上げる。一方で、ここでも経済学を踏まえて、「戦略的柔軟性」と「共謀」といった類書には無い概念を導入している。
「戦略的柔軟性」は、戦略を選択したり、転換したり、そもそもそれらが自由にできることが経済的価値にどのような影響を与えるかを分析するために導入している概念である。他方、「共謀」は、カルテルが典型例だが、他社と(結果的に)歩調を同じくすることの意義を述べる。
もちろん、コスト・リーダーシップ戦略と製品差別化戦略の方も、VRIO的観点(稀少度など)や競争優位性などの概念から一貫した論理で分析しており、論理が一貫しているという意味で読みやすい。 -
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バーニーの有名古典の上巻。この巻は、戦略を「ある企業が持つ、競争優位を獲得するためのセオリー」(P.16)と定義し、そこで競争優位を獲得するために、『「業界内における競争が今後どう展開していくのか」と「その展開をどう利用すれば利益につながるのか」』(同左)をテーマとして、SCP(Structure, Cost, Performance)モデルやVRIOフレームワークを導入しながら、それらを使って外部環境および内部環境を分析していく。
米国の教科書らしく、本当の初学者が0から学べるように説明がきっちりとしている。特に、経営学がミクロ経済学から敷衍していることを反映し、競争優位といい、経済的価値がより高いことを起点に、それが何故生まれるのかという観点から様々な概念を導出している点が、読みやすさを生んでいる。 -
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【メモ】
・企業の戦略=競争に成功するためのセオリー
→業界の構造として重要な部分はどこで、競争優位を獲得するにはその業界構造をどのように活用すべきか
・競争優位=その企業の行動が経済価値を生成しており、かつ同様の行動を取っている競合企業がほとんど存在しない場合に成立する
・創発戦略=企業がある業界や市場で事業運営している最中に時間の経過ともに「現れ出る」戦略のこと
・企業のパフォーマンス=実際に創出された利益と期待された利益を比較することによって定義される
・SWOT分析
→脅威に着目したのがポーターの5つの競争要因
①新規参入の脅威②競合の脅威③代替品の脅威④供給者の脅威⑤購入者の脅威
・参入障壁=規模の経済、製品差別化、意図的抑止、政府による参入規制
・戦略グループ:同一業界内において、他の企業とは異なる、ある共通の脅威と機会に直面している企業群
・SCPモデルの限界
①企業利益と業界参入に関する前提
②非効率な企業戦略の役割
③限定された企業異質性の前提
・企業はそれぞれ違った経営資源とケイパビリティを持っており、その違いは長期間にわたって持続的に存在する
・VRIOフレームワーク
①経済価値
②希少性
③模倣困難性
④組織 -
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上巻では外部環境分析及び内部環境分析について書かれており、この中巻ではその分析結果を活かした戦略について書かれている。上巻を読んだ後に読む本であることは言うまでもない。コストリーダーシップ戦略、差別化戦略という2つの戦略から始まる。コストリーダーシップ戦略、差別化戦略の両立の例や、各戦略を実現するための組織構造も学びが多く。戦略は組織に従うという考え方がベースにあるのかもしれない。その後にあるリアル・オプション戦略の考え方は企業経営のみならず人生の戦略への示唆も大きいのではないかと考える。オプションという英語を日本語にすると選択肢となる。また、金融のオプション理論から来ているため難解な数式も登場するがその考え方は非常にわかりやすく、数式の内容を深く理解することができなくてもその方程式が意味する通りに現在価値を高める方策を考えることができる。それを別の言葉で行ってしまえば、小さく始める、などのよく聞く言葉になる。オプションプレミアムとはオプションを手に入れるために購入する手数料だが、小さな失敗はオプションプレミアムであると考えて現在価値が高いオプションを戦略的に実行し、その中からは多数の失敗が生まれようともオプションの不確実性が解消された時点で特定の戦略に全振りすることで最終的に大きな利益を得ることができるというのは、幸せになるための生き方そのものではないだろうか。失敗は誰しもにとって恐ろしいものであるが、それはオプションプレミアムである。そう考えることで様々なオプション、つまり未来の選択肢を人生や経営の中に保有し、自らが望む未来の期待値を高めながら行きていく事ができるという意味で、個人の幸福にも同じような考え方が言えると思う。最終章の共謀ではいわゆるカルテルのような利益確保の動きの働きについて述べている。競争に勝つだけではなく、競争を緩和することで利益を得るという考え方は、競争社会で疲弊した現代人の生き方へも示唆があるのではないだろうか。特に、人の人生というものは、皆が幸せになることができる。本書では戦略毎に組織構造を示しているのが特徴的である。
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上巻ではファイブフォース分析による外部環境分析とVRIO分析による内部分析を扱っている。業界内における持続的競争優位を確立する上で基本的になる考え方である。企業経営の文脈ではもちろん、個人の人生の戦略としても活用できるのではないだろうか。企業の目標は使命の実現などあるだろうが利益により測定される。では個人の目標はと考えると、幸福の実現でありそのために一定の収入(利益)が必要であり、その構造は企業と大きくは変わらない。今生きるこの世界、社会を分析したうえで自らが持つ競争優位を認識してそれを活かした活動を行うことでより幸福に近づくことができるといえるのではないだろうか。価値のある希少で模倣不可能な競争優位という考え方や、本書で挙げられているサウスウエスト航空の事例のように特定の競争優位を持っている者が、他者の競争優位を模倣することの困難性があるという事例は私達一人ひとりの競争優位を考えても皆がそれぞれ異なる強みを活かすことの重要性と重なるのではないか。強みとは、言われなくても気づいたらやってしまうことである、という言葉があるが、これは本書でいう歴史的条件や社会的複雑性をもり模倣可能性が低いものであると言えるのではないか。個人の例で言えば収入を得るための競争優位もあれば、幸福を感じるための競争優位もあるだろう。今生きている社会環境の中で、自らの持つ資源を活かして幸福を感じることは人生において重要な活動であるが、自らの資源を認識し、自らの幸福を感じるパターンを認識することで効果的な活動ができるだろう。そういう考え方もできるという意味で、企業経営者だけではなく個人の人生を良くしたいと思う方も読んでも面白いのではないだろうか。そのくらい普遍的で強力な理論を扱っている。
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(上中下巻あわせての感想)
これまで読んだ経営戦略の分野では、バーニーの「企業戦略論」が一番好きで、私が、いろいろ経営戦略系のことを考えるときの基盤になっているように思う。
私は、「なんて明確に論理立てて説明してくれる本なんだろう!」と思っていて、経済学の基礎知識がある人は、賛同してくれるのだが、そうでない方には、どうも「難しい」らしい。
そんな「企業戦略論」の新版。
「いや〜、もうロジック系、戦略系は十分です。卒業しました」と思いつつ、一応、確認のため読み始めたら、これがやはりすごくて、一気に読んでしまった。もやもやがスッキリと晴れわたる感じです。
前の日本語ヴァージョンの原著は、第2版で2002年の出版。今回のは、第6版で2020年のもの。出てくる事例はその分アップデートされ、その間の議論が取り入れられているというのは当然として、この新版はもっと広い人たちが読み進めることができるレベルにわかりやすくなっている。
それは、この間に、この本の位置付けが、経営学大学院生向けのテキストから、経営学の学部生やMBAの学生むけのものになっているというのがある。
そのため、細かい専門的な議論は、省略されたり、コラムに移されている。内容がわかりやすくなることに伴い、重要度のランキングみたいなのが見えやすくなって、議論の全体像が見えやすくなっている。
さらに、ポジショニング派とリソース・ベースト・ビュー派とが完全に統合されたものになっている。(前のヴァージョンも統合されていると思っているけど、さらに統合が進んだ印象)
また、「企業倫理と戦略」というコラムが各所に設けられていて、近年の企業の社会的責任の議論との関係での論点が提示されている。
分量も以前のものに比べるとやや薄くなったので、経営戦略の入門図書を読まれた方は、2〜3冊目の中級のテキストとして、読むといいと思う。
もちろん、この本に書いてあることが全てではなく、この本は、基本、経済学をベースとした戦略論のテキスト。最近は、より心理学などをベースとした議論が増えているので、そういうところは、別の本を参照する必要がある。
あと、細かいところでの感想をいくつか?
ポーターの3つの基本戦略のうち「集中戦略」については、前著でもなにをもって「集中」とするかは相対的ではないかという指摘があったように思うが、今回は、はっきりとポーターの基本戦略は、「コストリーダーシップ」と「差別化」の2つとすっきりと整理していて、3つ目の戦略概念として、「柔軟戦略」を位置付けているのも、かなりスッキリした。
ポーター関係では、「戦略グループ」の議論が、今回は言及されていない。結局のところ、この話しも市場をどういう単位でみるかという話しで、「集中戦略」がなくなると同時に、「戦略グループ」の概念もあまり有効性がなくなったんだな〜。(わたしも実務的にあまり現実的な議論には思えていなかった)
あと、全社戦略で、PPMの言及がないというのも、あらためてすごいな。これはどんな入門書にもでているはずだが、経営学的には、ほぼ意味のない議論なんだな、と、あらためて思った。
ついでに、アンゾフのマトリックスもない。それと同様の概念は書かれているわけだが、ツールとしては明示的にはでてこない。これも、思考ツールの一つであって、学術的な意義はそこまで大きくないのかもしれない。
こんな感じで、なにが書いてあるかということに加え、なにが書かれていないかというのも、この本をよむときには面白い視点。
ややマニアックだけど、テキストが学部性向きになることで、前のヴァージョンにはあって、この本には書いていない専門的な議論で、今でも有効な概念もあるので、もともとのヴァージョンも持っておくとよいかも? -
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中巻はコストリーダーシップ戦略、差別化戦略、柔軟性オプションの3つに焦点を当てている。柔軟性オプションはマイケルポーターらが3つめの事業戦略として提唱したニッチ戦略(集中)に代わるものとして説明されていて、より現代の不透明な市場にフィットしていることが理解できた。また、これらの戦略は共存しうるかという疑問を以前から持っていたが、その問いに対する筆者の考えも含まれていた。
製品差別化は企業内の個人や集団の想像力で造られるものであるが最終的には顧客の認知によって成立するものということや、どの戦略を採用してもそれは組織体制と結びついてこそ機能することなどは特に重要だと感じた。 -
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上巻、中巻が個別事業の戦略であり、下巻は全社戦略であり多角化や提携、買収を扱う。上巻、中巻の議論が議論の前提となっている。もちろん全社戦略を担当する方にとって基本的言語というレベルで必要だと思うが、そうではない個人にとっても示唆に富んだ本なのではないか。
コングロマリットディスカウントという言葉がある。多角化したコングロマリットの企業価値が、それぞれの各事業の事業価値の合計額を下回っているという状況を指すものである。ラーメン専門店と牛丼専門店がラーメンと寿司の店を開いたとする。ラーメンを食べたい人はラーメン専門店に行き、寿司を食べたい人は寿司専門店に行ってしまうのではないだろうか。経営学者には怒られるかもしれないが、これも多角化による価値低下ではないかと考える。または、ITエンジニア兼セラピストという人がいたらどうだろうか。どちらかに特化した人にお願いしたいと思う方もいるかも知れない。でも、ラーメン&寿司の店が何らかの特定の経営資源を共有していたらどうか?牛丼の松屋は寿司屋を経営しベトナム店ではラーメンも出している。これは何らかのシナジーがあるのであろう。また、ベトナムという異なる市場環境においては日本食エントリー層に対しては複数の日本食が食べられることが優位なのかもしれない。ITエンジニア兼セラピストも社内のエンジニアの労働環境を真に考える会社にとってはものすごく貴重な人材かもしれない。そう考えると多角化や垂直統合、水平統合は身近にたくさん応用可能なのではないかと考える。もちろん経営学的には全く異なると言われてしまうような気もするのだが。本書ではどのようなときに提携をし、どのような場面で買収をするのか、垂直統合が優位性をもたらす場合はどのような場合かが書かれている。垂直統合とは、バリューチェーンの前後の活動を自ら行うこととなるが、個人の人生では例えば野菜を買ってくるのか、野菜を育てるのか。料理を作るのか、外食をするのか、又は中食を買ってくるのか。家具を買ってくるのか、DIYするのか。学習塾に通わせるのか、親が勉強を教えるのか。こういった選択肢は垂直統合をするかどうかの話と捉えることもできる。そう考えると、やはり個人の人生において戦略的で効果的に幸福を獲得するために役立つ考え方なのではないかと考える。また、誰かと共同で何かを行うというのは企業間だけではなく個人間でも多く発生する事例だろう。戦略的提携の章には裏切りを防止し長期的に互恵関係を構築するために役立つ内容も書かれている。もちろん個人と企業の雇用関係も戦略的提携である。本書では企業特殊投資を行う従業員の例が書かれているが、一人では行きていけないのが当たり前である現代において個人が各関係者、例えば雇用先、取引先、サークル、姑、そういうところに対してどのように戦略的に全員が幸せになる関係を築いていくのかを考えるアイデアにもなる本である。 -
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バーニーの企業戦略論の中巻。中では事業戦略を扱う。コストリーダーシップ、製品差別化、リアルオプション、共謀。
コストリーダーシップによって競争優位を獲得する場合、仕組みによってコストダウンに成功していれば競争優位は長く続く可能性がある。製品差別化には様々な方法があるが長期的に優位に立てるかどうかは製品の模倣性による。事業環境が読めないとき、不透明な時はリアルオプションの戦略がありうる。オプションの計算はブラックショールズなどあるが、要は将来事業を拡大するのか縮小するのかなどの様々なオプションがとりうると言うことを踏まえたオプション型思考をすることが重要。最後は共謀。これは仕組みとして理解しておいてもいいけど、実際にめ目指すものではない印象。企業参入数が少ない場合に共謀が起こりやすい。 -
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言わずと知れたJ・B・バーニーによる企業戦略論の上巻。ここまでわかりやすいのかというのが衝撃だった。引っかかりもなく(それが悪い可能性もあるのだが)スルスルと読めてしまった。
バーニーになってポジショニングだけではなく企業の内部環境に注目すべきという理論が生まれたわけだけど、その白眉がリソース・ベースド・ビュー、VRIOになる。企業が競争優位性をどこで獲得するのか要はそれが競争に勝ち抜くためには重要でその分析をすべきなんだということなんだと思う。
実際に戦略を立てる際にはもう一歩踏み込んだ分析が必要で、その方法論は中巻以降で語られるのだろうか。楽しみである。
どこかにあるのかも知れないけれど、課題の解答例があるとありがたかったなと思うけど、教科書だから授業で検討してくれということなんだろうな。 -
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企業戦略の王道の1つであるジェイ・バーニーの企業戦略論の中巻。
マイケル・ポーターに代表される「市場で儲かるポジショニングを取ることが大事」というポジショニング派に対して、バーニーは「市場ももちろん大事だが、企業固有の価値創造能力のほうが大事である」というケイパビリティ派の雄である。
全社戦略をそれぞれVRIOの視点で分析しており、それぞれの狙いや気を付けるべきところが解説されている。Vは経済的価値、RとIは持続的競争優位、Oが組織体制である。メリットだけでなくデメリットや、気を付けるべきポイント、演習問題などがあり深く考える時間も取れることから、全編通して非常にわかりやすい良書である。
第8章は「垂直統合」、前方垂直統合と後方垂直統合におけるポイントを解説している。経済的価値と持続的競争優位が得られる統合であることはもちろん重要だが、将来の不確実度によって垂直統合のリスクは増加するため、そのことを考慮することが大事になる。
第9章が「多角化」である。多角化が経済的価値を生むには範囲の経済をうまく活用すること、持続的競争優位を確立するためには多角化の組み合わせ自体に希少性や模倣困難性がある必要がある。ちなみに多角化してもそんなに経済的な価値は生まれないが、会社の存続性には寄与をする(ただし株主はポートフォリオを組むことでリスク回避できることから、会社と株主間で利益の相反は起こりうる)。
第10章の「経営多角化に向けた組織体系の構築」では、多角化の組織体系について1つの章を割いて解説している。基本的には事業部制を敷き、取締役会で各事業部を取りまとめるスタイルとなる。
第11章は「戦略的提携」で、企業間の提携におけるVRIOを解説している。変化が激しい時代では統合や合併などでは方針変更に対するリソース消費が大きくなるリスクを伴うため、解消が容易な提携が適している。学習レースや裏切りなどからどういうことに気を付ける必要があるかが述べられている。
第12章は「合併・買収」である。基本的に合併・買収する側には経済的メリットは生じにくく、される側には生じやすい。それなのになぜ合併・買収が起きるのか、そのときに陥りやすい罠はなにか、ということが解説されている。