金巻龍一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者は金巻隆一氏。アクセンチュア、PwC、IBM、GCAなどで戦略コンサルに従事。
感想。手触り感抜群。ノウハウの塊だ。
備忘録
・「企画」はアイデアを書くだけの意見書ではない。革新的なアイデアほど実現の難易度が上がり、組織内での合意形成が難しくなる。決して全員が賛成することはないその内容について、組織としての意思決定を促し、仲間を作り、力を借り、自分の身の丈をこてる何かをする、それが企画である。
・企画とは、「世の中の変化」と「組織の底辺を流れる現状肯定の感情」の架け橋である。
・安易な「走りながら考えよう」は危険。ただでさえ考えるのが難しいことを走りながらやろうとするのは天才でな -
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ビジョン、戦略、戦術、オペレーション
戦力のイインフレ、工業化、同質化
→"発想"を伴うものにまで手順を与えうるものなのか
その戦略に「決断」の匂いはするか
判断、と、決断の違い
× あるべき姿はなに
◯ あなたの個人的な野心は何?
戦略立案→発想と調整。
前者は短時間でいい。後者は時間がかかる。
思考の真空地帯
→考え事?調べごと?決め事?
「やらなければいけないこと」ではなく「やってみたいこと」
→リーダーシップの厚みが変わる
ウォールームの四つのアングル
・長期スパン
・タブーを打破する
・重要だが緊急性が低いものを短時間で描き切る
・暗黙の野心や -
Posted by ブクログ
元IBMで戦略グループのリーダーだった金巻さんによる本質的に戦略を考えるためにどのような問いを投げかけたら思考が進むのかということを考えた本。単に施策をホチキス留めして時間軸にそって整理することが戦略策定ではなく、少人数で40分程度でアイデアを練り、あとはそれを検証する。それが戦略策定というものであって、コンサルが入って数ヶ月でまとめるようなものではないという。
本書で紹介される質問の数々は経営者の頭の中にあるアイデアを引き出すために実践できるものであることに加え、どうしても考えやすいwhatやhowに流れてしまう我々の思考を引き留め、whyを考えることを可能にしてくれる。
それにより、我々に -
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タイトルとジャケットに惹かれて手に取った一冊。
コンサルタント視点であるため、事業会社にとって全てを引用するということではないものの、随所に散りばめられたエッセンスはとても参考になる。
1つめは言葉の使い方、定義について。目的と目標。課題と対応策など。しっかりと使い分けることで、自身の頭も整理できる。
2つめは企画の発想。自社のリソースに実は有効な技術、サービスがあるのではという出発点。法規制の変更や環境の変化などのチェンジドライバーを捉えられるか。自身が不慣れであるだけにもう少し養いたい。
3つ目は思考のヒント。別にその企画無くてもいいんじゃないかと自問自答することなど。日々の業務においてし -
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(著者には大変失礼ながら)そこまで期待して読んだわけじゃなかったのですが、
読んでみるととても良かったです。
戦略コンサル出身の著者が一般的な戦略コンサルの手法とは異なるやり方で、
経営者と戦略について議論するときの手法が書かれた本。
経営は、問いの集合と聞いたことがありますが、
まさしく経営者をハッとさせるような「問い」を通じて、
経営者の脳みそをスパークさせるやり方がユニークです。
問い自体も経営者ではない自分には、??な時もあるのですが、
おそらくそれは自分の経験不足で、
ワードチョイス一つこだわるだけで、
ここまで思考を深めれるのかと感じました。
この問いを発するにはそれなりの信 -
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戦略コンサルタントである著者が短時間で戦略を策定するための質問や考え方についてまとめた一冊。
たいていは3時間かかる経営戦略の策定を40分の短時間でかつ少人数で戦略を策定するために10のセントラルクエスチョンから企業の課題を見出しそこから戦略を構築していくというコンサルタントとしての技法が多数紹介されており勉強になりました。
また、ウォールームの事例なども書かれていて勉強になりました。
人事やDXに対する企業としての考え方なども書かれていてこちらも勉強になりました。
ビジョンを「ミッション」「ディレクション」「バリュー」の3つの組み合わせであることやデジタルにおける対象を商品、プロセス、人 -
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企画を「生み出す」のではなく「実現する」ことに照準を置いているところが面白い。根回しの重要性や自分の思ってることを言い当てる人が優秀と思う込むなど、なかなかハッとさせられる視点も多い。
とはいえ筆者の雑多な経験や所感を書き連ねているような印象を受け(ひとつひとつは含蓄溢れるが)、ボリュームがあるだけに散漫な内容となり纏まりに欠けている点は否めない。例えば企画を提言前に反対者の意見を聞くという提言があり、そのとおりではあるが、反対者の意見を取り入れすぎると企画の「尖り」が失われ調整型の企画が生まれる弊害もある。そうしたプロコンにも触れるべきだろう。