高橋篤史のレビュー一覧

  • 亀裂 創業家の悲劇
    一気読みした。
    有名企業としての光の裏にある陰、現実の話しであるだけに、とても背筋が寒くなる読後感であった。各話とも登場人物、会社が複雑で入ってきにくいところがあるが、それはまさに複雑な亀裂であることを示すことの裏返しと感じた。
  • 亀裂 創業家の悲劇
    企業の栄枯盛衰は、何度もニュースや週刊誌のネタになってきたが、本作は創業家に起こった悲劇がピックアップされている。

    大企業の世界は、庶民である私には遠い存在であるが、まさしく「魑魅魍魎が跋扈する」世界なのだと感じた。
  • 粉飾の論理
    カネボウ・メディアリンクスの粉飾事件について詳細な経緯が記されている。「小説」としてもかなり面白いんじゃないかと思う。また、監査法人・ライブドア事件についても記載があり一読の価値あり。,,「カネボウ事件の関係者は誰もが平凡なサラリーマンにすぎなかった」
  • 粉飾の論理
    近年日本で起きた粉飾決算を巡る話を取材したことが書かれている本。

    主な話はカネボウの話とメディア・リンクスに関わる話。おまけにライブドアの話が少し。
    取材した内容を淡々と描いてるだけなんだが、その濃さに圧倒される。
    大きな話なので関わる人も多いのは当然なのだが、裏帳簿だ裏金作りだ税金逃れだといった...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
     

    社会人1年目に半年で辞めた会社。
    良くも悪くも自分の人生なのでしょうがない。
    (勉強になったと。。あのとき就職氷河期だったし)

    という意味で振り返りで購入。
    最後の3文で評価★�に。

    ともすれば人々は自らのちっぽけな不運を嘆きがちだ。
    持てる者と持たざる者、勝者と敗者が背中合わ...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
    バブル後の不況と続くミニバブルのなか、数々のブラックな噂を撒き散らし、やっぱりな感じで破綻した商工ローンと、庶民の味方をうたいながら、あらびっくり、ブラック商工ローンと、実はズブズブの関係にあって、日本初のペイオフ発動を伴い、お国のなけなしの引当金の大半を引き剥がしつつ、ど派手に潰れた日本振興銀行。...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
     丁寧な取材の積み上げをもとに書かれた、一級の経済ドキュメントです。この手の本は書き手が上手で題材が良くても取材が足りなければ消化不良になってしまい、ごろつきジャーナリズムの記事と大差なくなってしまいます。また取材が丁寧でも分析力や筆力が不足していれば読み物としての面白みがなくなります。
     SFCG...続きを読む
  • 粉飾の論理
    僕にとっての粉飾という深い森への入り口となった本である。
    物語調で語られる粉飾の世界へどんどん引き込まれ抜け出せなくなっていくのは、物語の主人公達である彼らだけではなく、彼らを俯瞰している僕ら自身もである。
    粉飾の世界へようこそ。
  • 亀裂 創業家の悲劇
    タイトル通りにおもしろかった。

    日本を代表する八つの企業に起こった経営を巡るトラブルを、綿密な取材を元に描き出している。

    後継者を巡る軋轢、人事の駆け引き、言葉巧みな闇の勢力に堕ちる者さえいる。

    本当に、現実は小説より奇なり、である。
  • 亀裂 創業家の悲劇
    創業家一族の様々な亀裂を見ると、その過程にみな本業に関する話しが殆ど出てこない。マネーゲームや地位を獲得するのに躍起になり、本業に関する想いが全く感じられないものばかりだった。仕組みが複雑になり実態が分からないスキームばかりに心血を注いでいる暇があったら本業を磨くべきだと改めて思った。
  • 亀裂 創業家の悲劇
    経営者一族の内紛を取り上げた一冊。なんとなく聞いたことのあることを詳しく知ることができ、参考になった。
  • 亀裂 創業家の悲劇

    面白い

    創業者が道を外れて行くのは仕方ないと思うが、2代目3代目は、資産の奪い合いで道を外れて行くのが多いことを見て、家族には何も残さず、ビジネスのイロハや金の教育を施す方が大事なんじゃないかと思って読んだ。
    しかし最後に村上ファンドの話で締めくくるとは。

    何が正解なのかは、マジでわからないと言うのが読了...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
    いけすの外を泳いでると、こーゆー景色を見かけることもある。それの特大のやつって感じ。自分が見かけたやつと突き合わせて考えてみるのも面白い。
  • 粉飾の論理
    とても面白かった。どうやって取材したかは分からないが、細かいディテールまで書かれていて読み応えがあった。
  • 粉飾の論理
    カネボウ、メディアリンクス、ライブドアといった当時新聞紙上を賑わせた粉飾決算について、著者自身の取材を含め、詳細な記述がなされている。

    粉飾には様々なパターンがあるが、本書で取り上げられた企業の例は、『慢性的業績不振』や『実力の伴わない上場』が発端になっているようだ。粉飾により延命を図ろうとすれば...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
    破綻した日本振興銀行の木村剛と、SFCG(旧商工ファンド)の大島健伸の人生を巡るノンフィクション。
    みんな強欲だねぇ。
    高金利だけに目がくらみ日本振興銀行に預金した人たち。
    その人たちから預かったお金を怪しげなグループ企業に還流させた木村剛。
    日本振興銀行を欺き、お金を引き出した大島健伸。
    みんな紙...続きを読む
  • 凋落 木村剛と大島健伸
    レピュテーションとういう個人益の追求。持てるものとと持たざるもの、社会に多くの人々が不満を抱きつつも、その不満さえも豊かさのなかで消費されていく。今日人々は何ら疑問を感じることなく、ひたすら個人益を求め、それゆえ半径50センチの世界しかもっぱらの関心は向けられない。(あとがき抜粋)
     「2人の登場人...続きを読む
  • 粉飾の論理
    最近の粉飾事件をまとめて適当に制度批判をしている本かと思っていたら、思いがけずおもしろくて一気に読んでしまった。報道にでてくる表面的な話だけでなく著者自身が取材した内容もかなり多くて、それぞれの粉飾事件をより深くほりさげているし、文章も味つけになっている。特に、メディアリンクス事件を軸に裏の人脈を追...続きを読む
  • 粉飾の論理
    事実関係を関係者の実名を挙げて詳しく説明している。
    あまりに登場人物が多くて混乱することもあるが、粉飾に至る経緯や、関係者の心情、そして最後はどうなったかなど詳しく見る事ができ、とてもおもしろかった!
  • 粉飾の論理
     ここは、実名を出せばキリが無く要約だけ語りたい。

    1 伝統的粉飾

     ・不良在庫飛ばし、またはキャッチボ-ル。
     ・非連結対象会社への損失移転。
     ・監査法人との長期的馴れ合い。
     ・役職員の企業への誤った忠誠心。

    2 IT企業の粉飾

     ・無形商品(システム一式、メンテなど)の循環取引による...続きを読む