大泉貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
その「言葉」は,世界を変える.
というわけですね.
特殊な言葉によって脳そして,心が変質してしまう.
そんなコトバによって生まれたバケモノ,コトモノ.
全国各地でコトモノが襲われる事件が発生し
その犯人が,六年前に別れた幼馴染がであることを知る.
それなりに面白かったよ.
まぁアレだ.
胡散臭い関西弁の刑事が結局最後まで胡散臭い関西弁のままだったってことか.
関西弁ってどうして文字で読むとあんなにも胡散臭く見えるのだろうか.
文書によって伝えるものではなく
口頭で伝える文化だとでも言うことだろうか.
うぅむ.
まぁ,著者が何処まで関西弁を使いこなせているのかどうかも
気になる所ではございま -
Posted by ブクログ
“「我々が『言葉』に縛られている?これを見ても、まだそう言えるかな?」
ロゴの肩が強く掴まれ、無理やり後ろを振り返される。さっき、広場で目撃した白髪の男の顔が眼前にあった。律儀に動き出す左手を抑える。
やはり間違いない。こいつは<破詞>だ。そして、コトモノだ。
ギラギラと強い眼力を放ちながら、<破詞>であるその男はロゴを見下ろすと、急に口を開いた。とたんに、ロゴの視線は男の口のなかへと釘付けになった。
男の口には舌がなかった。
舌だけではない。よく見ると、喉にも傷が走っている。
コトモノにとって命であるはずの、『言葉』を発する器官。
その器官が、目の前の男にはない。
男は自分の携帯電話を持った -
Posted by ブクログ
筆致は悪くなかったと思う。ただこの世界に入り込むのに非常に時間がかかった。100pめを読んでいる段階でもぼんやりと焦点が定まらないままに読み進め170pを迎える頃ようやく迷走を終えた気がする。
こんな風に私個人が合わなかった理由は良く使われる言霊と近いようなイメージがあるのに遺言詞という違う言い方をする言葉。しかも、それを伝わることで詞族という集団を作るとかなんとか・・・。些細な理解不足が重なり続け、いつまでも引きずり、今読んでいる文章がますます頭に残らないという悪循環が起こった。
かなり少数派の意見かもしれないし、たぶんもう一度読み直せば最初からきちんと理解できる気がするので悪評は書かない -
Posted by ブクログ
宝島のラノベレーベルの大賞ということで読んだ。ライトSF。世界設定自体はわりと好みだった。ただ、視野が狭い書き方のように感じた。世界を見渡す視野がない。主人公周りの環境が語られるばかりで、彼のある世界の広がりがあまり感じられなかったのは残念だった。そのせいか、設定や環境に対する説得力があまりない。見せ方があまり上手くないのかもしれない。幼い頃から抱えていたトラウマ、孤独、そういったものを最初に押し出して、それゆえの依存であったり友愛だったりを書き込んでいったら、違う印象を受けたと思う。伏線の張り方と回収がうまくいっておらず、後出しじゃんけんを常に見せられている気分を味わった。文体は平易でSF設