渋谷和宏のレビュー一覧
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これも今の日本の厳しい現実を突きつける新書だ。
安い賃金、、、
成果主義の名のもとに、大半の社員の賃金を下げる経営者。
設備投資もせず、人材育成もせず、目先の利益確保だけを目指す経営者。
そのくせ、やった感を出すためにマイクロマネジメントに勤しむ管理者。
悪循環。
従来の家族的経営、終身雇用、年功序列がいいとは決して思わないが、
英米式の株主重視の経営が求められるようになった途端、
よい経営者とは工場閉鎖などコストをカットするだけして、
未来への投資など考えず、利益を株主に還元する経営者のことになってしまった。
偏差値優等生が社長に上り詰めたとして、正解が「株主への利益還元」だとしたら、
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まさに5Cなど戦略論の話でなぜ日本が差別化できてないか?と言う点が、腑に落ちてわかる本だった。コストカットばかり、減点主義やマイクロマネジメントばかりで、クリエイトしようと言う思考が育たない会社経営。バブル崩壊後当然と思われた経営は、一時的なものとの認識でやらなきゃ行けなかったのに、慢性的な癖がついて、それが代々引き継がれてしまっている。どこかで打ち切らないとね。
単に給料あげればいいだけの話でもない気はするけど、、。
OJTもいいものと思っていたけど、既存の運営をスムーズにするためのものであって新規思考を思いつくための訓練ではないんだろうなぁと。 -
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東京マラソンが題材(ちゃんと新コースになってる)、ランニングする人たちの群像劇、東京マラソン終わったばかり(今年はボランティアでしたが)。書店で見たときに読みたい!面白くないわけがない!とついつい購入。趣味に関する書籍の購入ハードルの低さを再認識。
著書がマラソン経験もあるので、肩甲骨や骨盤、着地点など細かいところまで書いている。登場人物のそれぞれのアプローチに、自分の東京マラソンのケースも当てはめ、当時の記憶が色々蘇ります。面白くてすぐ読み終えましたが、大会運営の視点や、ボランティア、家族とまだまだ色々なストーリーが東京マラソンには眠っている‥東京マラソンオフィシャルで続編、もしくは映画化 -
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ネタバレ読むだけで文章が上手くなるのは、上手な文章のセオリーの知識を適用しながら、文章の構成を読み解いたり、添削を考えたりの取り組みあってこそ。
そのセオリーとして、リーダー文を小段落の先頭に置き、フォロワー文を続けること、リーダー文だけでスケルトンの構成をなすこと。スケルトンの構成としての△型と▽型。
また、書くための4つのステップ(もっとも伝えたいメッセージの言葉化、伝えたい理由の言葉化、スケルトン、導入部)。文章は読者へのプレゼントであるという意識と絞り込み(なぜ今か、なぜ私か)。
"こと"、"なか"を避ける、紋切り型の比喩を避けるなど、アドバイスも参考に -
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書評で気になって購入したものの放置していたが、たまたま著者が報道番組にゲスト出演していて、本書の内容も取り上げられていたので、取り出して読み直してみた。(途中までは読んでいたのだが、なぜか途中で挫折して読破できていなかった)
著者は少し年齢が上だが業種は違うものの同じ年に社会人になったこともあってその後の企業や社会の変化という点で共感というか同じ視点で見ていることが多く、まさに自分の社会人人生をなぞる様で妙に懐かしく感じた。そういう意味でほとんど肯定的に受け入れられたのだが、最後の提言を日本の企業が受け入れて、我々が社会人になった直後の様な世界に伍する輝きを取り戻すのは無理だろうと思う。提言の -
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米国はemployment at willであって、企業には解雇する自由がある。
雇用が流動的だからこそ、企業は有能な社員を厚遇する。基本的に転職しないと給与はあまり上がらないから、社員は自己の能力を最大限に伸ばし、転職に備えようとする。
本書は、日本の病的な法制度に対する問題提起が全くない。企業経営者だけを責めるのはいささか酷であろう。
経営者は安い給料で働く社員に依存し、社員は無意味な仕事をやっていても給与を払う会社に依存している。マッカーサーは日本人の精神年齢は12歳だと言った。現在も、もたれあいを良しとする日本人の精神構造は変化していない。 -
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日本の経済の停滞について語る本は、今、多いよねぇ。実際、もうダメなんじゃない?という気はするし。俺が読んだ印象としては、日本の経済がダメになっているのは、企業の経営層がコストカット、賃金カットとマネジメントを勘違いし、結果として働く人がやる気を失ったという話だ。
説得力はあったし、実際そういう側面はあるのだろう。ただ同時に思うのは、そういう組織にしてしまっているのは経営層に含まれない会社員を含めた、日本人的なありかたなのではないか、ということだ。
上に従っていれば大丈夫、上の言う通りしていれば、悪いようにはならない。どうしても上に頼る気持ちが日本人は強いんじゃないかなあ、なんてことは思 -
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品川駅の本屋さんで乗り換え時に店頭で目に留まった本です。時代が動いているな、と痛感させられた本でした。それまで当然と思っていたことが急激に変わる、それまで価値があると思っていたものが突然無くなる、これが後に革命といわれる時代を生きている最中に感じることだと思います。
ここに書かれていることは、私の生まれ育った神戸の少し西に位置する「姫路」を舞台としていますが、その流れが、アッと言う間に日本中に広がるかもしれないな、と思いました。かつて、荘園制度が瞬く間に広がっていったように。
以下は気になったポイントです。
・リアルタイムでデータをやりとりできる利点を活用して、居住者にお得で便利な情報を -
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日経アソシエなどの編集長を務めた著者が、その経験から会得した上手い文章を書くコツを紹介しています。
さすが雑誌記者という視点での文章術は、最初にリーダーとなる文を持ってきて、インパクトを与え、それを説明する文を続けるという形を繰り返すものであり、雑誌で目を引くような書き方をしていると思いました。
確かに最初の一文で、その後の印象が決まってしまい、その最初の一文をつなげれば、大まかな構成が理解できる、といったあたりは、仕事で使うような分かりやすく、簡潔な文章を求められる場面では有効です。
そのほか、ここで示されたコツやルールはぜひ意識したい。
また、著者の言う「文章は読者へのプレゼントだ -
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「もし何を書いていいかわからず、なかなかアイデアを思いつかなければ、「何を書けば読者に最も読んでもらえるか」の視点で企画・内容を考えてみてください。」
何を意識すれば良い文章が書けるかについて書かれた本。読むだけで文章はうまくなる、と謳っているが、意識して読む必要がある。
・リーダーとしての小見出しを各段落の頭に用意する。
・読者の好奇心をそそるような小見出しにする。
・最も印象的なエピソードを具体例の初めにする。
・入り口は狭く。
・”こと”や”なか”を使わない。
・”において”や”における”を使わない。
とても参考になった。特に”こと”や”なか”を使わずに文章を考えるのというのが勉強 -
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日本企業が輝きを取り戻すための3つの提言
1社員に報い社員に投資する
2社員を信じ 加点主義で評価する
3 企業家タイプのイノベーターに活躍の場を
日本の企業 会社には 元気がないと感じている
それは一部の 企業人たちでははないのかと思っていた
本書を読んで どうやら 多くの会社全体に 問題があることがわかった
給与面待遇面 やる気きが起こらない原因は一つではないようだ
日本の 企業の賃金は上がらない
脅しの経営で 社員を追い詰める
コストカット 人材が育たず 競争力が損なわれる
無駄な仕事の 蔓延と 自主性 成長機会を奪う マイクロマネジメント -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読んでみました。
日本が経済大国今は昔…となってしまった理由の一端が見えた気がしました。こんな国に誰がしてしまったんでしょうか。
ざっと書いてあることをまとめてみました。
■第1章 「安い賃金の国」への転落ー日本企業の賃金はなぜ上がらないのか
・日本の賃金は30年で12.5%しか上がってない!
・韓国にも抜かれ日本の賃金はアメリカの半分強
・人件費削減が目的の偽りの成果主義がやる気を蝕んだ
・「安い賃金」をもたらした低い労働生産性は日本製品が「安い」から
・「安い」のは独創的な機能や魅力的なデザインを製品に盛り込めないから
・その元凶も会社員のやる気をくじく「安い賃金」に