山本政樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
企業の価値はビジネスプロセスから。
それを支える、業務、人、設備。
このビジネスプロセスがちゃんとしてないと、現場の疲弊、非効率、トラブルなど様々な問題が起きやすくなる。
その割に、ビジネスプロセス(業務プロセス)というと、やれ文書化だ、マニュアルなんか作ってらんない、無駄だ、と表立っていうかどうかは別にして、実態はビジネスプロセス軽視の会社は多いと思う。
人でかろうじて持っているビジネスプロセスに、継続性はない。また、ビジネスプロセスを改善する仕組みを継続させないと、競争力は徐々に失われるかもしれない。ビジネスアイデアだけで持続できるほどの事業環境はそうそうない。
内部統制の守り部分に強い人間が、攻めの部分にも守備範囲広げる上でも、ほんと教科書として役立つ。
そして、それ以上に、事業を管理する人、事業を進める人が、本当の意味で、ビジネスプロセスを管理し、維持向上させる力をどれだけ組織として蓄積できるか。リーダーシップ、マネジメント能力のひとつに、ビジネスプロセス構築・管理が含まれることが企業の競争力を左右するのかなと思います。 -
Posted by ブクログ
顧客満足は納期厳守とか品質が高いとかの結果ではなくプロセスでの感情で決まるとして、そのプロセスに於けるサービスとは何かを分析し、顧客満足とは事前期待のマネジメントにありと説く。
具体的なプロセス品質では、その指標として、迅速性、正確性、共感性、柔軟性、安心感、好印象を挙げ、これらを高めることで、「発注者と受注者」の関係ではなく、ともにあるべきシステムの姿を考える「パートナー」に関係になれと説く。
で、この本の真骨頂はシステム開発のお客様を、システムオーナー、プロジェクト推進者、仕様要求者、システム利用者の四者に分類し、それぞれをマトリクスでタイプを分類し対応方法まで明記してあるところです。確かに感情は人によって大きく異なりますが、何もないところからその人に相応しいサービスを提供するのはとても難儀なことなどで、これはとてもありがたい内容です。
また、こういった顧客の情報はデータベースで管理・共有せよとのIT業界伝統の紺屋の白袴を叱責する一幕もあった。とても素晴らしい内容に感激するとともに、このような顧客満足をリモートで実現しているソニックガーデンさんの凄さを改めて認識した。 -
Posted by ブクログ
全社のIT戦略を検討するにあたり、個別最適に陥らず全体を俯瞰するための「ビジネスプロセスの可視化」が必要だと感じ、本書を手に取りました。
正直なところ、これまで「ビジネスプロセス」という言葉にはどこか抽象的で馴染みの薄い印象がありましたが、本書では著者の所属するLTS社の事例をはじめ、具体的な「ビジネスプロセスマップ」が提示されており、非常に直感的なイメージが湧きました。また、「大枠のビジネスプロセスのなかに、個別の処理手順(業務フロー図)が位置づけられる」という階層関係が整理できたことで、普段の業務設計やドキュメント整理の解像度が一段上がったと感じています。
本格的なビジネスプロセスマネジメント(BPM)を全社に定着させるには組織的なコンセンサスが不可欠であり、一朝一夕にはいかないハードルもあります。しかし、必ずしも最初から全社一律で完璧に導入しなくとも、実務において得られる示唆は非常に大きいです。
たとえばIT・システムの視点で見れば、「各プロセスに対して目的を持った適正な投資ができているか?」「ビジネス成果を最大化しボトルネックを解消するために、どのプロセスを優先して最適化すべきか?」といった投資判断・優先順位付けの強力な羅針盤になります。
特に後半の第7章・第8章は、プロセスを変革するための具体的な動き方・実践論に踏み込んでおり、読み応えがありました。既存の社内プロセスを内向きに眺めているだけでは変革は起きず、「外に出て顧客や市場を見る」ことの重要性や、そもそもプロセス以前に戦略やビジネスモデルそのものを見直す必要があるという指摘にはハッとさせられました。
業務改善の担当者はもちろん、IT企画・情シス・DX推進に関わる方にぜひおすすめしたい良書です。 -
Posted by ブクログ
ビジネスアナリストの役割や重要性について書かれている。人や役割にフォーカスされているので、イメージがつきやすい。
ビジネスプロセスというと、これまでどこか社内業務の手順の改善・効率化のように捉えているふしがあったが、インプットからアウトプットに至るまでの一連と考えれば、対外的な付加価値提供までをアウトプットとして考えるべきだし、アウトプットの価値が不明瞭な業務は断捨離候補なんだろうと気付かされた。
ビジネスアナリストが担うのは単発プロジェクトのファシリに留まらず、継続的にプロセス改善や維持を支え続けるものとなるとのことで、それに対応する専門性やリソースも求められるとわかった。これまでの認識が甘かったと反省。 -
Posted by ブクログ
Business Agility
著:山本 政樹
ビジネスアジリティとは、外部の環境変化に素早く適応するための組織能力を指す言葉である。企業が自らを迅速に作り変える力。昨今の不確実な経営環境において企業が継続的に成長していくために、今この新たな力が注目されている。
市場の変化を敏感に察知し、常に新たなことに挑戦する強い組織文化を形成し、このような文化の上でさまざまな事業を生み出し、取捨選択しながら、伸びる事業を集中して育てていく。ビジネスアジリティが示すのは、新しい企業組織の在り方である。
構成は以下の7章から成る。
①変化に対応する組織能力ビジネスアジリティとは
②新事業の創造
③ビジネスプロセスマネジメント
④デジタルソリューションの活用
⑤広がるアジャイルメソッドの適用
⑥フラット化する組織
⑦アジリティの鍵は個人の自律
2010年頃から、語られだした本概念。その必要性を世の中が認識したのは、「新型コロナウイルス」の時代をどう乗り切ったかが転機となる。業種・業態によるものの、凌いだのではなく、それを機会と捉え、適応した国・業種・組織が今その場でのリーダーとなり躍進を果たしている。
ビジネスアジリティは、トップから降りてくるものではない。トップから降りてくる提言はあるものの、一人一人の「個」が理解し、自律する中で、「自律」したチーム、そして「組織」としてそれぞれがリンクした、生きた適応により生きたマネジメントから生きた新しい価値を顧客に提供することができる。
変化には大きなストレスが存在する。しかし、それから逃げて後にはより多くの弊害が訪れる。変化が当たり前の企業・チーム・個人の時代が訪れている。 -
Posted by ブクログ
「ビジネスアナリスト」について紹介した本.海外では100人規模で「ビジネスアナリスト」が在籍する程,重要性を感じている企業もある.
「ビジネスアナリスト」はビジネスを可視化した上でエンジニアへ要求を伝え,ユーザーの目線で業務分析と改善を行う.
接するロールも多岐に渡り,各ロールが話す現場の言葉を整理してまとめ上げる,業務横断の役割を期待される.
また,具象化と抽象化を繰り返して業務分析を行うことから,俯瞰も同時に求められるポジションである.
業務改革という文脈で現場の担当が担っていた一時的な役割が,変化の早い時代になり常に改善をすることが専門職の「ビジネスアナリスト」を生んだと捉えました. -
Posted by ブクログ
ネタバレ"全体感というか、物事のプロセスを深堀して把握する事の大切さが判る一冊。
過程や期待値、その整合性を確かめていく事で改善点、具体案に繋がっていく。
企業全体でも、事業部単位でも、これはやっておいた方が良い。読んで良かった一冊でした。
------------------
◆どのような企業も、ビジネスプロセスの集合体で出来ている
企業はお客様の期待に沿った製品・サービスを提供し、対価を得る事で存在している
⇒どのビジネスプロセスも、出発点は”お客様の課題・期待”
ex)航空会社
・自分が行きたい場所への就航:路線管理プロセス
・定時で安全に運行して欲しい:旅客運行プロセス
・空港や機内で快適なサービスを受けたい:接客サービスプロセス
それぞれ期待を埋める為のサービスプロセスがあり、個々のKPIも異なる
◆KGIとKPIについて
KGI:目指す最終目標
KPI:KGIを分解した行動指標 必要に応じて改定・見直しをする
ex)市場シェアを3年後までに40%にする(KGI)ためのKPIとして、
年間の新製品投入数、市場での認知度向上、など
◆新たなビジネスプロセスを設計する
プロセス文書
・プロセス俯瞰図:ビジネスプロセスや、KPIの全体像を理解する
・プロセス設計文書:プロセスの細部の構造を明らかにし、変革する
・プロセス実施手順書:プロセス実行時に参照し、改善する
俯瞰図
⇒プロセスマップ、戦略マップ、etc
設計文書
⇒業務フォロー、規定・ルール類、データモデルetc
実施手順書
⇒業務マニュアル、操作マニュアル、早見表etc
素晴らしいビジネスプロセスを設計しても実行されなければ意味が無い
設計者の意図を伝え、プロセスの能力を引き出す要になるのが”実施手順書”
「業務マニュアルは統制のツールではなく、継承のツール」
ex)無印良品のMUJIGRAM
◆特に日本の企業の役職者は”転職経験が無い”人が多く(=8割)、自社の仕事しか知らない
アメリカでは8割が他社の勤務経験が有り、更に3社以上の経験がある人が2/3を占める
このような状況だからこそ、ビジネスプロセスの変革にはBPOが必要
アウトソーシングする事で見えなかった改善点が見えるようになる
…が、現状の問題点として、BPO活用企業の4割以上が”業務評価指標を測定していない”
本当に必要なのは、BPOを活用して”内部に取り込み、管理し、変革していく”こと
ベンダーマネジメントの実態は、ビジネスプロセスマネジメント、ということ
◆これからのリーダー達はビジネスプロセスマネジメントが必要になる
管理職が部門内すべての業務に手を動かし、経験し、理解することは現実的ではない
また、自部門だけではなく他部門の業務も理解する必要がある
なぜコンサルタントは社外の人間なのに、素早く的確なアドバイスが出来るのか
⇒他社でのプロジェクト経験と、ビジネスプロセスマネジメントの手法を身につけているから
◆経営陣に求められる役割
1)ビジネスプロセスの在り方や長期経営計画をしっかりと社内に周知すること
2)ビジネスプロセスの大切さを浸透させ、社員が一体となって変革に取り組める風土を築くこと
3)ビジネスプロセスの状況を常にしっかりと把握し、必要に応じて変革を促すこと
4)改善の取組みが円滑に進むような社内の仕組みを整え、これらの投資の必要性を理解すること"