長谷川慶太郎のレビュー一覧
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ネタバレシェール層に高圧水を当ててガスを取り出す。
価格は石油より安く、CO2排出量は40%ダウン。
アメリカの埋蔵量だけでも160年分。
2010年においてアメリカ天然ガス使用量の23%。
10年以内にエネルギー需要の30%を超える。
中国の埋蔵量は世界一だが、内陸にあり、水の供給が困難。
日本にとってシェール革命は追い風。
高圧水やパイプラインのパイプは住友金属製。発電所のタービンはIHI製。コマツ製の大型ダンプとブリジストン製の巨大なタイヤ。
再生可能エネルギーの効率は低い。
日本のメガソーラー計画を最大に実現しても電力需要の1%しかまかなえない。
化石燃料によるビジネスは延命される。
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現在の日本はアベノミクスの真っ最中で、いまにもデフレから脱却しそうな勢いだと思っているのは私の思い過ごしでしょうか。日本がデフレ状態になったのは、バブルがはじけた平成元年頃ですから、私が社会人になってからずっとこの状態が続いていることになります。
確かそのころに長谷川氏が書かれた本に、「このデフレはあと30年続く」と書かれていて、私はインフレを知らないで社会人を過ごすのかを思った遠い記憶があります。この本で長谷川氏は、デフレ経済はさらに30年続くと言っています、デフレではない国が世界中で多くある現代において、日本は進んでいるのかどうかわかりませんが、特別な環境にいるようです。
シェルガス革 -
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シェールガスとは地下の割合と深い場所にある岩盤層に含まれる天然ガスのことだ。ガス田で採取できる天然ガスと基本的に同じものなのであるが、掘削し取り出す技術が難しい、あるいは、コストがかかるということでこれまで手つかずのままだったもの。
採掘技術の進歩により、また、石油や天然ガスの価格が高止まりしている現状でかかるコストがペイするようになり、最近ではアメリカを中心に採取・活用が本格的に進み始めている。
埋蔵量は正確に分かっていないようであるが、現在の年間の世界の天然ガス使用量の数十年から百年分くらいはあると言われている。
簡単な話のようであるが、けっこうインパクトは大きい。
これだけの量の天然ガ -
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日本には資源がないので原材料を輸入して製品を輸出するというのが昔のモデルでしたが、円高等を通して、く素材・部品の生産および輸出に特化してきたというのがこの本のポイントです。
この強い体質のために円高になっても経済が揺るがないので、1ドル60円になっても日本の黄金期が続くと解説されていますが、この本の著者の長谷川氏の本を何年も読み続けている私は、そうなのかと思ってしまいます。
彼の論調は、デフレはかなり長期間続くというのが基本だったと思いますので、当分は日本で真面目に働いてできるだけ高い賃金を稼いだ方が良いようですね。
以下は気になったポイントです。
・日本製造業は80年代にアッセンブリ -
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デフレ不況という言葉があるくらいに「デフレ」というのはマイナスイメージが強く、長い間デフレに悩まされ続けている日本はデフレを克服しなければという議論を聞くことがあります。
この本では、私がもう15年は読み続けている、日下氏と長谷川氏が対談形式で、デフレ下においても日本企業は強いという論理を展開しています。デフレにおいても力強さを発揮する日本に期待したいと思います。
中国やインドが成長著しいのは認めるところですが、私の感覚では私が子供だった30年以上前と似たような感じがしていて、成熟した後に日本と同じような悩みをするのではと思っています。日本は今や世界の最先端にあるという彼らの考え方は共 -
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冷戦といえば私が社会人になった年の1989年に米ソの手打ちで終わったばかり思っていましたが、この本の著者である長谷川氏によれば、日本を含む東アジアにおいては冷戦状態は続いているとのことです。
そのような状況において、当時の鳩山首相は普天間基地の移設問題で、どちらのサイドからも不信感を得る結果となってしまい、日本においける防衛問題をよく把握していなかったことに起因していると思います。
60年以上も日本は戦争をしていないので、平和ボケといえばそうなのかもしれませんが、最近軍事力を増強してきている中国や韓国と張り合うことが日本の幸せになるのでしょうか、ということをこの本を読んで感じました。