長谷川慶太郎のレビュー一覧
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・電炉は日本が世界に誇る方式。鋼1トンが銑鋼一貫方式に比べ、1/5のエネルギーで済む。国内の鉄鋼在庫30億トン20年でリサイクルしていけば、年1億5千万トンで、鉄鉱石を買わずに済む。
・自動車用鋼板が電炉でできれば、上記のことが起こりうる。それには脱 銅の進歩が必要
・新日鉄は合併の際、余分になった高炉を一本生体解剖した。(巻き替え→吹きどめのプロセスでなく、停止させた)これによって、豊富なデータが得られ、技術力が格段に進歩した。
・半導体の初期の技術者はほとんど海軍技研出身。レーダー技術の遅れで敗戦した悔しさ
・窒素ガリウムはLED電球の基礎素材であり、IGBTと呼ばれるパワー半 導体の基礎 -
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ネタバレ長谷川慶太郎さんの遺作。
気になったところは、
・習近平政権は、汚職撲滅で政府高官や軍関係者の粛清を行っているがドンである江沢民を逮捕する可能性もあり得る。自分の方針に従わない権力者を汚職撲滅という武器を使って排除する理由は、「中国の民主化」にあるという。中国が共産党を捨てて民主化しようとすれば、既得権者達が習近平の排除に動くのだとか。汚職にまみれた国家は衰退する。自由で民主的な体制が国を発展させると考え、習近平は権力を集中させている。
・習近平は、人民解放軍をコントロール出来ていない。インドのモディ首相との会談中に国境でインド軍と衝突したのは人民解放軍の身勝手によるもので、南シナ海の軍 -
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ネタバレ本書の刊行は2003年なので、書いてあることはかなり古い。
著者の予測では、2008年の北京オリンピックまでに中国の一党独裁は終焉を迎え、孤立無援となった北朝鮮は崩壊する…はずだった。
中国は一党独裁のまま自由経済社会になり、北朝鮮という国は相変わらず存在する。
金正日が金正恩に代わったところで、国家のシステムは変わらなかった。
より得体が知れなくなったと言える。
ではこの本は読む価値がないのかというと、そうではない。
2002年の日朝首脳会談で、なぜ金正日が拉致問題を認め謝罪したのか。
そして5人の日本人の一時帰国を認めたのか。
“金正日は、帰国した五名の拉致被害者が自らの決意に基づい -
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長谷川慶太郎氏は毎年年末にかけて何冊もの本を出版されるので、現時点では最新とは言えないかもしれませんが、今年10月上旬に出された本です。他国と比較しての話だと思いますが、「日本経済は盤石だ」という主張も見ておこうと思い、この本を手に取りました。
今までの本との重複もありますが、西ドイツが東ドイツを敗戦国扱いにして統合したという内容は印象に残りました。韓国が北朝鮮と一緒になる場合の参考になると思いました。また、東ドイツが潰れて二年間でソ連が潰れたのは、北朝鮮と中国の関係に似ていると述べている点は、今後注目していきたいポイントでした。
日本経済が盤石としているのは、日本にはまだ「ものづくり」の -
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私が高校生の時から読み続けている経済評論家、長谷川慶太郎氏の新作本です。ご高齢にも拘わらず、毎月のように出版されているので最新作かどうかわかりませんが、私は先週に本屋で見つけました。
長谷川氏の見立てによれば、今後、日経平均は2万5千円を超える勢いだそうです。この本を読み始めた頃に、中国での株価指数が乱高下しましたが、多分、東京オリンピックの前年辺りまで、上昇基調にあるのでしょうね。
ただし、今回は日経平均が上がると言っても、バブルの頃とは異なって、株価が上がる企業は限定されているということです。今回の本では、特に、買ってはいけない企業を名前を挙げている点が特徴的です。そのうえで推奨もして -
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高校時代から追いかけていますから、長谷川氏の本はもう30年近く読んでいる事になります。この本は北朝鮮が崩壊すると彼が予告した本です。
この本は北朝鮮を3種の50万トン(無煙炭・原油・穀物)で支援していた中国が面倒を見切れなくなって難民が韓国に押し寄せるだろうというものです。その前に米国は韓国に対して、日本から援助を受けられるように方針を変えるべきだと手を打っている様ですね。
統一については、西ドイツが東ドイツを統一した例も出しながら、韓国がいかに苦労するだろうかという点にも触れられていて大変面白い内容でした。
また、この本で私は初めて、ベルリンの壁が壊されるに至った経緯(p134)を知り -
ネタバレ 購入済み
日本の技術が世界を救う?!
20年前のバブルのA級戦犯だった筆者が、「バブルは必ずはじけます。」っていうのも面白かったです。バブルが弾けたら、改革開放経済と共産党は瓦解して、7つの人民解放軍軍区が残って群雄割拠されると云うお話。つい先週の北朝鮮の動きは筆者の見識の正しさを証明してるのかも。
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ネタバレシェールガスのもたらす恩恵から衰退まで、過去に石炭から石油へのエネルギー転換で起こったことが今回は石油からガスで再び起こると論じている。
内容は、シェールガス革命の背景から紹介されており、将来の事業拡大を見据えた米国メジャーが早い段階から技術投資してようやく実を結んだのがシェールガスである。シェールガスが石油と異なる点は世界中のいたる所に存在していることであり、それ故に資源輸入国であるアメリカが一転して資源大国へ転身できたのである。これは資源輸入国である中国や南米でも輸出国になれること、そして、エネルギー価格の下落に繋がる。
世界中にシェールガス開発が進むとその技術に関わる企業が儲かるという流