山本善行のレビュー一覧

  • 本の中の、ジャズの話。

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    書肆よろず屋から刊行された連載100回までをまとめた同題の本は既読済み。その後の連載分も含む文庫版を改めて読んでみた。ジャズにも古書にもさほど明るくない私でも、楽しい一冊。

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    2026年07月05日
  • 本の中の、ジャズの話。

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    山本善行『本の中の、ジャズの話。』ちくま文庫。

    2009年から京都銀閣寺近くに店を構える『古書善行堂』の店主による日常エッセイ&ジャズ本ガイド。関西のジャズ情報誌『WAY OUT WEST』連載コラム180編の文庫化。

    サラリと読めてしまうが、本体価格1,200円には少し驚いた。それだけジャズやジャズ本、ジャズ喫茶の情報が詰まってはいる。

    著者は日常的に古本屋やCD店を巡り、古本を携えてジャズ喫茶を楽しんでいるようで羨ましい。自分は盛岡の学生時代は『パモジャ』や『ダンテ』などのジャズ喫茶に通っていた。就職して一関に引っ越してからは全国的にも有名な『ベイシー』に通っていたのだが、そんな時代を思い出すような数々のコラムは読んでいて楽しい。

    ジャズにも様々なスタイルがあり、様々なミュージシャンが居るが、本作の中で紹介されるのはゴリゴリのモダン・ジャズが多いようだ。マイルス・デイヴィスもエレクトリック以降の曲は紹介されず、ウェイン・ショーターもウェザー・リポート時代など無かったかのようだ。ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーン、スタン・ゲッツ、チャールス・ミンガスなどは何度も紹介されている。

    ジャズ本となると昔こそ、文庫本などでも刊行されていたが、今の時代だと新刊は希少ではないかと思う。

    植草甚一の『ジャズ・エッセイ』、殿山泰司の『殿山泰司のミステリ&ジャズ日記』、相倉久人の『モダン・ジャズ鑑賞』も大昔に読んだ。紹介されているジャズ本で既読はこの3冊くらいだ。

    菅原昭二の『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択』は『ベイシー』のマスターの自伝的エッセイで、地元の北上書房には山積みになっていた。自分は一関時代に『ベイシー』に通っていたのだが、何時も難しい顔をしているマスターは自慢話と若い女性が好きで、仙台や東京辺りから綺麗どころが来店するとレコードに合わせてドラムを叩いてみせていた。日本一良い音だと言う『ベイシー』であるが、昔、盛岡の隣の滝沢にあった『6ペンス』の方が優れていたように思う。

    本体価格1,200円
    ★★★★

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    2026年05月16日
  • 命の家 上林曉病妻小説集

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     作者上林暁の著作は、これまで本書の編者山本善行氏の編集したものをt何冊か読んできたが、本書は、上林のいわゆる「病妻物」と呼ばれる作品に絞って編集された作品集。

     上林の妻は昭和14年に精神の病を発症(現在に言う統合失調症だったようだ)し、昭和21年に入院先の病院で亡くなったが、本書では初めて入院させる際の様子を描いた『林檎汁』から始まり、病院から一時的に家に戻ったときの子どもたちとの接触の様子を綴った『命の家』、病院で付き添った際の妻とのやり取りが描かれる『聖ヨハネ病院にて』(戦時中ということもあり、乏しい食べ物を巡っての夫婦間の悲喜が印象的)、臨終の死に目に間に合わなかったときから葬儀までを描く『嬬恋い』、幼くして母と離れた暮らしを余儀なくされた子どもたちそれぞれに送る父親の手紙『庭訓』などを読み通すことで、読者としても上林の妻に対する思いを追体験するような感情に捕らわれる。

     これらの作品は、現実の時間の進みと同時進行で書かれ発表もされているわけだが、いくら私小説作家とは言え、妻の病気(それもこの時代には気違いと言われた病気)のことを書くことは非常に大変なことだったと思われる。作者自身、「お父さんは、小説の中には、包み隠さず、あからさまに何も彼にも書いたよ。小説を書く以上、そこまで突き詰めて書かなくては承知出来なかったんだ。嘘や隠し立てをして、自分の境遇をごまかしては、作家の道がすたれるとさえ思ったのだ」(本書289頁)と書いているが、正に作家としての意気地を感じた。

     もちろん、8年という長期間のこと、作者自身の綺麗ごとでは済まないいろいろな感情や態度も生々しく描かれているが、それだけに一層心撃たれるものが多い。
     
     

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    2023年11月21日
  • 関西赤貧古本道

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    ネタバレ

    入口の均一台を見逃すな。絶版文庫を探せ。古雑誌の山に向かえ。検印紙も魅力のうち。書き込み本を無視するなかれ。古書目録は面白い。古本祭りには攻略法がある。ネット・オークションに参加したら。いつか売る日はやってくる。…自慢じゃないが、金はない。しかし誰より古書が好き。この三十年、365日古書店通い。ねらうは安い、面白い、珍しい。まさに関西流儀の超絶技巧。(帯)

    文章全体にどこかテレが感じられて、ところどころ詰まりました。しかし、内容自体は古本好きの悲喜交々、大変面白く読みました。
    あぁ古本屋に行きたい。買いたい。
    …それにしても、帯の文句はもうちょっとどうにかならなかったんだろうか。

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    2018年04月20日
  • 関西赤貧古本道

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    挙げられている作者・作品は殆ど知らなくて、マニアの発言に取り残されている感が半端なかったです。それでもなお、ページを繰る手が止められなかったのは、迸るエネルギーのなせる業でしょう。端々から書物や書店への愛情が漲っていて、清々しい気分にさせられました。自分も収集癖がある方だと思うので、本書の内容にはうなづかされる部分も多かったです。

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    2016年08月04日
  • 関西赤貧古本道

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     ちゃんと古本で書いました。
     まだ均一棚にはなかったな。

     山本さんの本は、これでたぶん完集。

     この本を出された後に開かれた、善行堂さんは、そんなにマニアックではないけど、毎日覗きたくなる古本屋さんです。

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    2015年10月31日
  • 関西赤貧古本道

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    この著者は本物のビブリオマニアのようだ。古本に対する愛情は凄すぎる。非常に面白かった。読み終わったあと、神保町の神田古本まつりに本をあさっている人を観察しに行ってしまった。

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    2013年10月27日
  • 関西赤貧古本道

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    古本好きが高じて古本屋善行堂を開くことになる著者の、古本が好きだという内容のエッセイ。
    百円均一台でこんな良い本を見つけたという自慢を読まされているだけなのでは…?という気がしてくる。
    最後の書名索引も冷静に考えれば要らない。それでも自分が見つけた古本について、タイトルだけでワクワクする気持ちはわかる。

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    2019年06月25日
  • 関西赤貧古本道

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    善行堂のご主人、山本善行さんの古本&古書店入門。昔日の客→島田潤一郎さんときて、今ここにたどり着きました。難しそうで入りにくい古書店のあれこれ、古書の魅力が存分に語られていて、素人の私でも「いけんじゃないか」と思わせてくれます。奥深すぎる古書の世界はきっと果てしなく。でもまずは100円玉数枚握りしめて古書店の店頭、100円均一箱を眺めてみたいです。

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    2015年02月23日
  • 古本泣き笑い日記

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    山本善行さんを初めて知った。本の虫の感想は面白いなあ!下鴨納涼古本まつりについても。


    各地の古本イベントや古書店との関係など、本好きとしては羨ましい話ばかり。
    そんな本との付き合い方を眺めながらにやにやした本だった。

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    2013年08月16日
  • 関西赤貧古本道

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    古書善行堂店主・山本善行さんの著作。
    それぞれの本にまつわる思い出が記憶に残っているってのはうらやましいな。

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    2012年11月05日
  • 関西赤貧古本道

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    「安く珍しいものを買う」という著者の趣向を反映した古本道指南書。言いたいことはわかるけど、鼻につく自慢気な文章も多くてちょっと辟易…。関西の古本好きには古書店ガイドとして参考になると思います。

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    2012年01月27日
  • 関西赤貧古本道

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    赤貧という文字に惹かれてこの本を買った。赤貧とは<極めて貧しく何も持っていない>ことであり、著者は極めて乏しい予算の中で一体どのようにして古本を手に入れるのか興味津々で読み始めたが何のことはない。古書店の均一台で掘り出し物を見つけるというだけのことである。その意味ではがっかりしたがよくよく考えて見れば、無料で本を手に入れられ
    るうまい方法があるわけはない。著者はフーコーの『言葉と物』(新潮社・定価4725円))や開高健の署名入り『日本の遊び場』を100円均一台で、またビオ・バローハの『バスク牧歌調』を50円で手に入れたということであるが、これなどは365日欠かさず古書店巡りをするという著者ならではの成果であろう。しかしながら著者の古本道は年季が入っており、均一台だけでなくインターネットオークションや目録買い、東京の古書店遠征、京都大阪古書店案内など多彩な内容で読者を楽しませてくれる本であることに間違いはない。

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    2011年10月07日
  • 関西赤貧古本道

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    [ 内容 ]
    入口の均一台を見逃すな。
    絶版文庫を探せ。
    古雑誌の山に向かえ。
    検印紙も魅力のうち。
    書き込み本を無視するなかれ。
    古書目録は面白い。
    古本祭りには攻略法がある。
    ネット・オークションに参加したら。
    いつか売る日はやってくる。
    …自慢じゃないが、金はない。
    しかし誰より古書が好き。
    この三十年、365日古書店通い。
    ねらうは安い、面白い、珍しい。
    まさに関西流儀の超絶技巧。

    [ 目次 ]
    第1部 基礎篇(それなりに作法はある 入口の均一台で大発見 ほか)
    第2部 応用篇(古い雑誌の山に向かう 上林暁まとめて十八冊 ほか)
    第3部 実践篇(古書目録の楽しみ 古本祭り攻略法 ほか)
    第4部 番外篇(私のこれくしょん―ベスト5 京都大阪古書店案内)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年05月21日