ジョン・コナリーのレビュー一覧

  • 失われたものたちの国

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    「失われたものたちの本」の完全な続編。
    (前作を読んでいないと全く理解不能)

    ロンドンに住むセレスは一人で8歳の娘を育てている。ある日、娘が交通事故にあい昏睡状態になってしまう。医師の勧めで田舎のケア施設に移るが、その施設のそばに『失われたものたちの本』という物語を書いた作家の古い屋敷があって…。

    主人公セレスの感じる孤独と絶望は痛々しいほど胸に迫ってきます。ただ、前作の主人公ディヴィッドが囚われた喪失感や嫉妬とはベクトルが違う感触がありました。ディヴィッドが少年だったのに対して、本作の主人公セレスは立派な大人として描かれています。前作が書かれてから17年が過ぎ、著者の思考の変遷がここに表

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    2025年02月05日
  • 失われたものたちの本

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    映画『君たちはどう生きるか』のヒントになった本ということで読んでみました。悪意がふんだんに出てきてすごかったですが、面白かったです。深いなあと思いました。

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    2025年02月04日
  • 失われたものたちの本

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    勝手に想像していたよりとてもダークな世界だった。あらすじを見ても生易しい物語でないのはわかるが、それでも思っていたよりもずっとダークであった。
    はじめの現実世界での主人公の立場や心情、物語の中で主人公が出会う登場人物達と経験。全てが重くて読み進めていくとどんどん気持ちが沈んでいった。
    主人公は子供ということだが、子供であろうと大人であろうと、主人公の立場や経験は受け止められるのがとても難しいものだと思う。そのような状況だけでなく、そこに主人公の心情が細かく書かれていたのがなによりこの本の感銘を受けた部分だった。ただ状況を書き並べるだけならいくらでも出来るだろうが、心情がこれでもかと書き並べてら

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    2025年01月17日
  • 失われたものたちの国

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    ネタバレ

    前作は見事に完結して見せていたが、そんな作品に見事に続編を生み出させてくれた作品だと思った。
    主人公は娘を失われた30代の母親で、ファンタジー世界にはそぐわない人物のように思える。
    だが、彼女もまた誰かの娘であり、愛情を注ぐ対象のいる母親であり、現実を生きる冒険者なのだ。

    一つ蛇足の感想を。
    フロリダはお風呂から離脱する、ではなくお風呂のため離脱する、です。

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    2025年01月03日
  • 失われたものたちの本

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    ダークファンタジー!
    なかなかにグロいシーンが多々あり、途中手を止めてしまいそうになりましたが最後まで読み進めることができました。

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    2024年10月29日
  • 失われたものたちの本

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    終盤ぐっと輪郭が見えてきたような、見方が変わるような感覚になった。空想世界を作りながら読むとか、自分だけの物語になるとか、そんなのを感じて凄くよかった。自分の通り過ぎてきた物語を...って言葉なんか好き。

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    2024年08月31日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    予想していたよりダークなファンタジーだった。

    宮崎駿監督の映画「君たちはどう生きるか」という作品は、本書を結構モチーフにしているというレビューを見かける。先にこの本を読んだが、いずれ映画も観たい。

    有名な童話(白雪姫やヘンゼルとグレーテルなど)が色々と登場するのももちろん好みなのだが、主人公・デイヴィッドを助けてくれる謎の国の良い人たちが命懸けで救ってくれたり、おかしな世界ではあるが現実的な考え方をしていたり(それがむしろおかしさを感じるが)、キャラクターが魅力的だ。
    ねじくれ男が執拗い狼を始末し、デイヴィッドは私だけのものだ、という場面はゾクッとした。
    ねじくれ男の正体がほとんど明かされ

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    2024年09月06日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    がちむず
    がち読みにくい
    アリス殺しの序盤みたいな感じ
    終盤ギリギリまで読みにくすぎて全然身が入らなかったけど最後は大満足。なにこれ〜
    デイヴィッド良かったね勇敢だったね

    ループ=人狼
    ループたち=人狼の群れ
    リロイ=人狼の長
    狼=ただの狼

    ブルード=ハルピュイアの群れ
    ハルピュイア=人面の翼獣 神話
    トロル=ずんぐりとした象みたいな肌の顔は醜い猿


    シンデレラAバージョン、めっちゃ面白い

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    2024年08月10日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」から。

    読んでみると分かるが、かなりインスパイアされているなという印象。大まかな枠組み殆ど一緒じゃないかな。
    中には、これ「もののけ姫」では…と思うシーンもあった。
    児童書好きの私は、とても大好きな本になった。物語は読まれたがっている、という言葉に胸をぎゅっと一掴みにされた。物語の持つ無限の広がり、それは子供の頃から地続きで、今も広がり続けているのだ。今夜はデイヴィットと行った王国や、失われたものたちの本のことを考えながら眠りにつこう。

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    2024年07月25日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    誰しもがそれぞれに持つ内面の物語についての物語。
    母親を亡くしたデイヴィッドは、新しい家族の中に自分の居場所を見失い家族関係がぎくしゃくしていたところをねじくれ男に付け込まれて物語の世界に誘い込まれるが、そこで大きく成長して戻ってきて、親子関係を見つめなおす。

    ジブリの映画「君たちはどう生きるか」の元ネタになったと言われている本。公式にそう言われているのかは知らない。
    映画を先に観てから読んだが、なるほど対応関係は分かる。
    しかし原作と言えるほど、この物語を忠実に映画化しているわけではない。映画版はかなり翻案されており、設定や枠組みを拝借したという程度に見える。

    吉野源三郎の「君たちはどう

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    2024年06月15日
  • 失われたものたちの本

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    失われた物語のお話(児童文学)の子供向けかと思っていたら、ちょっとエロ、グロまるっきり大人の世界でした。

    お話は、ちょっとどっかで読んだことがあるような感じがしましたが、次から次に怒涛の展開が最後まで続き、飽きさせません。

    エピローグもとてもいい感じです。

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    2025年12月11日
  • 失われたものたちの本

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    小さい頃に読んだおとぎ話の世界は久しぶりだったので、わくわくした!
    残虐なシーンが結構あると聞いていたけれど、かなり非現実的なのでそこまで気にならなかったな~

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    2025年10月20日
  • 失われたものたちの本

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    事前情報なく読む。

    これは宮崎駿さんの「君たちはどう生きるか」のモチーフになった本?。映画は説教臭いタイトルで、面白くなさそう(失礼すぎ)だったので見てないのですが、この本を読んだ今は俄然気になってます。

    序盤は大好きな母を失った後の新しい家族の形に馴染めない男の子のモヤモヤ。この坊やがある事をきっかけに異世界へ。そこからは一気にファンタジーの世界へ。異世界に入ってからは、誰もが知ってるグリム童話が私たちが知ってる内容とはかなり解離したどす黒い形で表現され、いい意味での大きな違和感あり。ハイブリッド生物がでてくるのは最近の物語だなぁと思ったり(でも基本は馬、剣、城などのファンタジー)。グロ

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    2025年08月13日
  • 失われたものたちの本

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    ネタバレ

    ダークファンタジーというくくりの物語を初めて読んだ。
    中々グロかったけど、子供の恐怖心による想像で形作られた世界線、という設定は良かった。
    登場するおとぎ話も皮肉な結末で、好きだった。
    人から大事にされているのに、新しい存在が入ってきた時に疎外感を感じて、愛されたい、愛されているという実感が欲しい、という願望は誰にでもあって、子供たちのその願望をエネルギーに変換して自らの生に活かしているねじくれ男はきゅぅべえ的立ち位置で良かった。

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    2025年05月29日
  • 失われたものたちの国

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    面白いのか面白くないのか聞かれたら、面白い方に入るかもしれないけれど、うーん。
    難解なのかテーマが定まってないだけなのか、印象的なシーン、好きなシーンがこれと言って無い。
    あと、海外ものにありがちな「絶対悪」みたいな考え方が馴染まない。
    ミヤマガラスとカーリオは何をしたかったの…?

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    2025年05月12日
  • 失われたものたちの国

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    前作がとても素晴らしかっただけにこちらも期待をしていたが…訳者のあとがきにも書いてあるように、少し読みづらく感じた。物語にのめり込むことができなかった。数年後に再度読み返せばまた評価は変わるだろうか…

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    2025年04月19日
  • 失われたものたちの本

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    君たちはどう生きるかの素となった本であるということで読んでみた。結構似たような物語だった。デイヴィットは結局自分の世界で生きることを選んだ。目先の欲望に負けずに、今に立ち向かった。現実世界は苦しいことだってたくさんある。でも、それから逃げてしまうより大きな後悔を生んでしまう。だからこそ、いっときの感情に流されず、一度立ち止まって考えるということが大事だと思った。

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    2025年01月23日
  • 失われたものたちの本

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    失われたものたちの本
    少年が物語の世界へ入り込む系の話に弱く、手に取る。

    病気で母親を亡くした少年、父には新しい女性と再婚、子供までできて少年は自分の居場所を失ってしまう。
    そんな時、彼方から声が聞こえてきて物語の世界に飛び込む。

    童話風の語りで進むためロングバージョンの話を聴いている感じで進む
    荒れ果てた物語の王国では、合間に読んだ探偵モノの殺人よりも数倍惨いことが起きていて、よくある昔話の原型はグロさが強いという話を思い出す。
    終盤はこれまた昔話風の"それから"の話が怒涛の勢いで話が終わる。

    ちょっと疲れたけど、登場人物たちが少年にとっての何の象徴なのかを追いつつ

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    2024年07月21日