NHK放送文化研究所のレビュー一覧

  • ラジオと戦争 放送人たちの「報国」

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    歴史修正主義にまんまと乗ってしまう人、
    国の施策・サービスを知らないがために受けられるべき支援を受けられない人がいる。
    自分は本を読んだり情報を自分から取りに行くことで何とかついて行っていると自負するけれど、
    世の多くの人は、何も知らず、世の中に流される。
    電車の中で寝ていたり、スマホゲームに没頭したりしている。
    つくづく、教育の必要性を感じる。
    今の文科省の教育ではない。
    生きていくための教育、リベラルアーツだ。

    しかし、さて、どうやって?
    と考えたとき、戦前はラジオ、戦後はテレビがその手段であったのだ、と気づく。
    テレビの視聴率、紅白や大相撲で80%を超えた、なんて聞いたことがある。

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    2023年10月06日
  • NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問

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    放送の現場で行われている言葉を「正しく」使うためのやりとり。辞書に載っているから・ルールだからというような単純なものではないということがわかって興味深かった。
    この本を読んでいて、自分が読み方や使い方を勘違いして覚えていた言葉に気付けた。

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    2023年09月01日
  • ラジオと戦争 放送人たちの「報国」

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    1925年、日本で初めてラジオが産声をあげる。
    それ以降、ラジオの役割は大きくなり、唯一の放送機関である日本放送協会は、政府に取り込まれていく。中にはリベラルな考えの矜持を持って取り組む人もいたが、徐々に軍国主義化していくなか、完全に御用放送機関となる。

    例えば、陸軍中将・堀内文次郎は「大和民族の覚悟」という講演で、「利巧らしく平和主義などを唱えている新しがり屋」を驚倒していたし、陸軍戸山学校長・等々力森蔵は「国力と体育」と題して、体育をないがしろにしてきた結果、「外国の宣伝菌にも直ぐ侵され、思想病に権」る者が増えてしまったと嘆いている。
    一方日本の社会主義運動の先駆者の一人である安部磯雄は

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    2024年08月16日
  • ラジオと戦争 放送人たちの「報国」

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    ネタバレ

    ラジオと戦争
    放送人たちの「報国」

    著者:大森淳郎、NHK放送文化研究所
    発行:2023年6月25日
    NHK出版
    初出:月刊『放送研究と調査』(NHK文化研究所) ①2017年8月号&9月号 ②同12月号&2018年1月号 ③2018年8月号 ④2019年1月号&2月号 ⑤同11月号&12月号 ⑥2020年8月号&9月号 ⑦2021年3月号 ⑧同11月号&12月号(全8章)

    600ページ近くある、大論文でもあるが、第6章に核があるかもしれない。それは、それまでなかったアナウンサー理論の確立について。放送が始まってから、綺麗であることなどしかなかったアナウンサーのニュース読み。どうしたら伝わ

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    2024年05月11日
  • ラジオと戦争 放送人たちの「報国」

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     いつも聴いているpodcastの番組に著者の大森淳郎さんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。
     大森さんは長年NHKでディレクターとしてETV特集等を担当していた方です。
     本書は、その大森さんが、NHK放送文化研究所の月刊誌「放送研究と調査」で連載した記事をまとめたもので、太平洋戦争当時、ラジオ放送に関わった「放送人」が何を考え、どう行動し、何をしなかったのかを貴重な証言や音源から顕かにしていくノンフィクション作品です。
     丹念な取材にもとづく力作で、読み応え十分です。

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    2024年03月02日
  • NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問

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    一瞬、既視感があった。
    迷いやすい表現をQ&A方式で解説する構成。
    『問題な日本語』かな?

    が、よく見ると、既視感は錯覚であったと気づく。

    例えば、質問者がNHKの内部の人らしいこと。
    つまり、「放送のことばとして使っていいのかいけないのか」をただす質問だということだ。
    なので、本書では、伝統的な理解からの判断だけでなく、近年の動向を調べ、普及の度合い、定着度合いからの判断も示している。
    あとは、アクセントの問題も扱っているのも、放送局ならでは。

    取り上げられている問題も、考えてみたことがなかったことがいくつもある。
    例えば、「爪痕を残す」は肯定的な文脈で使えるか。
    のっけからこれである

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    2023年10月08日
  • NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問

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    NHK放送文化研究所の方々が、言葉の使い方や表記、アクセントと行った言葉の悩みについて答えていくこの本。

    放送現場での疑問なので、アクセントなど少し専門的な事項も多いですが、言葉の誤用やニュアンスの違いなど、私たち一般人にも役立つ話もたくさんありました。

    様々な年代の人が見るものについては、意味の解釈が変わりかねないので、特に表記には注意を払わないといけませんね...。

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    2023年07月02日
  • 現代日本人の意識構造[第九版]

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    ■「ナショナリズム」項目
    日本に生まれてよかった。日本は一流国だ。日本の古い寺や民家をみると、非常に親しみを感じる。日本人は、他の国民に比べて、きわめてすぐれた素質をもっている。自分なりに日本のために役に立ちたい。今でも日本は、外国から見習うべきことが多い。
    ※national prideに近いのでは? ここで言う「ナショナリズム」の定義がよく分からない。

    ■天皇に好感をもつまたは尊敬する人の割合
    1973 53%
    1978 52%
    1983 50%
    1988 50%
    1993 64%
    1998 54%
    2003 56%
    2008 59%
    2013 69%
    2018 77%(「尊敬」が過去最

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    2021年07月22日
  • 現代日本人の意識構造[第九版]

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    待望の第9版。
    旧版は学生時代の卒論執筆時に大いに参照させてもらった。

    現代社会から感じ取られる空気感の「答え合わせ」を可能にするような調査であり、半世紀に渡るデータの蓄積は、日本人の意識変化を鮮やかに映し出している。

    初回調査時にこれらの質問項目を用意した検討者たちの慧眼に敬意を評しつつ、
    調査を行うことそれ自体が難しくなっている現代(特に若年層)においても、
    継続されることを祈るばかりだ。

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    2020年05月08日
  • NHK中学生・高校生の生活と意識調査2012 失われた20年が生んだ“幸せ”な十代

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    今の中高生は学校が楽しいという調査結果を、毎日学校行きたくない病を発症していた私は信じられなくて驚いた

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    2016年10月06日
  • 現代日本人の意識構造[第八版]

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    ネタバレ

    10年ごとの2018年の調査で第9版である。次の調査は2018年であと3年後である。よりネット利用が増え、テレビの利用が減少するであろうことは明らかである。ただし、この調査では、男女と家庭のあり方の変化の大きさがメインである。結婚しなくてもよいが7割近くということで、この意識を変えるためには産業の抜本的改革が必要となり、労働時間の大幅減少が必要となるであろう。

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    2025年03月23日
  • NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問

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    世界でも珍しいらしい放送研究機関が、時代と共に変化していく言葉の数々について例を挙げ、どんな用途でどういう意図で使っているかを紹介している。

    外来語をどう表現するか、アクセントはどこに持っていくか、モノの数え方の単位は、アルファベットと併記される数字は日本語読みか英語読みか、などなど、何気ない細かいところまで統一されているのが興味深い。さすが公共放送だ。

    常にこの研究機関で、世の中での使われ方によって放送で使用する言葉を変えることも検討されている。「白羽の矢が立った」は元々は否定的な意味で使われていたというのは初めて知った。意味が違ってきても、世の大半が使うようになればそちらが正になる。言

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    2024年11月23日
  • 現代日本人の意識構造[第九版]

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    日本人の意識調査が行われてることは知っていたが、5年ごとにおなわれていて、長期的に比較ができるように質問も練られて作られているとは知らなかった。
    残業時間を減らそうとしたり、経営効率を上げようとしたり、各省が様々な施作を行なっているが、思った以上にこのデータに基づいているものも多いようだった。

    個人的には時代が進むにつれて、仕事に対しては効率性よりも情緒、いわゆる感情面を大切にしてる人が増えていると聞いて、どこか納得した。

    そのほかにも家族観では男性は世代交代で価値観が変わる一方女性は世代交代だけでなく生きている人も価値観が変化していること。
    女性の方が変化を受け入れやすいのかもしれないな

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    2022年01月20日
  • 現代日本人の意識構造[第九版]

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    5年ごとの調査結果。2018年実施,2020年出版。
    時代の変化は社会の変化,社会の変化は個人の変化。
    変化に注目しがちだけど,変化しないことにも注目する。変化しない部分は日本的なものかも。p.214
    ・年上の人には敬語を使うのが当然
    ・日本の古い寺や民家に親しみを感じる
    ・日本に生まれて良かった
    ・選挙を通じて政治家を選ぶのが良い
    ・仕事相手は能力よりも人柄を優先
    ・計画を十分に練って旅行する
    ・生活を充実させるために重要なのは健康な体

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    2021年08月16日
  • NHK中学生・高校生の生活と意識調査2012 失われた20年が生んだ“幸せ”な十代

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    中高生のアンケート結果は時代を反映しているんだなあ。
    9割が幸せっていうのもまあインフラが整ってて地域が限定された中で過ごす分には不便がないし、親もだいたいおんなじ環境で育ってきたから「わかってくれない」ってことも少なそうだしわかる話かな。
    ただ、古市さんが言うように幸せの基盤となるインフラが今後悪くなる一方だろうという予測からみると期間限定の幸せなのだろうな。
    でもって、ハングリー精神がないからよくなって大人たちがいう。
    しかしなあ、、そんな社会にしたのも大人なんだよね(笑)

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    2013年11月08日
  • NHK中学生・高校生の生活と意識調査2012 失われた20年が生んだ“幸せ”な十代

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    10年刻みの中高生調査の2012年度版。例えば、学校は楽しいの回答が半数、担任の先生はわかってくれているが8割。これだけみると、確かに教育改革!は何の達成のためなのかよく考えないといけないかもしれないです。データ集を見ていると2012年度にある調査項目のある選択肢が半数を超えたという結果になるものの、回答が多く集中する選択肢が10年きざみで入れ替わることはないものなんだなあと思いました。

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    2013年10月17日